ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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『プレバト!!』の2021年「春光戦」予選C・Dブロックの結果と感想。岩永さんと昇吉さんの句が好きでした

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『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年2月25日木曜日の放送に俳句コーナーがありました。

春のタイトル戦「春光戦」が始まり、予選C・Dブロックが行われました。

視聴した感想を書いています。

 

目次

 

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MBS『プレバト!!』

テレビ番組『プレバト!!』についてです。

 

www.mbs.jp

 

人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。

 

公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。

あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。

中でも俳句がメインコンテンツと思われます。

 

放送時間

放送時間について。

放送は毎週木曜日の19時から20時までです。

 

出演者

出演者です。

メインの司会は「浜田雅功」さんです。

ダウンタウンの浜ちゃんですね。

 

アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。

ナレーションが「銀河万丈」さん。

 

俳句の査定員は「夏井いつき」さん。

俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。

 

最近見始めた

実は私は『プレバト!!』を最近見始めています。

継続して観ているのは1年ほど前、2019年末くらいからでしょうか。

 

番組の存在は何年も前から知っていました。

しかし当時はどうも夏井先生の言葉の強さと荒さが受け付けないと感じてしまい、少し観ただけでそれから全く観ていませんでした。

その後、夏井先生が『NHK俳句』の選者に就任されてから、あああれはやはりエンターテインメントとして、役として演じている部分も大きいのかと思い至りました。

 

それからは夏井先生の印象が大きく変わって、ずいぶんと間が空きましたが、2019年末くらいからようやく継続して観るようになっています。

元から民放のバラエティ番組を好んでいないことも理由としては大きいでしょう。

 

2021年「春光戦」

2021年2月18日から俳句の2021年春のタイトル戦「春光戦」が本格的にスタートしました。

 

前回は予選ブロック分けの組み合わせ抽選が行われ、今回から予選が始まっています。

今回は予選A・Bブロックの結果が出ました。

 

予選A〜Dブロックの各ブロックの1位になった方は無条件に決勝進出決定、2位は敗者復活戦に回ります。

敗者復活では、今回は4ブロックから3人が決勝に上がれるのでしょうか。

3/4なら結構高い確率に想えますけど、出場しているご本人にとっては決まるまで気が気じゃないでしょう。

 

出場者と組み合わせ結果

2021年「春光戦」の出場者と予選ブロックの組見合わせ抽選の結果です。

 

dysdis.hatenablog.com

 

それらに関しましては以前当ブログに書いています。

あわせてご覧になってください。

 

予選A・Bブロックの結果

2021年「春光戦」、予選A・Bブロックの順位です。

 

dysdis.hatenablog.com

 

A・Bブロックの結果や感想については以前記事にしています。

上のリンク先がそれ。

あわせてご覧になってください。

 

予選C・Dブロックの結果

2021年「春光戦」、予選C・Dブロックの順位です。

 

兼題「きのこの山とたけのこの里」

明治 きのこたけのこ袋 12袋

兼題は「きのこの山とたけのこの里」でした。

C・Dブロック共通です。

 

Cブロックの結果

予選Cブロックの結果です。

 

  1. 東国原英夫(名人10段☆4)
  2. 松岡充(特待生1級)
  3. 森口瑤子(特待生3級)
  4. 岩永徹也(特待生2級)
  5. 春風亭昇吉(特待生5級)

 

敬称略で失礼します。

 

概ね段位通りの順位になりました。

東さんが勝ち抜け、松岡さんが敗者復活に回ります。

森口さん以下は敗退が決定です。

 

dysdis.hatenablog.com

 

森口さんは2021年冬のタイトル戦「冬麗戦」の覇者です。

しかし今回は予選敗退となりました。

いや、やはり東さんがいると厳しいですね。

 

Dブロックの結果

予選Dブロックの結果です。

 

  1. 向井慧(特待生5級)
  2. 三遊亭円楽(特待生1級)
  3. ミッツ・マングローブ(名人初段)
  4. 立川志らく(名人3段)
  5. パックン(特待生2級)

 

Dは大波乱が起こりました。

段位的には一番下にいるパンサー向井さんが1位勝ち抜け。

2位にも特待生の円楽さんが入っています。

名人のお二人が予選敗退です。

 

感想

『プレバト!!』2021年「春光戦」予選C・Dブロックの放送を視聴しての感想です。

 

さすがの東さん

今回視聴して、やはり東国原さんは強いなと痛感しました。

 

句は、買い食いをした英夫少年が親に叱られた後、町を歩いていたところに「末黒野(すぐろの)」を見たことを描いたものでした。

末黒野とは野焼きされた様子です。

野焼きは早春に行われる、新しい芽が育みやすい環境を整えるために、堤や畦などを焼くことだそう。

 

末黒野としたことで、怒られた少年のじりじりと焼かれて黒ずむような心の痛みが伝わってくるようですね。

素晴らしい。

 

言っては何ですが、東さんは「先見のトミー」こと永世名人・梅沢富美男さんよりも俳句の力が上だと私は思っています。

 

梅沢さんは言わずもがな永世名人です。

最高ランクにいらっしゃいます。

しかし梅沢さんは毎回のように出演していらっしゃいます。

その頃はあまり観ていなかったですけど、これまで昇段試験を受けた回数が誰よりも多いことでしょう。

つまり昇格の機会も多いはずです。

無論、試験は降格の危険をはらみますので、そこに打ち勝ち永世名人に上がられたことは梅沢さんに力がある証明になっているとは思います。

 

一方で東さんは近ごろ、レギュラー放送にはたまにしか出演されません。

フルーツポンチ村上さんやFUJIWARA藤本さん、千原ジュニアさん、Kis-My-Ft2の横尾渉さんたちもそうですか。

私が観ている限り。

 

もし東さんが梅沢さんくらいの頻度で出演されていれば、とっくに永世名人になっていらっしゃるのではないでしょうか。

村上さんも同様で、永世名人かそれに近いところまでは行けていると感じます。

 

個人的に思っている俳句力の順位付けを言わせていただくと、1位は東さん、2位が村上さん、3位が梅沢さん、4位が藤本さん、5位横尾さんかジュニアさんがTOP5です。

他の方は挙げた5人よりちょっと差があります。

 

置きにきた

ただし、今回の東さんはAブロックの村上さんと同様、「置きにきた」と夏井先生から言われていました。

あのレベルの句でも置きにいったことに驚愕します。

 

でも実は私も同じことを思いました。

確かに今回の東さんの句には置きにいった感があります。

 

dysdis.hatenablog.com

 

どうしてかと言いますと、今回東さんが詠まれた句は、以前東さんがレギュラー放送に出演されたときに詠まれた句と似ているからです。

パクリとかそういうことではないですよ。

上のリンク先の記事がその回の感想です。

 

あのときは確か、東さんが子どもの頃にクリスマスプレゼントに欲しいものがあるかと親から聞かれたけど、裕福ではない家で親に迷惑をかけたくない気持ちから、欲しい物はないと答え、その後公園のジャングルジムに独りでいる様子を詠まれました。

ジャングルジムの鉄の冷たさが身に沁みたと。

 

今回東さんが詠まれた句は舞台設定こそ異なるものの、このジャングルジムの句と「発想の根っこ」が同じではないかと思ったのですね。

発表された瞬間に。

あえて意地悪な言い方をするならば、発想の「使いまわし」です。

 

夏井先生が私と同じことを考えたかはわかりません。

 

しかし、同じ発想が元にあったとしても、あれだけの質の高い句を生み出せるのですから、やはり東さんは優勝候補の筆頭にいらっしゃるなと感じました。

さすがと敬服するばかり。

 

岩永さんに感心

今回の放送で感心した句がありました。

それは岩永徹也さんです。

 

明治 きのこたけのこ袋 12袋

きのこの山たけのこの里というと「きのこたけのこ戦争」がありますよね。

句は、おそらくはそのことを詠んでいて、自分はどちらも好きだという想いを「双葉」に委ねていらっしゃいました。

 

この句は始め、何を詠まれたものかが私にはわかりませんでした。

ところが岩永さんから説明を聞くと、「あぁ、なんて素晴らしい発想なのだろう」と大いに感心したのです。

 

岩永さんは、きのこの山とたけのこの里を「双葉」に例えています。

自分が植えた種から芽が出て双葉がなったとき、双葉のどちらの葉が好きかだなんて誰も考えないですよね。

「きのこの山」と「たけのこの里」のどちらも等しく好きな自分にとって、それらは双葉のような関係なんだよと言っているのです、岩永さんは。

 

この発想は普通はできないものに感じられます。

梅沢さんや東さん、村上さんでも、プロの俳人の皆さんでも難しいのではないでしょうか。

勉強ができる・できないとは別のところで飛び抜けて頭の良い人の印象を持ちます。

 

これまでも岩永さんの発想力には感心してきました。

詠まれた俳句も好きなものが多いです。

今回も応援していたのですが、残念ながらCブロックの4位でした。

今後ブレイクスルーを果たせば、タイトル争いにも絡んでくるのではないかと期待しています。

ブレイクスルーはちょっとしたきっかけで起こりそうな、起こる直前感が彼からは感じられる、そう期待させる句でした。

 

昇吉さん

もうお一方、春風亭昇吉さんも個人的に期待していました。

東さんも数回前に仰っていましたが、昇吉さんが『プレバト!!』初出場したときに詠まれた「万緑や」から始まる句、これが素晴らしかったので。

特大ホームランを打てるポテンシャルを持つ方だと。

しかし結果はCブロック最下位でした。

 

句は、姪っ子が食べる雛あられ一粒ひとつぶの咀嚼音を詠まれています。

姪っ子への愛情を感じられますし、「おと」とすることで咀嚼音が世界に馴染んでいくような余韻を感じさせ、詩があります。

また、姪っ子への「おじ」の慈しみもよく表れていますね。

よく配慮された句です。

 

最下位でしたからブロックの中では一番よくない句と判断されました。

しかしCブロックはAブロックに次ぐほどハイレベルな戦いでした。

ですから他のブロック、例えばBブロックなどに昇吉さんが組み込まれていたなら、最下位ではなかっただろうと感じます。

 

良い句

個人的には昇吉さんの句は良い句と感じています。

原句のままで良いと思えるくらい。

 

夏井先生からは、雛あられと詠んだのなら「姪に」とわざわざ書かなくて良いと判断され削除。

かわりに「かじる」と加えて状況をより具体的に描写する添削をされていました。

音を「おと」と平仮名にしていることから、若干わかりにくくなっている原句に補強する意味での「かじる」とのこと。

 

先生は姪と詠みたい気持ちをぐっとこらえてと言っていました。

なので「姪に」部分を削除していました。

 

それはそれで、なるほどと思えた添削理由です。

 

かじるとおとが被る?

先生の添削に対して昇吉さんは、「かじる」と「おと」が被るのではないかと主張しました。

 

確かに食べ物を「かじる」ことで音が出ます。

「かじる」に加えてさらに下五の「おと」を残してしまうと、両者の意味合いが重複する、あるいは両者の距離が「近い」感じがします。

 

そんな昇吉さんの主張に対して、夏井先生は「かじる」が「捨て石」だと仰っしゃりました。

それも、先ほど「おと」を補強する「かじる」だと仰ったこととつなげて考えれば、それはそれでなるほどとは思えます。

 

さらに先生は「ここまで丁寧に説明したのにわからないのか」みたいなこと仰っしゃっています。

個人的にはこれは言う必要のない発言と思いましたが。

 

先ほど書いたとおり「かじる」と「おと」が重複する、距離が近いと感じます。

それに、添削後の句では誰が雛あられを食べているかわからなくなります。

かじるとするより「姪に」を外さない方が、作者の言いたいことや作者と姪との関係性・状況は伝わると私には読み取れます。

姪の咀嚼音が聞こえるくらいに近い位置にいる、もしかしたら部屋で2人きりなのかもしれない、周囲にも音がないであろう、そういったことをわかりやすくする言葉として「姪に」をあえて使ったのだ。

そう思わせる原句の言葉のチョイスです。

 

雛あられと姪は意味が被る・無駄な表現だと主張されるなら、「かじる」と「おと」だって被る・無駄な表現ではないのか。

昇吉さんはご自身の中で、そこと捨て石にすることとの因果をはっきりさせたかったのかな、そのための質問だったのかなと、私は観ていて感じました。

昇吉さんがそう主張したかったかはわからないものの。

 

昇吉さんがそのように感じたのであれば、それは添削に難癖をつけているものでも粗探しをしているものでもないでしょう。

むしろ彼が俳句に対して真摯に向き合っていることを示していると言えます。

 

なので先生が「ここまで丁寧に説明したのにわからないのか」とまで言うことはなかった気がするのですよね。

私には彼の質問は俳句的に意味のあることに感じられたので。

先生は切り捨てるような物言いで扉を閉めるのではなく、もう少し議論を深めてほしかったです。

昇吉さんが自分を挑発したかのように聞こえたのでしょうか。

 

こういうことを書くと、あれはエンタメなんだからさ肩の力抜けよ、などの声が聞こえてきそうです。

あれはエンタメであること、番組には時間的な制限があること、それがわかっていても残念なやり取りでしたね、特に先生側が。

笑える返しでもなかったですし。

 

お題から飛躍しすぎ

今回のお題は「きのこの山とたけのこの里」です。

昇吉さんはそこからひな祭り・雛あられにまで発想を飛ばしていました。

これはやややりすぎたでしょうか。

原句を詠んで「きのこの山とたけのこの里」に結びつけられる人はまずいないのではないかと思います。

 

先生もそういうことを添削タイムの冒頭に指摘していらっしゃいましたね。

お題をどう捉えるかが大事だと。

 

他の出演者さんたちは「きのこの山とたけのこの里」のことそのまま詠んだ方はいらっしゃらず、チョコレートを詠んだ方が多かったです。

岩永さんは「きのこの山とたけのこの里」のことを詠んでいますが、説明がないと結び付けられなかったですね。

 

発想の飛躍の意味でも東さんや、お題が異なるものの村上さんはお上手だなと。

 

円楽さん

今回の放送では残念に思ったことがありました。

それは「円楽」さんです。

句より何より円楽さんのトークに辟易しました。

 

毎度のことなのですが、円楽さんは志らくさんや昇吉さん、同業者に対して攻撃的です。

俳句とは無関係の落語のことで文句を言ったり、昇吉さんの師匠のことをなじるようなことを言ったりします。

自分には出演者より落語界での力が上である、なじっても言い返されないことがわかっている、だから攻撃しても大丈夫、そんな思惑が透けて見えるよう。

 

あの方が本当にそういう思いでなさったかは知る由もありません。

でも私にはそのように受け取れました。

 

俳句の内容であれこれ議論をするのなら良いのですけどね。

そういうことならむしろもっとやれと言いたいくらい。

 

言いたいはもっともっとあるのですがこれ以上は控えます。

 

詠まれた俳句に話を移します。

円楽さんの句は予選で2位になるレベルにないと感じました。

 

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句は、三橋美智也さんの名前を挙げて、お菓子の「カール」のCMソングを「三橋美智也」さんが歌っていたのだよと言っているものでした。

 

以前もどこかで書いたかもしれませんけど、円楽さんの句は「でっていう」ものばかりです。

今回もそう。

三橋美智也さんの歌うカールのCMソングが山里に響いている。

うん、それで? と。

 

「でっていう」句が多い理由。

それは句に「詩」があるかどうかが一つあるでしょう。

俳句は詩歌ですので、句材に詩心があるかどうかは重要な要素と思います。

詩がないから奥行きが生まれない、物語が動かない。

攻撃していた昇吉さんや志らくさんの方がよほど詩心がありました。

 

詩心がないのは私かもしれない、だから円楽さんの句の良さがわからない。

その可能性は大いにありますけれども。

 

敗者復活戦

AからDブロックまで全ての予選結果が出揃いました。

その上で、各ブロックの2位に入った句のうち、3名が決勝に進むことができます。

逆に言えば1名しか落選しないのですから決勝進出の確率そのものは高いです。

 

各ブロックの2位はAブロックが村上さん、Bブロックが中田さん、Cブロックが松岡さん、Dブロックが円楽さん。

 

敗者復活戦の勝ち抜けの結果です。

放送では松岡さん、村上さん、中田さんの順番に名前が呼ばれました。

呼ばれた順番が各ブロック2位の中での順位になっているのでしょう。

各ブロック2位のうち1位で勝ち抜けた方が松岡さん、2位が村上さん、3位が中田さんという。

 

こちらは妥当な結果と受け取れました。

3位と4位の間には、添削が入ったかどうか以上の差があるように感じられますので。

 

おわりに

ということで、MBS『プレバト!!』の2021年「春光戦」予選C・Dブロックの感想を書いた記事でした。

 

次回は決勝の放送はないのでしょうか。

通常放送のようでしたが。

 

2021年版 夏井いつきの365日季語手帖

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