Eテレ『NHK 俳句』は、2024年4月7日の放送から新しい選者さんが出演しています。
第1週の選者は「堀田季何」さん。
視聴した感想を書いています。
目次
『NHK俳句』
『NHK俳句』についてです。
概要
概要です。
全国からお寄せいただいた投稿句の中から優れた作品を各週の選者が選び紹介。毎回、魅力的なゲストを招き楽しく俳句を学ぶ番組。第一週の選者は堀田季何、テーマは「「俳句の凝りをほぐします」。第二週の選者は西山睦、テーマは「やさしい手」。第三週の選者は木暮陶句郎、テーマは「季語を器に盛る」。第四週の選者は高野ムツオ、テーマは「語ろう!俳句」。
公式webサイトには上記引用部のように書かれています。
NHK 俳句 2024年 4月号 [雑誌] (NHKテキスト)
第1週「堀田季何」さん
2024年4月7日の放送から、2024年度の選者さんが番組に出演しています。
第1週の選者は「堀田季何」さんです。
読みは「ほった・きか」。
堀田季何担当第1週
堀田季何さんが担当する『NHK俳句』第1週は、初心者向けの内容です。
2023年度の第1週は夏井いつきさんが担当していました。
やはり初心者向けの内容で、「ボンと脱ボン」について学びました。
ボンとは「類想」のこと、いわば「あるある」です。
その凡人の発想から脱しましょう、というのが昨年度の大きなテーマでした。
今年度も夏井さんの内容から大きく変わったものではありません。
ですが、昨年度から凡人の俳句の「範囲」をもう少し拡げています。
俳句の「凝り」をほぐします
堀田さんの1年間のテーマは、題して「俳句の凝りをほぐします」でした。
凝りの読みは「こり」です、肩こりのこり。
今回紹介された「俳句の凝り」は「ああ、そうですか」でした。
- 類想
- 季語の説明
- 原因と結果
- 標語
- 報告
この5つのパターンの「ああ、そうですか」と、読者が感想を漏らしそうな「凝り」のある俳句が紹介されていました。
詳しいことはこちらでは紹介しません。
私の拙い説明を読むより、番組をご覧になった方が絶対にいいです。
これらの句はまま見られるタイプですね。
私も、特に標語は比較的最近作った記憶があるので耳が痛い。
いや目が痛い。
ハードルが上がった?
堀田さんの「俳句の凝りをほぐします」で紹介された内容は、夏井さんが1年かけて教えてきた範囲から拡げたなという印象です。
夏井さんのときは類想だけを考えていればよかったです。
いや実際に夏井さんの句評を聞くと類想のことだけを言っている訳でもなかったと思いますけど、表向き番組で教えていることは類想だけという感じでした。
それが今年度は類想ばかりでなく、他に4つも気をつけなければいけないことが増えています。
夏井さんの放送を観て俳句を始めた方の中には、堀田さんの言っている「内容について行けない」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何せ覚えることが5倍に増えたのですから。
経験を積むこと
というように、一見すると大変そうな内容です。
しかし、堀田さんの仰ることはそこまで難しくないかな、というのが個人的な感想・感覚です。
23年度の夏井さんの放送を1年間観て、実作に励んでいれば、堀田さんの仰る内容も理解できるでしょうし、句作時・発想時に自然と避けられるようになっているのではないかと。
実作に励んで、そしてできれば句会に参加なさると尚よいでしょう。
句会に出たくない人は、自分の頭の中で句会を開くといいです。
自分の句を客観的に見て、ああじゃないこうじゃないとなさるといいです。
完全な客観視は無理としても。
作って終わりにしない。
私は誰かに俳句を教わったことはないですが、句会に出て様々な俳句を鑑賞し句評を述べているうちに、自然と身についていた感じです。
いやどうなのでしょうね、自分で身についていると思っているだけかも。
他の人、例えば句会でご一緒した方からすると、「いやあなたもまだまだ凝りがありますよ」と思われるかも知れません。
でも、句会に出した大部分は今回のような凝った句ではないです、たぶん。
今年度から観た人は?
では今年度から観始めた人はどうでしょう?
昨年度から観た人でも、ハードルが上がったように思える今年度の内容です。
今年度から俳句を始める人には、より難しく感じられたことは想像に難くありません。
しかし内容はあくまでも初心者向けです。
最初は大変かもしれませんけど、おそらく大丈夫。
録画して定期的に見返す。
あるいはNHK俳句テキストや初心者向けの書籍を購読して、番組と並行して学べば、ついて行けないことはないのではないかと思います。
誰でも大丈夫とは言いません、そこは人によるでしょうから。
気にせず楽しめばいい
しかし個人的には、類想とか何とかということは、気にしないでいいと思っています。
特に始めたばかりの方は、テレビや本から情報を入れすぎず、ただ「無垢」な状態を楽しめばいいのではと。
初心者の方は2つのルールを覚えるだけでいいと、私は考えます。
- 五七五の17音を「目指す」
- 「できれば」今の季節の季語を入れる
これだけでOKです。
音数は17音でどうしても収まらないなら、15音だろうが20音だろうが気にしないでいいです。
確か、正岡子規も音数に関しては同じようなことを言っていました。
季語が2つ以上あってもいいですし、0個でもいいです。
もっと言うと、うまい句を作ろうなんて思わなくていい。
類想など今回の放送で「凝り」と称された問題は、俳句を続けていけば勝手に避けるようになります。
知識というものは厄介なもので、勝手に頭に入ってくる上に、一旦頭に入ると取り除くことができません。
何より楽しんで続けることが大事ですから、細かいことに囚われず、まずはしばらく続けましょう。
先ほど書いたような「無垢」な状態は、振り返るとあっという間です。
下手に本などで知識を入れずに「もっと無垢を楽しめばよかった」なと思います。
デジタルデータのように、脳みそのメモリもデリートできればいいのに。
私も句歴はたかだか3年です。
大したことは言えませんけど、でも初心者の方に近い感覚をまだ持っているはず。
そんなちょっとだけ先輩の私はそう思います。
私の作った俳句は、上にリンクを貼った記事に公開しています。
私の俳句の実力はこんな感じ。
見逃し配信あります
NHKとEテレの番組は見逃し配信があります。
AmazonからでもNHKオンデマンドの契約が可能で、同「Fire TV」では『NHK+』を視聴できます。
NHK+だけでなくTVerやU-NEXT、DAZNも。
おわりに
ということでEテレ『NHK俳句』2024年度第1週「堀田季何」さんの放送を視聴したの感想を書いた記事でした。