『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年6月30日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「キッチンカー」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年6月30日の放送でも扱われました。
今回のお題は「キッチンカー」です。
「キッチンカー」は季語ではないでしょう。
今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。
この回は「小手伸也」さんと「犬山紙子」さん、三四郎の「小宮浩信」さん、Kis-My-Ft2「二階堂高嗣」さんが出演していました。
レギュラー陣では永世名人の「梅沢富美男」さんと、名人10段FUJIWARA「藤本敏史」さん、特待生2級「篠田麻里子」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
4位が小宮さん(凡人、68点)、3位が小手さん(才能あり、70点)、2位が二階堂さん(才能あり、71点)、1位が犬山さん(才能あり、75点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の犬山さんです。
すごい句でした。
喪服着てメロンソーダの列にいる
— 犬山紙子 (@inuningen) 2022年6月30日
前回特待生剥奪から根性で舞い戻りました!!泣泣泣
これだけチャンスをくれるプレバト!の暖かさよ。ありがとうございます😭
そして二階堂さんの句が良すぎました。季語の使い方が本当に素敵。
神回に出演できたのも嬉しいです。#プレバト pic.twitter.com/UryHF9x3l5
句は喪服を着てメロンソーダの列に並んでいる様子が詠まれていました。
そのままですが。
実際に最近その状況があったのだとか。
お母様が亡くなられたそうですね。
静謐の句のあのお母様ですか。
そのお母様が亡くなられて、お通夜なりお葬式なりで慌ただしく動いていた紙子さんの、ちょっと一息ついたときの場面描写みたいです。
季語は「メロンソーダ」。
「ソーダ水」の傍題でしたっけ。
作者の悲しみのようなものは、大袈裟な言葉をいっぱい使うよりは、淡々と描いた方が読み手の胸に静かにしみじみと伝わってくる。
そして、暗いイメージの喪服と、明るいイメージのメロンソーダ、黒と緑、色の対比と心情の対比が、さりげなく表現できている。
これが75点。
犬山さんは5月12日放送回で、特待生の資格を剥奪されました。
が、今回75点を獲得したことで、特待生再昇格はあるのかどうか、浜田さんが先生に伺っていました。
前回の結果を受けて、きちんと勉強して挽回なさったとして、先生は再昇格を許可なさいました。
ということで犬山さんは特待生に返り咲きです。
おめでとうございます。
いやいやすごい句を見させてもらいました。
勉強になりました。
しつこいようですけど、私はずっと犬山さんに才能を高く評価し続けているので、再昇格はとても嬉しいです。
特待生昇格試験
今回は篠田麻里子さんの特待生昇格試験がありました。
篠田さんは試験を迎えて「特待生2級」でした。
句は、人の肌の色でしょうか、その多様性を万緑との取り合わせで詠まれていました。
キッチンカーには様々な国の料理が出されることを歌ったのでしょうか。
季語は「万緑」。
読みは「ばんりょく」です。
結果は「現状維持」。
一言は「気負い過ぎ」。
17音に収めるいは大きすぎるテーマである。
言いたいこととは違ってくるが、1個でも具体的な映像を持ってくると、読み手も少し近寄れる。
例えば「百の国旗」とすると、多種多様な色が使われていると例えることで、作者は「多様性」を書きたかったに違いないと、読者に思わせる。
その仕掛けがあるとよかった。
それが難しいのだけれどという先生の評価でした。
う〜ん。
降格でも不思議ではないくらいかなと思いながら観ていました。
名人10段「永世名人への道」
今回は藤本敏史さんの名人10段「永世名人への道」がありました。
フジモンさんは試験を迎えて「名人10段☆」でした。
今回1ランク昇格すると名人10段☆☆となります。
句は、ぱんっと乾いたピザの薪と、雲の峰との取り合わせが詠まれていました。
今は、キッチンカーにピザ窯を設置されているお店もあるそうです。
その窯の横に乾燥している薪があったので、そこに焦点を当てて作られたそう。
季語は「雲の峰」。
夏の入道雲のこと。
結果は「2ランク前進」。
名人10段☆☆☆となりました。
一言は「読み手の五感を刺激している」。
雲の峰で見上げる視線、広い映像を確保。
次に「ぱんっ」という音が出てくる。
何の音と読み手は疑問を持つ。
何がと思うと「乾いた」と続く。
何が乾いているのかと疑問を持つ。
シーツがぱんっと乾いているのかと思うかもしれない。
何がと思うとそれは「ピザ」である。
「え、ピザが乾くの? 」と思う。
すると「の薪」に着地する。
この言葉の誘導が非常に巧みである。
ピザの薪まで読んだ瞬間に、キッチンカーの現場にワープする。
「ぱんっ」は読者の側が追体験するためのスイッチをぽんと入れる効果を持っている。
良い句だったと評価されていました。
2つ前進は驚きました。
俳句は叙述ではなく描写をするのだと、改めて学ぶことができました。
素晴らしかったです。
追記:
数日が経ち、改めて録画を観たのですが、そこまでよい句には思えなくなっています。
季語よりピザにより比重がかかっている感があることと、雲の峰である必然性はないように思えるからです。
俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢富美男さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
梅沢さんは50句まで残り5句です。
句は、祭が終わり風のとおり道が開いたことが詠まれていました。
お祭が終わる時間になると、お客さんが減ってくる、そこへ爽やかな風が屋台いっぱいに並んでいる道にさーっと流れる。
そういう俳句だそうです。
季語は「祭」。
夏の祭のことですね。
結果は「掲載決定!」。
一言は「季語の本質を理解している」。
春祭は田の実りを祈願する、秋祭は実りを感謝する。
夏祭は「悪疫退散」のために催される。
その祭りが果てると何かが開くのだろう。
何が開くかというと風の通り道がさーっと開く。
悪疫が退散して、祈祷するお祭りが終わって、風の通り道がすっと出来て、そこには清々しい気持ちのよい清浄な風が動き始める。
そういうところが季語夏祭を抑えた上で使われている。
今回は全体的なレベルが非常に高かったです。
永世名人もさすがでしたね。
番組が綺麗に締まった感。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年6月30日放送の俳句コーナーのお題「キッチンカー」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。