Eテレで放送されている初心者向けの俳句講座『俳句さく咲く!』を観ています。
レギュラー出演者のドランクドラゴン「塚地武雅」さんが俳句の何かをつかんだように感じられます。
目次
『NHK俳句』
テレビ番組『NHK俳句』についてです。
『NHK俳句』は、4人の俳人が俳句を楽しみながら上達するコツを伝授する俳句講座です。俳句のエッセンスを味わいつつ、実作に役立つノウハウも習得できる情報をお届けします。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
視聴者が投句をし、その中から毎週異なる選者さんが8句選び、8句の中から特賞を選ぶ形式の番組です。
他にも上達へのコツを教えてくれるミニコーナーなどがあります。
月の第4週は初心者向けの『俳句さく咲く!』に番組が変更されます。
日曜日が5回ある月は『俳句さく咲く!』が再放送されることが多いでしょうか。
『NHK短歌』の初心者向け『短歌de胸キュン』は前後編で分けることもあったはずですが。
2020年度の選者
『NHK俳句』2020年度の選者です。
- 第1週:小澤實
- 第2週:対馬康子
- 第3週:西村和子
- 第4週:櫂未知子
上記のとおりです。
2020年度の司会者
『NHK俳句』2020年度の司会者です。
- 第1週:戸田菜穗
- 第2週:武井壮
- 第3週:岸本葉子
- 第4週:塚地武雅
2018年度からでしたか、司会者も毎週異なる方が担当していらっしゃいます。
『俳句さく咲く!』
『俳句さく咲く!』の出演者です。
- 田中要次
- いとうまい子
- 櫻井紗季
2020年度からメンバーが全面的に変わりました。
2020年12月度『俳句さく咲く』
2020年12月27日に2020年最後の『俳句さく咲く』が放送されました。
長かったような短かったような不思議な1年でした。
季節感が新型コロナウィルスに吸い取られてしまったかのようで、年末ムードも例年以上に感じ取れません。
塚地さんが何かをつかんだ?
生徒の一人で、司会進行役も務める塚地武雅さんが、何かをつかんだように見えます。
俳句のコツをつかんだのか、櫂先生の好みをつかんだのか、その両方かはわからないものの。
詠む機会は3回
出演者が俳句を詠む機会は、番組の中で3つあります。
番組冒頭では、前回の放送からの今回の放送までに先生から出された「宿題」を、生徒さんたちがそれぞれ10句ずつ詠んできて、各俳句に10点満点で点数がつけられ、生徒同士で総得点をきそうもの。
出演者全員で「吟行」に出て、季語に関する行事などを実際に体験した上で、その季語に関する俳句を詠み、先生からご指導をいただくもの(点数がつけられる場合あり)。
「ミニ句会」として、先生から出された兼題を生徒たちがスタジオで詠み、その中から先生が「特選」と最下位の「もったいない句」を選び、もったいない句を詠んだ人は番組の終わりに居残り授業を受けるもの。
この3つです。
全てで1番
12月度はこの3つとも塚地さんが一番の評価を受けていました。
それだけではく、先月11月度も塚地さんが宿題と句会で最高点と特選に選ばれていました。
記憶が正しければ10月度も、1位かは忘れましたが成績が良かったです。
今回は先生からも「たいへん上達されました」とのお言葉があり、先生がそうおっしゃるのですからやはり塚地さんは階段を上られたのでしょう。
しかし、2019年度までの「武井壮」さんはとんでもないレベルで俳句が上手な方でしたから、継続視聴している私たちからするとどうしても比較してしまいあれですけど。
櫻井さんがライバル視?
出演者のうち櫻井紗季さんは、どうやら塚地さんが気になるご様子。
『俳句さく咲く』のメンバーは2019年度から大きく変わりました。
櫻井さんはだけは2017年度から出演されていたでしょうか、だとすると今年度で4年目だったはずです。
出演者の中では俳句歴が最も長いのですよね。
歴が長いとあって、今年度が始まってからしばらくは櫻井さんが宿題でも句会でも高評価を得ることが最も多かった印象をもちます。
しかし、近ごろは他の出演者の皆さんが力を伸ばしつつあり、差は以前よりなくなってきているように見えます。
とりわけ塚地さんの伸び率が高く、櫻井さんの牙城が脅かされていることを、櫻井さんご本人が一番感じていらっしゃるようです。
今回の宿題の俳句などを見るに、確かにお二人とも実力が拮抗しています。
私から見ると甲乙つけがたい。
助詞の難しさ
私は普段俳句を詠まず、テレビやラジオで拝見拝聴するだけの素人です。
そんな私でも、『俳句さく咲く』や、他の『NHK俳句』、『プレバト!!』といった番組を視聴していると、「助詞」の使い方が俳句のカギになると痛感することがしばしばあります。
助詞「で」
個人的に特に気になっている助詞は「で」です。
例えば今回の『俳句さく咲く』」では塚地さんの宿題の1つ、「寒雀」で詠んだ句です。
「格子戸の前で佇む寒雀」だったと思います。
「で」が気になりますよね。
櫂先生からは「でや」と添削されていました。
私は「で」の代わりに「に」の方が良いかなと思ったくらいで、「や」が良いかはわかりませんでした。
「で」は良くないとは思うことができましたが。
どうして「で」が良くないかと言いますと、「で」は説明的な句になりがちだからです。
寒さでふっくらしたスズメが格子戸の前「で」佇む、と関係性や位置を説明してしまっています。
また、「で」は散文的です。
散文とは七五調などの韻律に捕らわれない、普通の文章のこと。
「ふっくらした雀が格子戸の前『で』佇んでいる」
うん、やはりやや散文的ですね。
「で」は言葉の強さが過ぎる感もあります。
「で」を使ってはいけないことはないでしょうけど、使用の際には注意が必要と感じます。
「に」と「で」の違い
「に」は「で」に近い使い方をされる助詞と思います。
例えば「ここ『で』寝る」と「ここ『に』寝る」という使い方ですね。
似た使い方をされます。
では「に」と「で」の違いは何でしょう。
「に」は「で」に比べると時間的な長さを感じ、寝る「存在」に焦点が合っています。
「で」は「に」に比べると時間的な短さを感じ、寝る「場所」に焦点が合っています。
上に挙げたような違いがあると思われます。
間違えているかもしれませんが私はそう感じています。
「父が墓に眠る」だと、父が亡くなり墓に埋葬されている感じ。
「父が墓で眠る」だと、酔っ払った父が墓の前でぐーぐー寝ているようです。
おわりに
ということで、Eテレの初心者向けの俳句講座『俳句さく咲く!』で塚地武雅さんが俳句の何かをつかんだのではないかと思ったことを書いた記事でした。