『tvk(テレビ神奈川)』では毎週日曜日の夜に、往年の名作アニメばかり放送されています。
2022年2月21日から『タッチ』の再放送も始まっています。
2024年1月21日の放送の第98話「誰のための決勝戦!? 本当の達也を見せて!」でした。
達也が覚醒する回、好きな回です。
視聴した感想を書きました。
目次
tvkの日曜日の夜
神奈川県のローカルテレビ局『tvk(テレビ神奈川)』の日曜日の夜の放送ラインナップは古いアニメが複数放送されています。
- 19時00分:『らんま1/2』
- 20時00分:『魔法騎士レイアース』
- 20時30分:『姫ちゃんのリボン』
- 21時00分:『装甲騎兵ボトムズ』
- 21時30分:『キャッツ・アイ』
- 22時30分:『タッチ』
- 23時00分:『機動戦士ガンダムSEED』
記事作成現在は上記リストのとおりです。
アニメ『タッチ』の再放送始まる
2022年2月20日から、『tvk』の日曜夜の時間帯に名作アニメが1作品加わりました。
冒頭で申し上げたとおり『タッチ』です。
アニメの再放送や『タッチ』そのものの思い出については以前当ブログに書いています。
上にリンクを貼った記事がそれ。
あわせてご覧になってください。
第98話「誰のための決勝戦!? 本当の達也を見せて!」
2024年1月21日は、第98話「誰のための決勝戦!? 本当の達也を見せて!」が放送されました。
概要
98話の概要です。
1回表、明青は0点。須見工の攻撃、1回裏、明青は無死満塁。新田の打順と危機が続く。しかし、自分を取り戻した達也の投球は輝きを増していった。7回裏、「よーし!もう一息だ!」と達也はマウンドに向かった。
番組の録画データには上記引用部のように書かれています。
達也覚醒回
この98話も個人的に好きな回です。
須見工との地区予選の決勝の試合中に、上杉達也が上杉達也として甲子園に行くと覚悟を決めた回と言えばいいでしょうか。
94話は神回でしたが、今回98話もそれに負けず劣らず、いや個人的にはちょっと劣るかもしれませんけど、良い回でした。
上杉和也として
達也は一つ前の準決勝をノーヒットノーランで勝利しています。
試合を見た原田は達也らしくない、と感じていたようです。
「上杉達也は上杉達也であって、上杉和也ではないだろう」と言うのです。
実際に、達也は自分を捨て、上杉和也に成り代わって、朝倉南を甲子園に連れて行こうとしていたようです。
達也は須見工との決勝戦が始まっても和也のまま。
須見工の4番、新田明男も本来の達也ではないと感じ、新田自身も本来の力を発揮できていません。
発揮できていないのか、発揮しようとしていないのか。
所詮は和也のような達也は、和也でも達也でもありません。
須見工には通じず、打ち込まれます。
柏葉英二郎の言葉
このままでは明星学園は負けてしまう。
そういう敗戦の空気が濃くなる中、達也に目を覚まさせたのは監督、柏葉英二郎でした。
柏葉のかけた言葉は非常に性格の悪い、腹の立つ言い方でしたが、原田たちの言いたいことを直接達也に言ってやるのですね。
簡単に書きますと、上杉達也として甲子園に行かないと上杉和也は喜ばないだろう、というようなことです。
それを極力意地悪く言った感じ。
このとき達也は、柏葉が言いたいことを理解する冷静さと心のスタミナと頭のよさがあってよかったです。
試合中ですし、負けていますし、負けそうですし、心に余裕がなくても仕方のない場面での柏葉の言葉でしたから。
柏葉の言葉の真意に気づけた達也は、すぐに自分を取り戻せました。
ここも、達也の自頭のよさなのでしょうね。
意固地になって心をガードしてしまいかねない状況ですからなおさら、達也の頭のよさや柔軟さを感じます。
まぁ物語ですけどね。
柏葉もここで言わなければと思ったのでしょうね。
この時点で既に、彼自身も甲子園に連れて行ってやりたいと思っていたのかもしれません。
そうでないなら、達也に声なんて掛けないと思いますから。
そのまま黙っていれば、明星が甲子園に行くことはなかったでしょうからね。
ここを観て、原作漫画では確か、幸太郎がこの柏葉のセリフを聴いて、怒っていた記憶が蘇りました。
達也も怒りの表情を浮かべましたが、幸太郎が達也より前に立って、ベンチに座ったままの柏葉の前にずいっと出て、憤怒の形相で彼を見下ろコマがあったはず。
幸太郎を達也がたしなめて、もう少しわかりやすい言葉で言ってもらえると助かるんですがね、みたいなことを言ってマウンドに向かって行ったような。
「行くぞ、幸太郎」的なセリフもあったような。
アニメには幸太郎は聴いていないことになっているようでした。
カタルシス
そうして覚醒した達也。
覚醒したというか、自分を取り戻したと言った方がよいでしょうか。
直後のマウンドでは、最初のバッターをストレートのフォアボールで出したものの、続く3人を三者三振に切って取ります。
ベンチに引き上げる際、バッターの置いていったバットに気づかず、踏んで転ぶ様子を見て、原田が「間違いない、あれは上杉達也だ」と気づきます。
バッターボックスでも、鋭いスイングを見せたかと思えば、ボール球に手を出して三振をしてしまいます。
この達也の行動の予測不能さを見て、原田は達也が戻ったと確信したようです。
物語序盤の達也のように、他人からは何を考えているかわかりにくい達也がそこにはいました。
気づいたのは柏葉もですし、新田もですし、幸太郎もです。
もちろん南も。
ここは何度観ても気持ちがいいですね。
カタルシスを覚えます。
大熊
この達也の覚醒に気づけていない人も、登場人物の中には少なからずいます。
その代表として描かれるのが、須見工期待の1年生・大熊ですね。
2年だったかも。
5番、ファースト。
大熊は、本来の達也を知らないことと洞察力の足りなさから、敗戦濃厚の達也を見て、奴はもう抜け殻だと判断していました。
そんな大熊に対して、達也は三球三振で打ち取り、須見工の監督はお前じゃ新田の代わりは無理だと言います。
原作では確か、新田が大熊に「来年も5番を打つか?」と言った気がするのですが、アニメではなかったです(99話以降かも)。
ここの大熊はちょっと可哀想になるくらいです。
大熊はこれまで、力を誇示するように2打席連続ホームランを放っている、顔つきも言動もいかにも自信過剰で生意気そうな1年生(2年生?)です。
そういう読者・視聴者がカタルシスを得るための「装置」として配されている人物ですね、大熊は。
装置とわかっていても、わかっているからこそかもしれませんが、毎度カタルシスを覚えます。
作者の狙いどおりで少々癪ですが。
しかも大熊は肝心なところであれをしてしまうのですよね。
あそこまでさせてしまうのはさすがに同情します。
監督・柏葉
達也が覚醒した後は柏葉の覚醒が待っています。
明星の選手たちは、現状それぞれが点にしかなっていないのですが、それを(打)線にする役割を、ついに監督が担うことになります。
選手個々人の力で比べると、明星が不利、須見工が有利でしょう。
しかし、監督を含めたチームで戦う場合には、結果は必ずしも単なる個々人の力の足し算にはならない。
線を点にするには、選手一人ひとりと監督とがチームのために尽くすことが求められる、そうです。
私は野球未経験なので、あくまでもテレビや漫画、文章などで得た知識ですが。
その、9つの点を1本の線にする役割を、柏葉がとうとう担います。
それが本格化するのは99話からですね。
原作を何回も読んで、アニメも何回も観ているのに、今から楽しみです。
おわりに
ということで『tvk(テレビ神奈川)』のアニメ『タッチ』の再放送第98話の感想を書いた記事でした。
『Amazon』でも観られるようです。
tvkを観られない方で、気になる方はぜひ。