ディスディスブログ

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新名人誕生!『プレバト!!』2021年11月4日放送の俳句「富士と紅葉」回を観た感想です

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『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年11月4日の放送に俳句コーナーがありました。

お題は「富士と紅葉」。

視聴した感想を書いています。

 

目次

 

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MBS『プレバト!!』

テレビ番組『プレバト!!』についてです。

 

www.mbs.jp

 

人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。

 

公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。

あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。

中でも俳句がメインコンテンツと思われます。

 

放送時間

放送時間について。

放送は毎週木曜日の19時から20時までです。

 

出演者

出演者です。

メインの司会は「浜田雅功」さんです。

ダウンタウンの浜ちゃんですね。

 

アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。

ナレーションが「銀河万丈」さん。

 

俳句の査定員は「夏井いつき」さん。

俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。

 

俳句

『プレバト!!』の俳句カテゴリが2021年11月4日の放送でも扱われました。

 

今回のお題は「富士と紅葉」です。

画面には雲ひとつない青空に富士山と、その手前に湖があり、さらに手前に真っ赤になっている「モミジ」の画像が写し出されていました。

 

「富士と紅葉」は季語ではないでしょう。

今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。

 

この回は「菊池桃子」さんとお笑いコンビ「ダイアン」の「津田篤宏」さん、落語家の「瀧川鯉斗」さん、「Kis-My-Ft2」の「二階堂高嗣」さんが出演していました。

 

レギュラー陣では「梅沢富美男」さんと「ミッツ・マングローブ」さんと「岩永徹也」さんが出演していました。

 

順位戦

まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。

4位が二階堂高嗣さん(才能なし、15点)、3位が津田篤宏さん(才能なし、35点)、2位が菊池桃子さん(凡人、55点)、1位が瀧川鯉斗さん(才能あり、70点)でした。

 

1位 瀧川鯉斗さん

順位戦で個人的に気になった方は1位になった瀧川さんです。

 

句は、アクセルを回して秋色に飛び込んでいった、そんな様子を詠んでいました。

 

バイクが趣味で、秋の光景が目に入ってきたことを詠まれたそうです。

 

季語は「秋の色」。

「秋色(しゅうしょく)」という季語の傍題だそう。

秋の景色のことですね。

一般的には山の紅葉を指すのでしょうか。

 

夏井先生の解説です。

今どきの素材に乗せて上手く使っている

原句の上五中七の前半までが「アクセルを回し」で、これで自動車ではなくバイクだとわかる。

そして「飛び込む」の勢いが良い。

 

特待生を目指すなら、さらなる勢いをつける方法があるとして、添削が入りました。

なので本来は添削なしの評価だったのでしょう。

それは「回し」の次に色を持ってくる。

具体的には中七の後半と下五を「秋色へと飛び込む」としていました。

バイクの様子がさらに見えてくると。

 

私も瀧川さんの句はよいと思いました。

俳句は技巧よりも着眼なり発想なりが勝負だと個人的に思っていて、瀧川さんはその部分で優れていらっしゃいます。

そこが優れていれば、技巧の部分は継続して俳句を詠んでいけば身につくと思いますので、特待生昇格もそう遠い話ではないのでは、と観ていて感じました。

番組でもどなたかが言っていましたけど、噺家さんは俳句が強いですね。

 

特待生昇格試験

今回はミッツさんと岩永さんの特待生昇格試験がありました。

 

査定は特待生の岩永さんから始まりました。

岩永さんは試験を迎えて「特待生1級」でした。

1ランク昇格なさったら名人になるようです。

ミッツさんは試験を迎えて「名人2段」でした。

1ランク昇格なさったら名人3段になるようです。

 

特待生1級 岩永徹也さん

まずは特待生1級の岩永さんです。

 

句は、秋の明け方に富士山へ遊覧飛行船が飛んでいる、そういう様子を詠まれていました。

 

富士山のご来光を見に行くツアーがあるそうなのですね。

秋の富士山の日の出を飛行船で、これは私も見てみたいです。

 

季語は「秋暁」。

読みは「しゅうぎょう」ですね。

秋の夜明けのこと。

空気の冷たさの澄んだ様子が伝わる季語です。

 

結果は「1ランク昇格」。

これで岩永さんは名人初段になりました。

おめでとうございます。

理由は「季語を主役にする工夫!」。

 

先生による評価・解説です。

頭で秋の暁、季節と時間が出てくる。

ゆっくりと明るくなっていく表情が出ている。

一番褒めなければいけないのが「富士へ」の助詞「へ」。

「へ」が生きるためにはその前の「秋暁の富士」が描かれているから。

大きな光景・空間ができているから、「へ向かっている」と「へ」が効いている。

何が向かっているのかというと大きな飛行船。

これが大きな光景の中に入ってくることによって、この暁もまたゆっくりと明るさを増してそこにある。

「秋暁」がちゃんと一番主役に立っている。

 

素晴らしい俳句でした。

私のこの句は好きですね、雄大で。

 

dysdis.hatenablog.com

 

私は以前から岩永さんの俳句には感心をしていました。

このブログにも何度か書いていると思います。

実力より級位が低い、とっくに名人ランクにいないといけない方だと思っていたので、今回でようやく段位が実力に近づいてきた感を持っています。

ただもっとやれる方だと思うので、今後はタイトル戦の予選を突破し、そして上位に挑んでいただきたいです。

 

名人2段 ミッツ・マングローブさん

次に名人2段のミッツさんです。

 

句は、マニキュアの赤と雨が降って冷えた霊場との取り合わせを詠まれていました。

 

徳光家の墓が富士山麓にあるそうです。

ご先祖様へのお墓参りをするときに、赤いマニキュアをして行ったと。

秋雨が降って冷えている霊場での、紅葉とマニキュアの赤を詠まれたようです。

 

季語は「雨冷」。

読みは「あまびえ」ですね。

あっちではありません。

秋雨が降って冷気を覚えることだそう。

秋なのですね。

雨で冷えることは他の季節にも当てはまることがありそうですけど。


結果は「現状維持」。

理由は「書き方が曖昧!」。

 

先生による評価・解説です。

上五中七へと句またがりになる「マニキュアの深き」のうち、「深き」が連体形で名詞にかかる。

深き雨冷とかかるのか、「深し」としたかったのかが曖昧。

どちらかわかるようなもうひと工夫が必要だった。

深きをマニキュアに持って行きたかったら「マニキュア深し」と切る。

もう1つの方法は「マニキュアや」と詠嘆して、マニキュアのアップの映像から始める。

「や」としたとなると中七が「雨冷深き」となって、深きが下五の「霊園」にかかるから「霊園に」と助詞「に」を加える。

そうすることによって「霊園『に』人が佇んでいる」ことになる。

 

私もこの句を聞いた瞬間に「深き」と連体形になっていることが気になりました。

「深し」だよなと、そこまでは気づけました。

しかし「マニキュアや」と詠嘆するアイデアは思い浮かばなかったですね。

なるほどそういう読みもあったかとたいへん勉強になりました。

 

梅沢さんの俳句史に残る句集作り

永世名人である梅沢さんの句です。

句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。

 

dysdis.hatenablog.com

 

前回はボツでしたか。

 

句は、湖畔にて秋の冷たさを肺が晒されたかのような秋の冷たさを覚えた、そんなことが詠まれていました。

 

富士の湖畔に行ったとき、あまりに爽やかで、空気がサーッと肺へ入ってきた。

今まで吸っていた空気がいかに汚れていたかを痛感し、肺が口から出てきて綺麗になったかのようだったということのようです。

 

季語は「冷ややか」。

秋の終わろうとしている冷たさのことですか。

 

判定は「掲載決定」。

先生からの一言は「余韻も良い!」です。

 

先生の解説です。

冷ややかは具体的な映像はないけど「皮膚感」に訴える季語。

どのような皮膚感なのかは、直後に出てくる「湖畔に」の言葉で具体的に想像できる。

さらに「肺」という肉体の感じと、冷ややかの皮膚の感じ、これが響き合っている。

肺がどうなっているかというと「晒されて」いるようだと。

これで肺が清らかになっていくことは否応なくわかる。

そして最後に「晒されて」の「て」と、言い切らないで余韻をあえて作っている。

余韻を作ったことで上五の冷ややかを、読み手ももう一度肺に吸い込む。

作者はそこまで企んでいる。

 

良い句でした。

私なら同じ句材を見つけたら「冷ややかに肺晒さるる湖畔かな」と詠むと思います。

お粗末でした。

 

おわりに

ということで、MBS『プレバト!!』の俳句コーナーのお題「富士と紅葉」回を視聴しての感想を書いた記事でした。

 

私の読解や解釈が正しいとは限りません。

むしろ間違えていることの方が多いでしょう。

おかしなことを書いていたら申し訳ありません。

 

 

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