『よみがえる新日本紀行』なる番組がNHK総合で放送されています。
この番組がとても好きで最近欠かさず観ています。
目次
NHK『よみがえる新日本紀行』
NHK『よみがえる新日本紀行』についてです。
昭和38年から57年にかけて、日本各地の風土や人々の営みを描いた「新日本紀行」。最新のデジタル技術で鮮やかによみがえる。番組を舞台を再び尋ねたミニ紀行も合わせて放送。
公式webサイトには上記引用部のように書かれています。
放送日時
放送日時について。
地上波はNHK総合で毎週火曜日14時05分から14時45分までの放送になります。
BSプレミアムでは毎週日曜日06時07分から06時45分の放送になるようです。
BSPの放送日時を「なるようです」と書きました。
理由は私の家は貧乏のためBSを観られないからです。
なのでそちらの詳しいことはわかりません。
好き
この『よみがえる新日本紀行』が近ごろとても好きで、欠かさずに観ています。
録画をして見返すこともあるくらい。
地上波では2021年度から放送されているでしょうか。
おそらくそうだと思います。
同じくNHKで放送されている10分番組『10分で巡るにっぽんの廃線』が私は大好きです。
上にリンクを貼った記事に感想などを書いています。
『よみがえる新日本紀行』と『10分で巡るにっぽんの廃線』、この2番組を好きな理由、その根っこは同じと思います。
根っことは私が「昭和好き」であることです。
私は古着も映画も音楽も何もかも、1960年代から1980年代のものが大好きです。
特に70年代。
その年代だから好きというより、好きなものを挙げてみると結果としてその年代のものが多くなります。
いわゆる懐古厨なのかもしれません。
以前私は上記引用部のようにブログに書きました。
それが今回も当てはまるでしょう。
何せ「昭和38年から57年にかけて、日本各地の風土や人々の営みを描いた」ですから。
西暦に直すと1963年1982年ですか。
私が好きな年代とぴったり合致するのですね。
この番組を私が好きになれない訳がない。
失われた風土や文化がある
2021年現在から半世紀ほど前の映像が毎回、テレビに流れています。
番組の終盤に、本編に流れた場所の現在の様子も紹介されます。
両者を比べて観ていると、50年の月日で風土や文化、慣習などがずいぶんと変わってしまったのだなぁと感じます。
失われてしまった風土や文化、慣習も多くあるみたいですし。
まったく別の土地、場所じゃないのかというくらいに見える地域もありました。
例えば北海道の帯広の「幸福駅」の回です。
オリジナルが放送された昭和48年当時は、明らかに寒さがたいへん厳しい、観光客が気軽に立ち入ることは許されないだろうと思わせる、生きることすら大変そうな土地に見えました。
ところが、番組終盤に映った現在の幸福駅やその周辺は、すっかり観光地化しているように見えます。
撮影の季節が異なっていたことも原因にありそうでしたが。
私などは、そういう失われた風土や文化、慣習に対して、現地の人たちは大事なものを捨ててしまっている、もったいないことをしているなどと安易に捉えてしまいがちです。
まさに「幸福駅」の回を観ていて、私はそのように考えてしまいました。
厳しいだろうけどあの風景や暮らしは捨てないでほしかったなぁと。
しかし、実際に暮らしている方々からすれば、暮らしが便利な方がいいに決まっている、生きることさえ厳しいような状況をいち早く脱したいと思っていらっしゃることでしょう。
全員が全員同じように考えていらっしゃるかはわからないものの。
私のそういう感覚は、やはり部外者の安易なそれでしかないのですよね。
よくよく考えますと、私自身も便利さを追求するために、子どもの頃には普通に存在したあれこれを捨ててきた経緯があるはずです。
自分のことを省みず、『新日本紀行』で映し出される、2021年には失くなったであろう風土や文化をもったいないなどと思うことは身勝手なものだと、観ながら反省をしました。
そういう意味で「幸福駅」回は印象的でした。
「幸福駅」回のあるインタビュー
また別の意味でも「幸福駅」回は印象的です。
番組に登場していたある壮年、初老の方かもしれないですが、男性がとりわけ印象に残っています。
番組ではNHKのアナウンサーと思いますが、インタビュアーが幸福駅を訪れて、周辺に暮らしている方のお宅にお邪魔し、話を聞いていました。
そこでそのアナウンサーは、どうしてこのような厳しい土地に来たのかというような質問を、その男性にしていたのです。
原文ママではありません。
観ていて、このアナウンサーは酷な質問をするなぁと思いました。
と言いますのも、北海道に入られた人たちの中には、元々居た場所では暮らしていけない事情があるかもしれないからです。
そうだとすれば、全国放送に流れることがわかっているのですから、その場では絶対に話したくないに決まっています。
それをアナウンサーもわかっていたはずですし、感じ取っていたはずですけどね。
質問に対して男性は、厳しい表情をして、あるいは泣きそうな表情だったのかもわかりませんが、明確には答えませんでした。
答えたくない、答えられないという雰囲気が画面から強烈に伝わってきて、観ているこちらが心苦しさを覚えたほどです。
質問に対して男性が正直に答える必要などまったくないと思うのですが、画面から苦しさが伝わるくらい困っていらした様子を見て、さぞ心根の優しい方なのだろうと思いました。
そう思うとなお心苦しかったです。
男性の、色々な感情が綯い交ぜになっているあの表情が頭を離れず、印象的でした。
この点についてはもう少し書きたいことがあるのですが、それは止めておきましょう。
おわりに
ということで、NHK『よみがえる新日本紀行』が好きで観ていることを書いた記事でした。
『Amazon』経由『NHKオンデマンド』から「幸福駅」回を視聴することができるみたいです。