『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年8月11日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「金魚すくい」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年8月11日の放送でも扱われました。
今回のお題は「金魚すくい」です。
「金魚すくい」は季語でしょうか。
金魚は夏の季語だったと思います。
この回は「石塚英彦」さん、「望月理恵」さん、オダウエダ「植田紫帆」さん、乃木坂46「鈴木絢音」さんが出演していました。
レギュラー陣では名人10段の「藤本敏史」さんとKis-My-Ft2「横尾渉」さん、特待生5級の「犬山紙子」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
4位が望月さん(才能なし、10点)、3位が石塚さん(才能なし、30点)、2位が鈴木さん(才能なし、35点)、1位が植田さん(才能あり、71点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は1位の植田さんです。
浴衣を季語を使い、金魚すくいをしている様子を描いていました。
季語・金魚を使わずに金魚すくいを詠んだのですね。
植田さんは俳句そのものの初心者かわかりませんけど、番組では今回が俳句初挑戦だったかと思います。
初心者でなかなかできることではないと思うので、挑戦しているなぁと感心しました。
次の出演が今から楽しみなほど。
特待生昇格試験
今回は犬山紙子さんの特待生昇格試験がありました。
犬山さんは試験を迎えて「特待生5級」でした。
既に名人の、それも上位の実力をお持ちと思いますけど。
句は、自分のいない部屋と以前すくった金魚の二物衝撃を詠まれていました。
別れることになり部屋を出ていくことになった。
彼氏と、彼氏と昔一緒にすくった金魚がその部屋に生き続けている。
季語は「金魚」。
やったー!!!!!
— 犬山紙子 (@inuningen) 2022年8月11日
やっと!やっと!!!夢の昇格です😭😭長かった😭
私のいない部屋長生きの金魚
喪失の句しか詠めない人になってるので楽しい句もチャレンジしたい。#プレバト pic.twitter.com/axyoyKr1ej
結果は「1ランク昇格」。
一言はなかったですが、画面には「口語表現が効果的」とありました。
9・8音の破調でした。
破調のリズムをどう評価するかで評価は分かれるとは思う。
作者の意図はしっかり伝わる。
「私のいない部屋」部分の口語表現について、これは文語表記にしてしまうと、原句のつぶやきとしての「生々しさ」が愕然と失せる。
この場合は口語表現が正解。
そういう先生の鑑賞・評価でした。
私は犬山さんを評価していました。
今ももちろん評価しているのですが、今回の句はあまりよく感じられなかったです。
どこがよくなかったか、自分でもよくわかっていないのですが。
「私がいない部屋」と現在形の言葉で詠んでいるからでしょうか。
自分がいない部屋の様子を、いなくなった自分が詠むの? どうやって見てるの? 幽体離脱? という違和感かも。
部屋に残った彼(彼女)が「君がいない部屋」と金魚を詠むならわかるのですが。
名人10段「永世名人への道」
今回は藤本敏史さんと横尾渉さんの名人10段「永世名人への道」がありました。
フジモンさんは試験を迎えて「名人10段☆☆☆」でした。
横尾さんは試験を迎えて「名人10段」でした。
今回1ランク昇格すると、フジモンさんが名人10段☆☆☆☆、横尾さんが名人10段☆となります。
横尾さん
まず横尾さんから。
句は、浄水場の金魚と、懐メロのサビとの取り合わせが詠まれていました。
水質汚染をチェックするために金魚が使われているのだそうです。
水が綺麗とか平和とかをどう表現するかと探した結果、懐メロのサビがわかりやすいと使ったそうです。
季語は「金魚」。
結果は「1ランク前進」。
名人10段☆となりました。
一言は「季語金魚への新たな気づき」。
金魚の写真を見て一句となると、金魚という季語で一句と同じ意味になる。
どういう場所にいる金魚だろうと発想していくのも一つのやり方。
そんな中で、よく浄水場の場所を見つけた。
金魚の生き方・使われ方を知って驚いた。
浄水場の金魚は季語というより違うものに変質して、無季の句に近くなる。
金魚の生き死にの意味がガラッと変わる。
そういうことを提示した意味で驚いた一句だった。
とのことです。
この句は浄水場の着眼点がよかったです。
しかし、金魚の取り合わせの対象として懐メロのサビを持ってくる必然性を、私には感じられませんでした。
要するに離れすぎている。
二物衝撃はお互いが離れているようで実は少し触れている、その微かな触れによって詩なり共感なりが生まれると思うのですが、こちらは触れていないと感じられます。
着眼はよかったけど俳句としては物足りない印象です。
ご本人の言葉から、平和の象徴として懐メロを持ってきたみたいですけど、説明を受けた後ならそうかなと思うくらいで、十七音だけでそれと理解させるのは強引で苦しいです。
藤本敏史さん
次に藤本さん。
句は、金魚鉢に金魚が鉢の屈折によって見えなくなる瞬間があることを「いなくなる」の語を使ってが詠まれていました。
季語は「金魚」。
結果は「1ランク前進」。
名人10段☆☆☆☆となりました。
一言は「ごまかさない言葉選びが秀逸」。
こういう瞬間を見たことがある人には、あるある感がある。
「金魚のいなくなる」の「いなくなる」は、平場の出場者ならいなくなると書く勇気がなくて、「見えなくなる」「隠れる」でごまかす。
「屈折」も「角度」などとごまかすだろうと思う。
それでは詩にならないということを名人はわかる。
だから色々な意図に基づいて吟味して作った句だと伝わる。
との評価でした。
よい句でしたね、巧かったです。
けれども、こちらは永世名人を目指す人の句、または放送のトリを務める句として今ひとつ物足りない感じがしました。
今回は永世名人が誰一人出演していなかったので、結果的に全体的な物足りなさをフジモンさんが一身に受ける格好となりました。
今回の放送分の作句時点で永世名人が出演しない回だと、フジモンさんがわかっていたかどうか。
わかっていない可能性もありそうなので、さすがに可愛そうではありますが。
でも屈折を角度とすることが誤魔化しとは思わないですけどね。
むしろ角度とした方が流れが自然に思えます。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年8月11日放送の俳句コーナーのお題「金魚すくい」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。