ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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NHK『あさイチ』で放送された「発達障害」の家族を描いた『うちの火星人』を読んでみたいです

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平日08:15からNHK総合で放送されている生活情報番組『あさイチ』、2017年9月27日の放送では「発達障害 (3) どう乗り越える?コミュニケーションの困りごと」として、「発達障害」を特集していました。

 

 

目次

 

 

発達障害 (3) どう乗り越える?コミュニケーションの困りごと

www1.nhk.or.jp

 

2017年9月27日水曜日放送のNHK『あさイチ』は「発達障害 (3) どう乗り越える?コミュニケーションの困りごと」として「発達障害」を特集していました。

発達障害について、本人も周囲の人も「コミュニケーションの困難さ」が悩みとして挙げることが多いそうです。周囲の人はコミュニケーションが取れない人だと発達障害の人を見ますし、本人も周囲とコミュニケーションできないことは自分のせいだと責めてしまい、どちらも難しさを感じてしまいます。

このコミュニケーションのすれ違いが生じる理由としては、発達障害の方のが発する言葉だったり行動だったりにはその人なりの理由があるのだということを、周囲が理解できていない、誤解をしている、または本人が伝えられていない、本人も周囲に対して誤解をしている可能性があるようです。本人と周囲の人で、お互いがお互いにもつ誤解を解いて、楽しみながらコミュニケーションが取れるヒントを考えてみる、という趣旨の内容でした。

 

 

発達障害(はったつしょうがい、英: Developmental disability、DD)は、肉体的・精神的な不全をもたらす慢性的症状らの様々なグループ(障害者の分類)である[1]。発達障害はその個人の生活において様々な困難をもたらし、特に言語、移動、学習、セルフヘルプ、自立生活などでハンディとなるとされる[1]。発達障害は子どもの発育期に発見されることが多く、その人の一生にわたって継続する障害である[2]。

- 発達障害 - Wikipedia

発達障害のWikipediaにはこのように書かれています。

『あさイチ』のスタジオでは1枚のフリップが出されていて、そこには発達障害に関することが書かれていました。発達障害は主に3つあり(実際はもっとたくさんあるでしょう)、コミュニケーションが苦手だったり“こだわり”が強かったりする「ASD(自閉スペクトラム症)」、不注意だったり落ち着きがなかったりする「ADHD(注意欠如・多動症)」、読み書きが苦手だったり計算が苦手だったりする「LD(学習障害)」があります。

それぞれの境界がはっきり分かれているものでもないでしょうし、複数の障害を持っている人もいることでしょう。あくまで視聴者にわかりやすく紹介するためのフリップでした。

 

 

「火星人」と思って接して欲しい

番組では沖縄県のあるご家庭を取材していました。このご家庭はお父さんの他全員が発達障害です。

この沖縄の発達障害の家族(6人家族?)を描いた4コマ漫画が、沖縄の地方誌(紙)に掲載されているそうで、お父さんはその原作者と言っていました。

4コマ漫画のタイトルは『うちの火星人』です。火星人とは発達障害の人のことを指し、原作者であり家族で唯一発達障害ではないお父さんが地球人という設定です。地球人が火星人と暮らしていて、その暮らしの中で起こった発達障害に関連した出来事が漫画に描かれています。

お父さんは家族とコミュニケーションが噛み合わないことを悩んでいました。しかしあるとき、お母さん(妻)から「自分を火星人と思って接して欲しい」と言われたことをきっかけにして、お互いのコミュニケーションが驚くほど楽になったのだそうです。

「果てしないギャップをどうしたら良いかと考えたときに、『地球人と火星人』という考え方は、そのくらい文化も違うし感じ方も違うということで、共通認識、共通のキーワードができたかな」と地球人(お父さん)は言っていました。

「私たちは『地球人』ではないので全く違うことを考えていることが多いんですよ。いつも想定外のことが起きると思っている方が地球人には良いみたい」とは火星人のお母さんの言葉です。

地球人と火星人と、お互いをあえて別枠で捉えることでお互いに理解が進むようになりました。

 

 

長女の結婚時に作った取扱説明書が素晴らしい

地球人のお父さんは家の長女が結婚をするときに、夫となる男性と長女のために、長女の「取扱説明書」を自ら作って贈ったそうです。その「火星人解説書」の内容が素晴らしかったです。

長女さんの特徴は「時間の感覚がない」こと。何かに熱中すると朝まで続けていたり、熱中しすぎて翌日から一週間寝込んでしまったりしてしまいます。

取扱説明書の内容は、例えば「耳は騒音に弱い」とか「目は眩しいのに弱い」とか、「寝起きの30分と帰宅後の30分はパニックになりやすい『魔の30分』だから休もう&大事な話を避けよう」とか、一緒に暮らす上で知っておいて欲しいことが10ページにわたって書かれていました。イラストとテキストで。

長女の夫さんも「すごい。愛の詰まったお父さんからの“トリセツ”だね」と受け取っていたようです。凄いことは長女さんにも持たせたことですね。これはスタジオでも言っていましたけど、長女さん本人が自分を知ることも大切なことでしょうから。

実際にその効果はあったようで、長女さんが料理に没頭していると夫さんが感じたら、「アラームかけた?」と声がけをして時間制限を設けたり、それでも止まれなかったら夫さんが長女さんの肩を叩いて合図をする、この肩を叩く行為は「強制終了ボタン」というルールを作ったそうです。これも夫婦間で理解があるからこそ作ることができたルールですね。

 

 

次男の大学入学時の自己紹介が素晴らしい

次男さんはこの春に大学に入学したそうです。入学に際して次男さんは「皆にわかってほしい自分との接し方」というスピーチをしたそうです。その内容も素晴らしかったです。

 

「僕のことは、言葉が通じる火星人だと思って下さい。質問するときは、選択肢を準備してもらえると、見当違いな答えで、皆さんを迷わせることがなくてすみます」

「ただ、困って固まっていても表情に出にくいので、怒って無視しているように見える場合があります。集中しすぎて返事が出来ないときもあります」

「そのときは、机や肩を叩いてくれると助かります。以上のことは、視力の弱い方が眼鏡をかけるように、僕にとって、なくてはならない眼鏡です」

 

……という内容でした。紹介された文章はスピーチのごく一部だそうです。

これは素晴らしいですね。自分のことや発達障害のことを知らない周囲に向けて、自分のことを理解してもらうために自ら考えて行動をしていらっしゃいます。理解してもらうことを待つのではなく、理解してもらえるよう自ら積極的に動く。

 

 

おわりに

私は気分変調症だと診断されています。最近は病院に行っていないですけど。

ただ私はずっと昔の小学生の時代から、自分は他の人と違って勉強の進みも遅いと感じていましたし、コミュニケーションも上手に出来ていない・相手の気持ちが理解できていない、人前に出ると極度の緊張から口から言葉が出てこないと感じていました。今から振り返って思うと、私は発達障害の可能性があるのかもしれないかな、調べてもらった方がいいのかなと、今回の放送を観て感じました。

気分変調症についても、大人になってから病気になったというより、生まれつき性分のように感じています。ネットで調べると、発達障害の方が気分変調症と診断されることも少なからずあるようです。何か今回の放送はとても他人事とは感じられなかったですね。私がそう感じているだけかもしれないですけど。

本文で紹介した、沖縄のご家族のことを描いた4コマ漫画『うちの火星人』はAmazonで売られているみたいです。読みたい。