『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2023年2月23日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「富士山」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
他、査定される芸能人・有名人の皆さんです。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2023年2月23日の放送でも扱われました。
今回のお題は「富士山」です。
富士山そのものは季語ではないでしょう。
「○○の富士」みたいに何かがついての季語というのは結構あった記憶です。
この回は「寺田心」さんと「山本千尋」さん、インディアンス「きむ」さん、「新浜レオン」さんが出演していました。
レギュラー陣では名人10段「藤本敏史」さん、永世名人「村上健志」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
4位が新浜さん(凡人、50点)、3位がきむさん(凡人、60点)、2位が寺田さん(凡人、65点)、1位が山本さん(才能あり、70点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の山本千尋さんです。
1位の山本さんが、演舞でしたっけ、あの技を使って詠まれていましたね。
「旋子(シュエンズ)」ですか。
初出演とは思えないくらいよく出来た句で驚きました。
夏井先生もおっしゃっていたとおり、オリジナリティのある句でした。
名人10段「永世名人への道」
フジモンさんの名人10段「永世名人への道」です。
試験を迎えて、フジモンさんは名人10段☆☆☆☆、1つ前進すれば永世名人になります。
句は、羊に空の名を与えたことを春の山と取り合わせて詠んでいました。
春の山にある牧場で羊の赤ちゃんが生まれて、そのときにパッと空を見たら綺麗だった。
なので空の名前をつけたという句だそうです。
空にも色々名前がある、オスなら快晴くんとかとのこと。
「空」という名前をつけたのではないという点がポイント。
季語は「春の山」。
読みは「はるのやま」。
結果は「1つ前進」。
これで永世名人です。
一言は「いろんな空が想像できる」。
中七下五のフレーズに対して季語「春の山」を置いたのがよかった。
いちばん大事なのところは生まれた羊に「空」名前を与えたのであれば、「名を与へ」という言い方はしなかったのではないか。
「ひつじに空と名付けたり」などともっと軽い言い方をしたはず。
でもそういう言い方はせずに「名を与へ」としているのは、春の空が水色なら「水色ちゃん」霞がかかっていれば「かすみちゃん」でもいい。
梅沢さんが「空ちゃん(という名前をつけたの)かい?」という問いかけに、フジモンさんは見事にこの句のよいところを語られた。
そういうことで5人目の永世名人が誕生しました。
フジモンさん、おめでとうございます。
梅沢さんがそろそろ句集を完成させますし、東さんが政界へ挑まれていることから、永世名人が少なくなるという番組側の思惑も少なからず関係していそうですけど、しかし、フジモンさんの句には安定感があり、納得の永世名人と思います。
俳句史に残る句集作り
永世名人である村上健志さんと梅沢富美男さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
村上さんは50句まで残り22句。
梅沢さんは50句まで残り1句。
村上健志さん
まずは村上さんから。
句は、富士山の胴に向かってブランコを漕いでいる女の子のことを詠まれていました。
富士山が大きく見える公園などでブランコを漕いでいる少女が、富士山の胴へ向かっている様子とのこと。
季語は「ふらここ」。
読みは「ふらここ」。
ブランコのことですね。
結果は「ボツ!」。
これで残り22句のまま。
一言は「胴と少女どっちが優先?」。
富士山の胴へ、となったときに、どういう距離で漕いでいるのだろうと(疑問がわく)。
そして元気に強く漕いでいるのかと思うと、原句「ふらここ」という優しい言い方で、しかも漕いでいるのが「少女」だよとなると、途中から句のテイストが変わってくる。
富士山の胴を活かすなら、胴を「蹴る」くらい強い表現にした方がよい。
添削は「富士山の胴を蹴らんと漕ぐぶらんこ」としていました。
こうすることで胴が明確に見えてきて、蹴るかのように勢いよく(漕いでいる様子を描ける)ということをやりたかったんじゃないの?
こちらは先生のおっしゃるとおりだなと思いました。
「漕ぐ」という動詞も場合によってはいらないかもしれませんし、村上さんの句としてはちょっといまいちだったかなと感じます。
近ごろ心にグッと来る、村上さんらしい句が少ない気がしますね。
奮起を期待したいです。
梅沢富美男さん
次に梅沢さん。
句は、怒り安くなっていることを富士山の沸点低さに例えて、季語「暮れの春」を使って詠まれていました。
季語は「暮れの春」。
読みは「くれのはる」。
春の終わりという意味と、春の夕暮れの意味があったかと思います。
結果は「ボツ!」。
これで残り1句。
一言は「詰め込みすぎ!」。
字面は一見かっこよく見えるが、結局何を言いたいかわからない。
原句は「沸点」の語を使っていて、それが梅沢さんは気に入っているから、それを使って怒りやすいと書いた方がよい。
「沸点の低き怒りや老いの春」
こうすると、おっちゃんそのままが出る。
(自分じゃ「老いの春」なんて書きにくいという梅沢さんの言葉に対して)自分を真っ直ぐ見つめる勇気が必要です、ジジイはジイジ、とのこと。
いやこちらは説明を聞かないとわからない句でした。
ん〜、やはり年度いっぱいまで引っ張るのでしょう。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2023年2月23日放送の俳句コーナーのお題「富士山」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。