『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年6月2日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「突然の雨」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年6月2日の放送でも扱われました。
今回のお題は「突然の雨」です。
「突然の雨」は季語ではないでしょう。
今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。
この回は「田中要次」さんと「新妻聖子」さん、相席スタート「山﨑ケイ」さん、櫻坂46「大園玲」さんが出演していました。
レギュラー陣では永世名人の「梅沢富美男」さん、名人10段の「村上健志」さん、Kis-My-Ft2「北山宏光」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。
4位が山崎さん(才能なし、30点)、3位が大園さん(才能なし、35点)、2位が田中さん(凡人、55点)、1位が新妻さん(才能あり、70点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の新妻さんです。
句は夕立にすれ違ったのは同級生だろうかと思ったことを詠まれていました。
お題の写真を見て、ミュージカルのワンシーンだったらどんなストーリーがあるだろうかとお考えになって、そこからイメージを膨らませて作ったとか仰っていたかと思います。
傘を忘れてジャケットなどを頭にかけて街を小走りしていたときに、今すれ違った人は顔見知りじゃないか、でも確かめられない、そういうストーリーが背後にあるのではないかと考えられたそう。
季語は「夕立」。
夏井先生は評価されていました。
添削というかアドバイスをしていました。
原句下五「同級生」を「旧友や」として上五に持ってきて。
さらに中七「すれ違いしか」の「か」を「は」として下五、7音ですが、に持ってきました。
これはよい句でしたね。
ネタを発想できた時点で勝利という句と思います。
私は先生のアドバイスよりも原句の方が好みでした。
特待生昇格試験
今回はキスマイ北山宏光さんの特待生昇格試験がありました。
北山さんは試験を迎えて「特待生3級」でした。
句は蓮の葉の雫(の溢れるのを)止めるシャッターを詠まれていました。
蓮の葉の上にある雫は、時間が経つと垂れていってしまう、どうにかして止めようとシャッターボタンを押したということだそうです。
季語は「浮葉」。
読みは「うきは」です。
蓮の浮葉ですね。
結果は「現状維持」。
一言は「あと少しの臨場感を!」。
写真を撮ることで時間を止める発想は、詩歌の世界ではかなりあるのだそう。
むしろ原句中七、原句は4音でしたが、「止める」が陳腐な方向に向かわせてしまっていると。
添削では下五「シャッターボタン」を冒頭に持ってきて、上五中七をそのままずらした上で、中七「止める」を削除、「ふくらみ来」としていました。
う〜ん、添削句からも時間を止める感覚は感じ取れませんでした。
この場合を含め、今回は総じて添削句をあまりよく感じられません。
おそらく私の俳句の力が足りないのでしょう。
個人的に原句の問題を感じられるところは、上五の「雫」で切るのか中七の「止める」で切るのかが、一見ではわかりにくいことです。
本来「雫を」と、雫の後に「を」があり、それが省略されています。
そこが一見では、あるいは俳句の鑑賞に慣れていない人にはわからないので、句全体を読みにくくしていると感じます。
上五を一音余らせてでも「雫を」とするか、止めるを消して「を○○」と三音足すかした方がよいかなと。
「永世名人」への道
村上健志さんの「永世名人」への道です。
村上さんは試験を迎えて「名人10段☆☆☆☆」でした。
1つ前進なさったら永世名人になります。
村上さんが永世名人になられたら、梅沢さんと東国原さんに続く3人目ですか。
句は、夕立が降っている、そんな中、楽譜にカンマを書き入れた、そんな様子が詠まれていました。
「カンマ (❜) 」は演奏の息継ぎや休止を意味する符号のこと。
楽譜にカンマを書き入れる静かさと、外は夕立であることが、取り合わせにすごくよいと村上さんは感じられたそうです。
季語は「夕立」。
結果は「一歩前進!」。
見事、3人目の永世名人に昇格なさいました。
おめでとうございます!
一言は「季語の力を信じている!」。
作曲家が意思をもってカンマを書き入れる、その人の脳内には音楽が溢れているはず。
この行為に対して、夕立の気配が押し寄せてくる。
カンマを書き入れるその指先に、夕立の力が及ぶような感触がある句だと、季語を信じるとはこういうことだ。
先生はそう評価されていました。
よい句でした。
夕立とカンマが取り合わせになると気づける感覚、これが村上さんの凄みですね。
私は以前からこのブログで村上さんを高く評価してきましたので、永世名人への昇格はとても嬉しかったです。
改めておめでとうございますと言いたいです。
俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢富美男さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
梅沢さんは50句まで残り6句です。
句は、(雨粒が)まず眼鏡に、次に手のひらに、すぐに夕立になった、そういうことが詠まれていました。
説明もそのままですね。
夕立は突然降るものだと表現なさっています。
季語は「夕立」。
結果は「ボツ!」。
一言は「説明がクドい!」。
発想そのものの、夕立に気づいていくリアリティはとてもよいと褒めていらっしゃいました。
では何が駄目だったか。
それは上五中七下五の冒頭に「まず」「次に」「すぐ」を使っていました。
これがクドいというご判断でした。
そのトータル7音を使う必要があったかどうか。
もう少し臨場感を増やすことができるそうです。
添削は原句中七「次に」を削除し「おでこ」を加え、下五「すぐ」も削除し「あら」と気づいた感嘆を加えて、臨場感を出していらっしゃいました。
原句もそこまでよいとは思えませんでしたが、添削も劇的なほどに改善されているとも思えなかったです。
どちらも消化不良感の残る句になっていたというのが、個人的な感想です。
村上さんの句と比べると、発想の段階でどうしても見劣り感があります。
添削をするにしても限界があるのでしょう。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年6月2日放送の俳句コーナーのお題「突然の雨」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。