ディスディスブログ

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瞬間を切り取る!『プレバト!!』2021年11月18日放送の俳句「七味唐辛子」回を観た感想です

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『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年11月18日の放送に俳句コーナーがありました。

お題は「七味唐辛子」。

視聴した感想を書いています。

 

目次

 

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MBS『プレバト!!』

テレビ番組『プレバト!!』についてです。

 

www.mbs.jp

 

人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。

 

公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。

あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。

中でも俳句がメインコンテンツと思われます。

 

放送時間

放送時間について。

放送は毎週木曜日の19時から20時までです。

 

出演者

出演者です。

メインの司会は「浜田雅功」さんです。

ダウンタウンの浜ちゃんですね。

 

アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。

ナレーションが「銀河万丈」さん。

 

俳句の査定員は「夏井いつき」さん。

俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。

 

俳句

『プレバト!!』の俳句カテゴリが2021年11月18日の放送でも扱われました。

 

今回のお題は「七味唐辛子」です。

画面には蕎麦に七味を振り返る映像や、透明なパックの七味を指で開封しようとしている画像が写し出されていました。

 

「七味唐辛子」は季語ではないでしょう。

今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。

 

この回は「かたせ梨乃」さんと「藤井隆」さん、「朝日奈央」さん、「みちょぱ」さん、「ゴールデンボンバー」の「歌広場淳」さんが出演していました。

 

歌広場さんは近ごろ色々あったみたいで、出演者としてなるべく映らないように編集されていました。

 

レギュラー陣では「梅沢富美男」さんと「千原ジュニア」さん、「Kis-My-Ft2」の「北山宏光 」さんが出演していました。

 

順位戦

まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。

4位が歌広場さん(才能なし、30点)、3位が藤井隆さん(才能なし、35点)、2位がみちょぱさん(凡人、67点)、1位がかたせ梨乃さん(才能あり、70点)でした。

 

1位 かたせ梨乃さん

順位戦で個人的に気になった方は1位になったかたせ梨乃さんです。

 

句は、春のようにうららかな冬の午後2時に、太秦で「かけうどん」を食べたことを詠んでいました。

 

太秦には東映の撮影所があります。

東映の玄関近くに食堂があり、撮影が押していて早く行かないとお店が閉まってしまう。

着いたらまだ営業をしていた。

冬の京都は寒いでしょうから、熱いかけうどんが嬉しくて、七味唐辛子をかけて食べたということを詠まれたようでした。

 

季語は「冬麗」。

春のように穏やかに晴れた冬の日のことですか。

 

夏井先生の解説です。

冬麗の季語の力はもちろん、「太秦」の固有名詞が伝えてくれる情報が大きい。

撮影所に違いないと、読んだ多くの人がわかる。

撮影所の2時、一体何かとなると「かけうどん」が出てくる

撮影が長引いたのかもしれない。

食べている人の中には、ひょっとしたら扮装のままの人がいたりという状況まで、「太秦」の固有名詞がきちんと伝えてくれている。

 

俳句は下手なストーリーをなぞらなくても、瞬間を切り取るだけで作者の伝えたいことは全部読者に伝わる。

 

とても重要な言葉をいただきました。

よい句でしたね。

勉強になりました。

 

特待生昇格試験

今回は北山さんとジュニアさんの特待生昇格試験がありました。

 

査定は特待生の北山さんから始まりました。

北山さんは試験を迎えて「特待生3級」でした。

1ランク昇格なさったら特待生2級になるようです。

ジュニアさんは試験を迎えて「名人7段」でした。

1ランク昇格なさったら名人8段になるようです。

 

特待生3級 北山宏光さん

まずは特待生1級の北山さんです。

 

句は、七味唐辛子が爆破し夜鷹蕎麦へと蓋が沈んだ、そういう様子を詠まれていました。

 

七味唐辛子の蓋が緩んでいたため、振ったことで大量の七味とともに蓋が蕎麦の中に落ちてしまったことを描いていらっしゃいます。

 

季語は「夜鷹蕎麦」。

読みは「よたかそば」ですね。

夜の蕎麦の屋台的なことでしょう。

 

合本 鬼平犯科帳(一)~(二十四)【文春e-Books】

『鬼平犯科帳』など時代物にしばしば登場するイメージです。

 

結果は「現状維持」。

理由は「さすがに大げさ」。

 

先生による評価・解説です。

中七と下五はとてもよくできている。

何がよいか、それは「夜鷹蕎麦へと」の助詞「へと」の使い方。

それと「沈む蓋」の「沈む」という動詞の描写。

最後に「蓋」が残るように着地するところは本当に上手い。

上五を普通に書けば、中七下五の面白みだけで十分成立した。

 

添削です。

原句の上五は「七味爆破」でした。

爆破を削除し、「振れば」とするだけ。

爆破としたが故に上五が悪目立ちしてしまった。

季語は「夜鷹蕎麦」、こちらを立てていないということですね。

 

添削後の句はよかっただけに本当に惜しいことをなさいました。

添削句が個人的には今回の放送で一番好きでした。

 

名人7段千原ジュニアさん

次に名人7段のジュニアさんです。

 

句は、手袋のままで割ったお箸が乾いた音をさせたことを詠まれていました。

 

バイクで高速道路を走って、サービスエリアの蕎麦を食べたときの光景だそうです。

グローブを嵌めたまま割り箸を割ったときのこと。

 

季語は「手袋」。

 

結果は「1ランク昇格」。

これで名人8段に昇格です。

おめでとうございます。

理由は「実感と観察力の賜物」。

 

先生による評価・解説です。

七味の写真から音にきちんと持ってくることができる、これが見事。

実感の勝利とはまさにこのこと。

上五中七下五と全てがずっと続いていく叙述。

俳句は詠嘆した方が一句の姿が引き締まるもの。

しかしこの句の場合は着地まで叙述が見事にできている。

「手袋のまま割る」という感触、何を割るのかというと「箸」が出てくる。

箸の何かというと「箸の音」、しかも「乾いた音」であると。

乾いたを音の前に持ってきたことで、冬の乾いた空気がこの音になっている。

下五を「乾いた音」としたことで、季語の力がもう1回強められている。

季語を主役に押し出す配慮が、最後の最後までなされている。

 

私は初めに聴いたとき、若干もたつく感覚を覚えました。

上五で切った方がよいのになと。

なので現状維持と予想していたのですが、結果は昇格、内容も絶賛されていました。

私はまだまだ俳句の力が足りていないようです。

 

梅沢さんの俳句史に残る句集作り

永世名人である梅沢さんの句です。

句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。

 

dysdis.hatenablog.com

 

前回は掲載決定でしたか。

 

句は、黒七味を蕎麦に振り込んでいる、その日は義士祭だった、そんなことが詠まれていました。

 

赤穂浪士 [DVD]

『赤穂浪士』のお話です。

赤穂浪士四十七士の一人に「原惣右衛門」なる人物がいて、ご子息が黒七味を作っていらっしゃるのだそうです。

 

季語は「義士祭」。

赤穂浪士たちが討ち入りを果たした12月14日に行われるお祭りのことですか。

 

判定は「掲載決定」。

先生からの一言は「取り合わせた季語が良い」です。

 

先生の解説です。

おっちゃんはこういう句になるとうまい。

黒七味のアップから来る。

七味のアップで蕎麦が出てくる。

そして振り込むという動作。

悪い言い方をすれば、それなりの季語を入れればある程度俳句になってしまう。

よく思い切って義士祭の季語を持ってきたなと思う。

黒七味を振って蕎麦を食べていたときに、今日は義士祭の日じゃないかなとふと心によぎる。

そこに季語を認識する心があるのだから、俳句というものはそれだけで十分味わえてしまえる。

おっちゃんはそこをやっとわかり始めたのだろうと思う。

 

しかし義士祭は歳時記では春の季語になっていることが多い。

泉岳寺では年に2回、12月と4月に催される行事だから春の季語になっているそう。

でも春の季語だったとしても、俳句としての味わいは変わらない。

 

冬の季語だとしても春の季語だとしても味わいが変わらないのなら、それは俳句としては失敗しているのではないかと私には思えるのですが、どうなのでしょうね。

 

おわりに

ということで、MBS『プレバト!!』の俳句コーナーのお題「七味唐辛子」回を視聴しての感想を書いた記事でした。

 

私の読解や解釈が正しいとは限りません。

むしろ間違えていることの方が多いでしょう。

おかしなことを書いていたら申し訳ありません。

 

 

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