『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年10月6日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「店のオープン」。
2022年秋のタイトル戦「金秋戦」の予選組み合わせ抽選も行われました。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年10月6日の放送でも扱われました。
今回のお題は「店のオープン」です。
店のオープンは季語ではないでしょう。
この回は「篠原ゆき子」さんとニューヨーク「嶋佐和也」さん、「森迫永依」さん、「三浦りょう太」さんが出演していました。
レギュラー陣では名人10段Kis-My-Ft2「横尾渉」さんと、永世名人「村上健志」さん、同「梅沢富美男」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
4位が嶋佐さん(才能なし、38点)、3位が三浦さん(凡人、50点)、2位が篠原さん(才能あり、70点)、1位が森迫さん(才能あり、72点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の森迫さんです。
無花果(いちじく)を運んでいるかけ声が聞こえてきたことと朝の鐘が鳴っていることを詠まれていました。
モロッコでしたっけ、旅行したときに実際に遭遇したシーンを描いたみたいです。
今回初めて作られたそうで、いきなりこれだけ詠めるのですからすごいですね。
先生も今後に期待していらっしゃいました。
「永世名人」への道
今回は横尾渉さんの「永世名人」への道がありました。
横尾さんは試験を迎えて「名人10段☆」でした。
句は、駅前の純喫茶で仕事の? ズル休みをしたことことが詠まれていました。
別の『プレバト!!』のお題の俳句を作ってマネージャーにLINE? でそれを送ったときに、今回のお題のLINE? が届いたそうです。
今作っちゃいけないな、休もうと思ったそのときにちょうど純喫茶があったので、ズル休みと純喫茶で何か句を作れると作った。
そう仰っていたでしょうか。
季語は「さやか」。
読みは「さやか」。
秋の季語「爽やか」の傍題
結果は「1つ前進!」。
これで名人10段☆☆です。
一言は「季語『さやか』の位置」。
さやかは、秋の澄んださっぱりとした空気、その心情として表現するときにも使う。
置き場所が評価の大きな分かれ目を作っていく。
さやかが上五「ズル休み」より前にくると、ズル休みが爽やかと限定される。
下五の後にくると、純喫茶が爽やかと意味を限定される。
横尾さんはズル休みをしている時間と空間が、自分にとって居心地のよい「爽やか」なということが言いたい。
季語の効果を上にも下にも及ぼして、自分の言いたいニュアンスを作ると、読者は共感をする。
よい句でした。
相変わらずの破調でしたけど。
俳句史に残る句集作り
永世名人である村上健志さんと梅沢富美男さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
村上さんは50句まで残り26句です。
梅沢さんは50句まで残り4句ですか。
村上健志さん
まずは村上さんから。
句は、ピザ窯の奥に小さい火があることと朝寒しの期ごとの取り合わせが詠まれていました。
ピザ屋の店の準備で、まずピザ窯に火をつける。
まだ小さい火のときに、朝寒しがよい季語だなと思ったのだそう。
季語は「朝寒し」。
読みは「あささむし」。
冬が近いことを思わせる、晩秋の季語ですね。
結果は「掲載決定!」。
これで残り25句。
一言は「季語で場面が展開している!」。
うまいなと思ったのは、「奥に」とちゃんと書いてあるところ、そしてそれが「小さい火であるよ」と描写しているところ。
この小さな火は、前の火の熾火(おきび。薪や炭の炎が収まり、芯の部分が赤い状態)が灰をかぶったままあった、それが朝の空気によってパッと火が戻っていく、そこに新しい薪がどんどん入れられて用意が整う、という光景と読んだ。
季語の冷たさ、ピザ窯に残っているほんのりとした熱、小さな火と思ったときに、季語も鮮やかに立ち上がってくる。
そういう句として評価しました。
季語を信じてくれてありがとうと思います。
こちらも良い句でしたね。
前にフジモンさんがピザ窯のことを詠まれましたが、あちらは季語が動く気がして個人的には評価できなかったですけど、こちらは季語が動かない感じがします。
梅沢富美男さん
次に梅沢さん。
句は、その日最初の客は西瓜を連れ立って来たことが詠まれていました。
ずっと贔屓にしている店があった。
人気の店で、店に行くときに皆さんが必ずお菓子なり西瓜なりを土産に持っていき、女将さんはそのお客さんからもらった土産をお客様に食べてもらう。
人情だなという俳句。
原句では「口開けの客」としていて、こちらは物事の始まりの意味、その日最初の客のことをいうそうです。
季語は「西瓜」。
読みは「すいか」。
結果は「掲載決定!」。
これで残り3句。
一言は「粋な擬人化」。
褒めないといけないのは「客は」の「は」という助詞。
お客さんはたくさんいるけど、今日の口開けのお客さん「は」という風に、指差すような強調のニュアンスがある。
そこにお店側の喜びも見えてくる。
下五「連れ立ちて」はまさに評価の分かれ目。
連れ立つとは一緒に行くとか伴っていく意味。
上手いことこの複合動詞を持ってきたなと思う。
これによって、まるで同伴した人物化のような堂々とした西瓜に違いないと、西瓜の様子も見えてくる。
最後切れのない形にしたことで、その後の空白の部分でお店の賑わいとか西瓜を冷やして他のお客さんと一緒にといった会話も、読み手に聞こえてきた。
いやいやこちらも素晴らしい句でした。
今回は名人と永世名人が皆さん良い句で、見応え・聴き応えのある俳句コーナーになっていました。
三遊亭円楽さん追悼
番組の最後に先日亡くなられた「三遊亭円楽」さんを追悼するコーナーが設けられていました。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年10月6日放送の俳句コーナーのお題「店のオープン」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。