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トキは風太を好きなだけにビンタを2発もしたくなるのです。風太めっちゃ痛そう - 朝ドラ『わろてんか』69,70話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年12月21日放送の70話は風鳥亭がピンチです。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第12週「お笑い大阪 春の陣」

www.nhk.or.jp

 

2017年12月18日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第12週「お笑い大阪 春の陣」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は大正5年(1916年)に移っています。本作のヒロイン「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は、「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と結婚をして北村姓「北村てん」となり、「隼也(しゅんや)」という名前の男の子もいます。

「てん」は大阪・天神にある寄席小屋「風鳥亭(ふうちょうてい)」を2店舗経営する「北村笑店(きたむら・しょうてん)」の御寮人さん(ごりょんさん)として家事と育児と仕事で忙しい毎日を送っています。

現在は夫婦と、「てん」の実家「藤岡屋」の女中であった「トキ(演:徳永えり)」、元席主の「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」、藤吉の芸人時代からの仲間「キース(演:大野拓朗)」や「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」、「岩さん(がん・さん、演:岡大介)」、「アサリ(演:前野朋哉)」は芸人として舞台に出つつも小屋での仕事もこなしてくれています。

 

 

 

 

風鳥亭vs.寺ギン 

風鳥亭は、天満と玉造と松島の3店に店舗を増やして確実に成長を遂げているようでしたが、オチャラケ派の大手太夫元「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」から派遣されている曲芸師「佐助(さすけ、演:湯浅崇)」と彼の妻「富(とみ、演:宮嶋麻衣)」の借金のことを知った「てん」がお金を出してしまったことにより、「寺ギン」からじぶんのところの芸人を引き抜こうとしていると目をつけられ、潰されそうになっています。

寺ギンが取った方法は簡単で自分と契約している芸人を差配しないことをしてきます。風鳥亭は多くを寺ギンに頼っていたため、出演者が足りなくなるということです。藤吉は当面、アサリとキースのコンビを一時解消してもらい別々に出演してもらったり、他の太夫元から手配してもらったりなどの手段でその場をしのぐつもりです。

が、70話ではとうとう寄席を営業できなくなるところまで行ってしまいました。店先に改装のためのしばらく休業などという張り紙を出して。寺ギンはとうとう他の太夫元にまで手を回して、どこからも差配されなくなってしまったようです。

藤吉は大阪からはもはや芸人は呼べなくなったと判断して、京都や神戸などから芸人を見つけてこようとしているみたいです。完全に潰そうとしている寺ギンとの全面戦争に突入しました。

間に挟まれている「武井風太(たけい・ふうた、演:濱田岳)」はなかなか辛い立場です。好いている「てん」が苦しんでいる、でも「藤岡屋」を辞めた自分を拾ってくれ芸の世界のことを教えてくれているのは寺ギンだからです。

70話ラストで風太はトキから2連発のビンタを食らっていました。トキは風太が「てん」のことを好きなことはわかっています。でもそれならどうして好きな人を苦しめるような真似をするのだと言いたくなる気持ちにもなるでしょう。またトキは風太のことが好きなはずですから、そういう意味でも辛く当たりたくなるのでしょう。

ただ、トキはもう少し冷静に風太の辛い立場を考えてあげられると良いですね。考えればわかることと思いますので。

 

 

風鳥亭が月給制へ

以前アサリが突然芸人を辞めると言い出していました。理由は、親が亡くなって以来自分たちを育ててくれた祖父「治五郎(じごろう、演:佐川満男)」が大阪にやって来るからで、治五郎から漁師になれと言われた当時のアサリは、大阪に出て出世して金持ちになると見栄を切って大阪に出てきていました。

しかし、実際には大阪で経済的に不安定な芸の道に入って、稼ぎもない、嫁もいない、当時の芸人は社会的な立場が低く世間の信用もない、ないない尽くしの生活を送っています。そんなことが祖父に知られたら……と。

「てん」は、「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」が経営している活動写真の会社で、アサリの専務として働いているという体で治五郎を誤魔化そうとして、実際に治五郎を事務所に呼び、アサリには立派なスーツを着させて騙していました。

……が、治五郎にはバレていたようです。「万々亭」で治五郎は「てん」に、アサリは本当は勤め人じゃないんだろと言うと、「てん」は耐えきれず白状してしまいます。しかし、治五郎はアサリを連れ戻すために着たのではなく、毎年一度お金を送ってくるアサリに対してもう送らなくて良いと言いに来たのでした。かえって「てん」たちに迷惑をかける事になったと逆に「てん」に謝っていました。

孫が良い人に囲まれていることを知ることができただけでも十分だと、帰ろうとした治五郎を「てん」は風鳥亭に誘いました。寄席小屋ではアサリが高座に上がっており、久しぶりに単独で「俄(にわか)」を演じています。アサリの俄芸に対して観客は大笑いをしていて、そんな様子を見て、治五郎は自分の孫が人様を喜ばせ幸せにする立派な仕事をしていることが誇らしいと思ったようです。

夜、藤吉は「てん」に寺ギンのこともあるから自分たち北村笑店も芸人を抱えよう、太夫元をやろうと提案していました。「てん」はそれに賛同し、藤吉に一つ条件を持ちかけました。佐助にしてもアサリにしても、芸人は歩合で働いていて不安定な生活を強いられている、安定した稼ぎが欲しいだろうから、給料を月給制にしたらどうかと言うのです。自分たちで芸人を抱えるなら、芸人とその家族を一生面倒見るつもりでやりたいと。

そうして、アサリもキースも吉蔵も岩さんも、芸人だけでなくトキや亀井も、北村笑店で働く者は皆、月給制になりました。当時としては画期的なシステムのようです。

 

 

おわりに

「リリコ(演:広瀬アリス)」は栞の活動写真のヒロインとして起用されていましたが、女優の仕事が嫌になって辞めそうになっていました。リリコは栞に水をかけてまで抵抗をしていましたが、藤吉に褒められたことで心変わりが起こっていましたね。今も昔も、誰より藤吉の言葉が彼女を動かす力になりそうです。

北村笑店の芸人が足りない件で、「てん」は寺ギンたちオチャラケ派と争っている伝統派の「喜楽亭文鳥(きらくてい・ぶんちょう、演:笹野高史)」を頼ってはどうかと藤吉に提案していましたが、藤吉は以前文鳥師匠が高座に上がるのは一度切りだ、その後は藤吉たちの腕次第だと言われたことに対して筋を通すために頼むことはできないと答えていました。

しかし、文鳥の言葉はまだ風鳥亭を開業して間もない頃の話で、既に風鳥亭は経営が軌道に乗り、3軒も店舗を拡大していて、さらには天才噺家の「月の井団吾(つきのい・だんご、演:波岡一喜)」まで抱えるほどになっているのですから、既に筋を通すとか通さないとかの段階は超えているように思います。

文鳥からは気に入られ、加えて団吾を抱えている、つまり月の井の一派からの信頼も厚いはずで、となると上方の落語会から北村笑店手が差し伸べられそうですけどね……どうなのでしょう。

風太が寺ギンに反旗を翻す流れなのは間違いありません。寺ギンお抱えの芸人の中にも北村笑店に雇ってもらいたい人は少なからずいることが70話でわかったので、彼らを従えてクーデタを起こすのでしょう。土曜日には決着がつきそうな勢いです。

 

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