『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年8月18日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「サービスエリア」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年8月18日の放送でも扱われました。
今回のお題は「サービスエリア」です。
サービスエリアは季語ではないでしょう。
この回は「的場浩司」さん、とろサーモン「村田秀亮」さん、Kis-My-Ft2「宮田俊哉」さん、「福原愛」さんが出演していました。
レギュラー陣では永世名人フルーツポンチ「村上健志」さんと、名人6段の「立川志らく」さん、名人2段の「ミッツ・マングローブ」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
4位が福原さん(才能なし、30点)、3位が宮田さん(才能なし、35点)、2位が村田さん(才能あり、72点)、1位が的場さん(才能あり、73点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の的場さんです。
73点でしたから、平場では相当に高い点数でした。
アクセルを開くやと、中七の真ん中に切れ「や」を持ってきた。
これは難しいことをされているなぁと感じます。
難しいことをやっているから良い句な訳ではないものの。
音の流れによどみがなく、一見で伝えたいことも伝わり、素晴らしい句でした。
的場さんは今回で4回目の才能ありでした。
夏井先生から特待生への昇格を許可なさいました。
特待生への昇格は犬山さん以来でしょうか。
おめでとうございます。
名人10段を目指す試験
今回は立川志らくさんとミッツ・マングローブさんの名人10段を目指す試験がありました。
試験を迎えて、志らくさんは「名人6段」、ミッツさんは「名人2段」でした。
ミッツ・マングローブさん
まずはミッツさんから。
句は、たくましい上腕に蜻蛉が止まっている様子が詠まれていました。
上腕は、ミッツさんの夏の大好物だそう。
季語は「蜻蛉」。
読みは「とんぼ」。
秋の季語ですね。
結果は「現状維持!」。
一言は「誰の腕で休憩しているの?」。
上腕から蜻蛉へ向かうカメラワークは良い。
ただ、蜻蛉の句は○○に休憩している(止まっている)句は相当数ある。
そこがもったいない。
原句下五というか破調でしたが「休憩す」を削除。
その代わり上腕が誰の上腕かを描写するだけで、その人物がいそうな場所を想像できる。
前半の「たくまし」も言わなくても伝えられるため削除していました。
例えば運転手とするなら「ドライバーの」とするだけで、腕がたくましいとわかる。
その後、季語の蜻蛉がきて、残りの下五は色々とできる。
ここに蜻蛉に描写をする。
具体的に添削するより、ミッツさんが改めて作ることを勧めていたでしょうか。
仰るとおり、ありふれているかなという感じでした。
サービスエリア感が皆無ですし。
立川志らくさん
次に志らくさん。
句は、蜩の駅に蜩がたどり着いたことを詠まれていました。
サービスエリアから駅に発想を飛ばし、蜩がたくさんいる無人駅のようなところに、余命を感じた蜩が飛んできた、そういう句。
余命を悟った老人が大好きな(思い出の)駅に来たことを、読者が読み取れなくても、自分の頭には想像して詠まれたようです。
季語は「蜩」。
読みは「ひぐらし」。
秋の季語です。
蝉だと夏だったと思います。
結果は「現状維持!」。
一言は「そりゃひぐらしも来るだろうけど…」。
蜩の駅だからそりゃ蜩だって来ると、説明を聞く前には思った。
が、説明を聞いて、作者が表現したかったことはとてつもなく複雑で、とてつもなく冒険していて、廊下でマネージャーさんに伝えたことは全然伝わってない、びっくりした。
説明したことを表現したいと思う、志らくさんの気持ちは好き。
辿り着くを削除。
「追憶の」を加え、「追憶のひぐらし」として、原句上五の「蜩の駅」の前に持ってきていました。
志らくさんの表現したいことは複雑で、17音では表現しきれないだろうなと感じます。
短歌などもっと音数の多い詩の方が、志らくさんには合っているように思いました。
俳句史に残る句集作り
永世名人である村上健志さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
村上さんは50句まで残り27句です。
句は、ドットの粗い標識車と炎天を取り合わせて詠まれていました。
標識車の掲示板のドットが粗いと詠んだだけ。
それを思うということは、渋滞で車が進まないからそこに注目できたとか、暑さに苛ついて粗く感じられたとか。
そういうことだそうです。
季語は「炎天」。
読みは「えんてん」。
夏の季語です。
結果は「掲載決定!」。
一言は「やっと季語を信じてくれたね」。
兼題写真から色々な車を思い浮かべる発想は良い。
標識車の表示は、遠くにいるとはっきり文字が見えるけど、近づくほど文字が読み取りにくい。
粗いことに気づいただけだけど、その気づきこそが「俳句の種」である。
暑苦しい赤やオレンジの色合い、工事や事故の渋滞でイライラするマイナスの気持ち、それを中七下五で描き、何を目的にしているか。
目的は季語「炎天」を表現するため。
これが季語を主役にする・信じるという意味。
お見事でした。
単に不思議なことをやろうとするだけ、あるいは読者の虚を突くだけの取り合わせではありませんでしたね。
さすがは永世名人です。
季語を信じるとか何とかということは、以前、永世名人になった夕立の句でも言われていた気がします。
楽譜にカンマを打ったことと夕立を取り合わせた句で。
なので村上さんが今までずっと季語を信じていなかったとは、私には到底思えません。
信じられていない人が永世名人になれる訳がないので。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年8月18日放送の俳句コーナーのお題「サービスエリア」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。