『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年11月25日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「秋の東京駅」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時から20時までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2021年11月25日の放送でも扱われました。
今回のお題は「秋の東京駅」です。
画面には夜の時間帯に黄葉した銀杏並木、その奥には灯りに照らされたレンガ造りの東京駅が佇む画像が写し出されていました。
「秋の東京駅」は季語ではないでしょう。
今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。
当然、秋の季語ですね。
この回は「野口健」さんと「武尊」さん、「マヂカルラブリー」の「村上」さん、「LiLiCo」さんが出演していました。
歌広場さんは近ごろ色々あったみたいで、出演者としてなるべく映らないように編集されていました。
レギュラー陣では「梅沢富美男」さんと「フルーツポンチ」の「村上健志」さん、「Kis-My-Ft2」の「千賀健永 」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。
4位がマヂラブ村上さん(才能なし、20点)、3位がLiLiCoさん(才能なし、35点)、2位が野口健さん(凡人、65点)、1位が武尊さん(才能あり、70点)でした。
なし
順位戦で個人的に気になった方はさんです。
今回気になった俳句を詠む方はいらっしゃらなかったです。
名人10段を目指す試験
今回は千賀さんの名人10段を目指す試験がありました。
千賀さんは試験を迎えて「名人4段」でした。
1ランク昇格なさったら名人5段になるようです。
句は、ターミナルに人が座れ人が吐き出されている、そんな様子を詠まれていました。
東京駅が大きな人に見えて、行き交う人々が巨人に吸われたり吐き出されたりしているようだということみたいです。
季語は「凩」。
読みは「こがらし」ですね。
秋の終わり、あるいは冬の始まりに吹く北風のことでしょう。
結果は「現状維持」。
理由は「ありがちな発想」。
先生による評価・解説です。
駅が人が座ったり吐いたりしている発想は、俳句の世界ではそれなりにある。
発想の点で損をしている。
凩には同じ風を意味する「木枯らし」もある。
木枯らしは映像として枯れ木のイメージが強く出る。
それに対して凩は風へイメージが行く。
この句は「凩」を使った点はよかったそうです。
添削です。
原句では「人吸い人吐く」と中八になっていた。
その問題は解消した方がよい。
そのためには語順を変えた方が簡単に音数調整をできる。
「人吸い人吐く」から「人吸うて吐く」とし、冒頭に持ってくる。
そして季語「凩」を後半に持ってくる。
そして助詞「の」を加えて下五にあった「ターミナル」へとつなげる。
ありがちな発想というのは私も思いました。
そして季語が凩でなくてもよさそう、つまり季語が動きそうな句だなとも感じられます。
季語がさほど効いていない感。
フルポン村上さんの「永世名人への道」
次にフルポン村上さんの永世名人を目指す昇格試験です。
村上さんは試験を迎えて「名人10段☆2」でした。
1ランク昇格なさったら名人10段☆3になるようです。
句は、銀杏の実が光っている様子を肴に一口目のお酒を呑む、そんな様子を詠まれていました。
食べても美味しい銀杏だけど、光が銀杏の実に映るところを見て、よい季節になったなと感じながらお酒を呑んでいる光景だそうです。
映っている光だけでお酒を呑めると。
季語は「銀杏」。
「ぎんなん」です。
結果は「1つ後退」。
これで名人10段☆1に後退です。
理由は「後半が雑!」。
先生による評価・解説です。
中七の「肴に」の言い方が雑。
手を抜いてきたんじゃないかと思うくらい。
肴にしているんですと説明するのではなく、光を映像として見せるべき。
肴にと言わなくても、下五だけでお酒を呑もうとしているとわかるように書くことはできる。
添削です。
原句「銀杏」を平仮名に。
原句中七のうち「肴に」を削除、同じく中七の「ひかり」は残して、ひかりに続けて「一粒」とする。
原句下五「一口目」の口目を削除し、「まず一献」とした。
とてもよい添削句でした。
村上さんもふてくされながらも、添削句がよいとお認めになっていましたし。
村上さんはご本人談として「季語イップス」に罹っているとのことです。
スランプですか。
確かに村上さんはここのところあまりよい句を詠まれていないような、ランクも落とされていますし添削も多いですね。
それでも今回の俳句の句材はさすがに村上さんだなと感心しました。
銀杏の実の光にフォーカスを当てるセンスは。
梅沢さんの俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
前回は掲載決定でした。
連続で掲載決定だったと思います。
村上さんと違って近ごろ好調なおっちゃんです。
句は、ますかけの手に自分の木の葉髪がある、そんなことが詠まれていました。
「ますかけ」とは手相のことで、強運の持ち主なのだそう。
天下を取る相とかおっしゃっていたでしょうか。
梅沢さんはそれが両手にあるとのことで、そんな強運相の持ち主の自分も抜け毛が気がかりなのだと詠んでいる俳句のようです。
季語は「木の葉髪」。
秋の終わりから冬に始めかけて抜け落ちる頭髪のことですか。
先日『NHK俳句』の兼題になっていました。
こういうことも季語になるのですね。
判定は「ボツ!」。
先生からの一言は「配慮が足りない」です。
先生の解説です。
ますかけを手相とわかる人とわからない人に分かれる。
わからない人に調べてみようと思わせる配慮が欲しい。
「手相」と入れてあげることで、原句中七にあった「にある」が本当に必要だったかという問題とくっついてくる。
原句中七は「手にある我の」なのですが、フルポン村上さんは「にある」と「我」をなくして「手に木の葉髪」とするだけで成立させられたのではと指摘していて、先生はそのことをおっしゃっています。
添削です。
上五「ますかけの」はそのまま、中七を「手相ぞ」と強めに言う。
さらに原句「我の」の助詞「の」を「に」とし季語「木の葉髪」へとつなげます。
ますかけ相のある、天下を取る手相を持つ俺だけど抜け毛があるのだと謙遜する。
こうすることでおっちゃん自身が多少奥ゆかしい人に見えてくる。
なるほど。
個人的にはそもそも句材がそこまで魅力的に映らなかったです。
なので添削前も後もあまりという、句の出来としては当然ながら後の方がよいですけど。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の俳句コーナーのお題「秋の東京駅」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。