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トキの「アホ」が可愛い。キースとアサリが「ハリセン」でドツキ芸を見出しそうです - 朝ドラ『わろてんか』63,64話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年12月14日放送の64話はキースとアサリが新境地を開きました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第11週「われても末に」

www.nhk.or.jp

 

2017年12月11日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第11週「われても末に」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は大正5年(1916年)に移っています。本作のヒロイン「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は、「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と結婚をして北村姓「北村てん」となり、「隼也(しゅんや)」という名前の男の子もいます。

「てん」は大阪・天神にある寄席小屋「風鳥亭(ふうちょうてい)」を2店舗経営する「北村笑店(きたむら・しょうてん)」の御寮人さん(ごりょんさん)として家事と育児と仕事で忙しい毎日を送っています。

現在は夫婦と、「てん」の実家「藤岡屋」の女中であった「トキ(演:徳永えり)」、元席主の「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」、藤吉の芸人時代からの仲間「キース(演:大野拓朗)」や「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」、「岩さん(がん・さん、演:岡大介)」、「アサリ(演:前野朋哉)」は芸人として舞台に出つつも小屋での仕事もこなしてくれています。

先週は、風鳥亭前のお稲荷さんでしたか、その前で行き倒れた女性「お夕(お・ゆう、演:中村ゆり)」が「月の井団真(つきのい・だんしん、演:北村有起哉)」という噺家で、団真は現在、藤吉が専属契約をしようとしている落語界の風雲児「月の井団吾(つきのい・だんご、波岡一喜)」の兄弟弟子でした。

団吾は2万円の借金の返済と月500円の契約、それと団真を高座に上げないことを条件に出して、これを飲めたら風鳥亭で落語をしてやると言っています。

 

 

トキの「……アホ」が可愛い

63話はトキと「武井風太(たけい・ふうた、演:濱田岳)」が一緒に一計を案じて、藤吉と「てん」を仲直りさせました。隼也をだしにして。

その際にトキが風太のことを好きなのだろうと思わせる描写もありましたね。

藤吉を家へ帰らせて「てん」と隼也と親子水入らずの状況を作った後、トキは風太と二人になり、風太から「てん」たちのような家族を持ちたかったらまず相手を見つけないとななどと言われたことに対して、大きなお世話だと怒っていました。本気で怒っていた訳ではないですよ?

その後、風太が「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」の元へ急がないとと自転車を飛ばして去って行き、その様子を眺めながら「待たな……。……アホ」とトキは呟いていました。そのたった一言は妙に色っぽくて、そして風太への想いが詰まっている愛情に満ちた言葉のように感じられました。どうして自分が一人でいるのかを気づいてよと。

 

 

お夕は俺のもの

夫婦喧嘩が一段落ついたこともあって、「てん」は団真のこと、お夕のことを再び何とかしようと動いています。以前「てん」は団吾の別宅へ行った際にお夕が団吾の元に身を寄せていることを知りましたから、お夕を何とか夫である団真へ返そうとしているようです。

しかし団吾はお夕を団真に返さない、俺のものだと突っぱねています。団吾にとって芸とは命を削って全てを犠牲にするものだと言い、お夕を駆け落ちをした上にお夕と別れようとしている団真に対して、芸からも逃げて女一人幸せにできな最低の奴だと切り捨てていました。

「てん」は藤吉に話したところでは、お夕は団吾の初恋の人だったのではないかということで、これまでの団吾のお夕に対する言動から見てもそれは間違いのないことでしょう。それだけに団真を許せないのかもしれない……というか団吾は団真のことも大好きなはずですけどね。

 

 

キースとアサリがハリセンに活路を見出す

長屋芸人4人衆は藤吉の想いを知って奮起しています。キースはアサリとコンビを組んでいて、どうやらハリセンを使った「ドツキ」の芸風へと進むようでした。

エンタツ・アチャコというと「しゃべくり漫才」だそうですから、2人で掛け合いをしていく中でキースがアサリをハリセンでど突くのでしょう。アサリがど突かれると。私はそもそもお笑いをほとんど見ないですし、エンタツアチャコの世代ではありませんから、何ともわからないのですが。

そうやって自分たちの活路を見出しつつあるキースとアサリに対して(万丈目)吉蔵は自分もと思っているようですが……彼はまだその道を見つけられていません。吉蔵は妻「万丈目歌子(まんじょうめ・うたこ、演:枝元萌)」との夫婦漫才をすることになるはずですけど、そこまではまだ到達していないようです。当面は「後面」のままですか。

 

 

おわりに

64話で気になった点は、「てん」が団吾の芸への強い想いを知り、自分がいかに芸のことを知らずに藤吉に口を出していたかを反省していて、家で藤吉に謝っていたことです。謝ること自体は何も問題ないのですが、「てん」に対して藤吉が「ええんや」と言っただけで物事を収めていたことが気になるというか納得いかなかったです。

63話で、「てん」と藤吉はすれ違ってはいたけれども、結局は2人ともが長屋芸人たちや家族を想ってやっていたことだった、どちらか一方が悪いのではなくお互いのコミュニケーション不足だった、という結論に達していたかと思います。ですから「てん」が謝って藤吉が「ええんや」と許した構図を取ってしまうと、さも「てん」だけが悪いことをしていたかのように視聴者には受け取れてしまうのではないか?と思う訳です。そうではないですよね。

それに、あれだけ団吾団吾と執心していた藤吉は、もう団吾のところへ行かなくて良いのでしょうか? ここ数話、藤吉は一度も団吾のところへ行っていないような……。寺ギンが強引に2万円の金を作って団吾を手に入れようとしていますけど。

本文にも書いたように、おそらく団吾は芸と女から逃げた団真を見捨てる台詞を吐きつつも、本心では戻ってきて欲しいと思っているのだと思われます。今回も「てん」には虚勢を張っただけ(と思います)。その団真は家から姿を消してしまっていましたね。扇子と手拭いを置いて……つまり落語を捨てたという意味でしょう。どうなるのか?