ディスディスブログ

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ちょうどよい分量とは?『プレバト!!』2023年2月2日放送の俳句「節分」回を観た感想です

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『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2023年2月2日の放送に俳句コーナーがありました。

お題は「節分」。

視聴した感想を書いています。

 

目次

 

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MBS『プレバト!!』

テレビ番組『プレバト!!』についてです。

 

www.mbs.jp

 

人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。

 

公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。

あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。

中でも俳句がメインコンテンツと思われます。

 

放送時間

放送時間について。

放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。

 

出演者

出演者です。

メインの司会は「浜田雅功」さんです。

ダウンタウンの浜ちゃんですね。

 

アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。

ナレーションが「銀河万丈」さん。

 

俳句の査定員は「夏井いつき」さん。

他、査定される芸能人・有名人の皆さんです。

 

俳句

『プレバト!!』の俳句カテゴリが2023年2月2日の放送でも扱われました。

 

今回のお題は「節分」です。

おでんは冬、晩冬の季語ですか。

 

この回は平場の順位戦はありませんでした。

レギュラー陣では特待生4級「犬山紙子」さん、名人6段「立川志らく」さん、永世名人「村上健志」さんが出演していました。

 

順位戦

まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。

 

4位がさん(、点)、3位がさん(、点)、2位がさん(、点)、1位がさん(、点)でした。

ありませんでした。

 

気になった句

順位戦で個人的に気になった句は位のさんです。

ありませんでした。

 

特待生昇格試験

まずは犬山紙子さんの「特待生昇格試験」です。

 

犬山さんはこの放送を迎えて特待生4級、1つ昇級すると特待生3級になります。

 

句は福豆を拾っていた子どものコップで晩酌をしたことを詠まれています。

 

節分で子どもがはしゃいでいる豆をまいて、寝てしまい、その後の大人の時間を詠まれたようです。

テーブルを片付ける気力もなく、子どもが使っているコップで晩酌をするという。

 

季語は「福豆」。

読みは「ふくまめ」。

 

結果は「現状維持!」。

これで特待生4級です。

一言は「詰め込みすぎ」。

 

原句初句「福豆拾い」がもしかしたらこういう名詞があるかもしれないと思う。

だとすると行事の現場かとか迷いが生じる。

(原句は7・6・4の破調でした)17音の破調にした理由は、初句にもう一音入れると字余りになるから、「福豆拾い」と寸詰まりにしたのであろう。

句の材料が多すぎる。

子どものコップで晩酌をするだけで十分俳句になるだけのおかしみがある。

拾った豆で晩酌を始める、お父さんが夜遅く帰ってきて晩酌をする光景が見える。

本来二句にした方がちょうどよいものを一句に入れて、とにかく「17音を守りたい」と思ったから、全体がギュッとなっている(詰まっている)。

せめて、「福豆を拾い」とすると、「を」の一音を入れるだけで「福豆拾い」という名詞ではないと読者はわかる。

字余りになるが、それはコップの「ッ」、晩酌の「ん」や「ゃ」の音が入っていると、ある種のリズムができるので、一音くらいの字余りがあまり気にならない。

(撥音や促音は声に出すと、一音より短く発音しているから、他の音より少しずつ短く判定できる、ということでしょうか)

 

なるほど。

とてもわかりやすいですね。

 

「名人10段」への道

次に立川志らくさんの「名人10段」への道がありました。

 

試験を迎えて志らくさんは名人6段、1つ前進すれば名人7段になります。

 

句は、もうちょいと生きてみるよという話し言葉を入れて詠んでいました。

 

円楽師匠の追悼句だそうです。

あまり焦らず静かにのんびり落語をやっていきますよと、という言葉を、お亡くなりになる前に、円楽さんから話を聞いたとのこと。

 

季語は「豆撒き」。

読みは「まめまき」。

志らくさんは「豆を撒く」としていました。

傍題があるのでしょうか。

 

結果は「現状維持!」。

これで名人6段です。

一言は「」。

一言はなかったかと思います。

 

追悼したいなら、追悼したい人の特徴を、単語一つ分でよいから見せて欲しい。

季語「豆を撒く」のところに、その人の職業などが季語として表現できるのが、一番簡単。

だが、この句ではそれが難しいから、原句上五中七「もうちょいと生きてみるよと」に、何か職業なり人柄なりがわかるフレーズが欲しい。

例えば「もうちょいと落語に生きん」とか「笑いに生きん」とか。

とすればそういう関係の人だとわかる。

 

犬山さんの句は要素を詰め込みすぎ、志らくさんは一単語足りない。

二人の間くらいに、ちょうどよい分量がある。

勉強になる二人の俳句。

 

こちらもなるほどです。

 

俳句史に残る句集作り

永世名人である村上健志さんの句です。

句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。

 

村上さんは50句まで残り23句。

 

句は、立てかけている巻き簾が清々しいことと「節替り」の取り合わせが詠まれていました。

 

恵方巻のための巻き簾を使い終わって、洗って乾かすために建てかけてある。

立てかけてある状態が清々しいことを詠まれています。

明日から立春を迎える空気感と合うとのこと。

 

季語は「節替り」。

読みは「せつがわり」。

季節の変わり目、特に立春の前日の節分を表すそう。


結果は「掲載決定!」。

これで残り22句。

一言は「」。

一言はありませんでした。

 

上五「立てかけて」から入り、何が立て掛けてあるのだろうと、読者は答えを探し始める。

中七「清しき」、清々しいものを立てかけている物は何かとなる。

それは巻き簾であると。

巻き簾と言ったって色々あると思ったところで、最後にようやく「節替り」の映像が出る。

季語が出てきた瞬間に読者の謎が解ける。

立春の前日に恵方巻に使った、洗って干してある巻き簾に違いないと、読者に謎を解く楽しさを提供している。

そしてほとんどの人が恵方巻という正しい答えにたどり着ける。

俳句というのは季語とあと1つのものがあれば材料としては十分。

1つの材料を描写するだけで、ちょうどよい分量のものが俳句の器に盛れる。

 

俳句は短尺の放送でしたけど、勉強になる回でしたね。

犬山さんは分量が多い、志らくさんは少ない、村上さんはちょうどよい。

さすがは永世名人。

以前も、夏井先生は『プレバト!!』の中でこの「要素は2つ」ということを仰っていました。

改めて俳句の分量について学べました。

私も作句時に気をつけます。

 

おわりに

ということで、MBS『プレバト!!』の2023年2月2日放送の俳句コーナーのお題「節分」回を視聴しての感想を書いた記事でした。

 

私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。

むしろ間違えていることの方が多いでしょう。

おかしなことを書いていたら申し訳ありません。

 

 

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