ディスディスブログ

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東堂チヨ先生は役者志望?イプセンの戯曲『人形の家』のノラを熱演です - 朝ドラ『とと姉ちゃん』38話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が今日2016年5月17日放送の38話で、鉄郎の登場によって嵐の予感が猛烈に押し寄せました。

 

www.nhk.or.jp

 

『青鞜』を鞠子に勧める

今週から昭和11年に入りました。ヒロインの小橋常子(高畑充希)が女学校の最終学年5年生となり、卒業後のことを考える時期に来ています。常子は進学ではなく、「とと」の代わりとして家族を支えるべく就職をする決意を固めているようです。

そんなところで出会ったのが新任の担任教師、東堂チヨ(片桐はいり)でした。東堂先生の熱い演説に心を打たれた常子は、「平塚らいてう(らいちょう、雷鳥)」が発行した文芸雑誌『青鞜(せいとう)』を東堂先生から借ります。

常子は下校時も帰宅後も、他人の言葉など全く耳に入らないほど『青鞜』を読みふけり、読み終えた時にはこれまでとは見える景色が違っているかのようなさっぱりとした表情になっていました。

最近、どこか元気のない上の妹の鞠子(相楽樹)に『青鞜』を勧めています。『青鞜』を読み終えた鞠子は、こちらもまたさっぱりとした表情をしていて「読み終えた後景色が変わった気がした」「霧が晴れて目の前がさぁっと開けたわ」と言っていました。「そうでしょう!」と喜ぶ常子。

 

 

イプセンの戯曲『人形の家』

盛り上がった二人は学校で東堂先生に話を伺っています。雑誌を返す流れで。

東堂先生は学校の中庭で独り、ヘンリック・イプセン (Henrik Johan Ibsen) の『人形の家』 (1879) を朗読というか演じていました。周りの生徒たちからは敬遠されていたようです……やはり一般的には変わった先生なのでしょう。現代の感覚でも変わった方ですが。東堂先生は人形の家の舞台に出てノラを演じるために劇団に入ろうとしたこともあったそうです。お前は大きすぎるという理由で入ることは叶わなかった、と。

 

『人形の家』(にんぎょうのいえ、Et Dukkehjem)は、1879年にヘンリック・イプセンによって書かれた戯曲。同年、デンマーク王立劇場で上演された。弁護士ヘルメルの妻ノラ(ノーラ)を主人公とし、新たな時代の女性の姿を世に示した物語。全3幕。

人形の家 - Wikipedia

 

『人形の家』のWikipediaです。弁護士のヘルメルとその妻ノラの物語のようです。私は全く知りません。主人公のノラが夫を捨てて自立する話と東堂先生は言っていたでしょうか。

 

東堂先生は常子と鞠子に、これからは貴女たちのような若い方の時代だと、女性だからと尻込みをせず挑戦することが大切だと説いていました。東堂先生から何か挑戦したいことはありますかと聞かれ、常子は父代わりとしてお給金の良いところで働きたいと答え、それを聞いていた鞠子は「今はありません」と答えていました。

常子はそんな鞠子の様子を見て何か言えないことがあると思っているようです。挑戦したいことがあるはずで、それが将来のことだ見破っていますが、具体的に何かまではわかっていません。

 

 

二・二六事件と阿部定事件

仕出し屋『森田屋』の大将、森田宗吉(ピエール瀧)と、製材問屋『青柳商店』の筆頭番頭、隈井栄太郎(片岡鶴太郎)が森田屋の店先で世間話をしながら将棋を指しています。森田屋の雇われ板前、長谷川哲典(浜野謙太)も二人の会話に加わっています。

その中で世相がよくない方向へ進んでいることが語られていました。きな臭くなったと。身近なところでは夜逃げをした店があったり、青柳も古くからの馴染み客と縁を切ることになったり、大きなところでは「二・二六事件」のことが語られていました。「阿部定事件」のことも触れられていましたか。

 

二・二六事件(ににろくじけん、にいにいろくじけん)は、1936年(昭和11年)2月26日から2月29日にかけて、日本の陸軍皇道派の影響を受けた青年将校らが1,483名の下士官兵を率いて起こしたクーデター未遂事件である。

二・二六事件 - Wikipedia

 

二・二六事件のWikipediaです。二・二六事件と聞くと宮部みゆきさんの『蒲生邸事件』を思い出します。宮部さんの作品で一二を争うほど好きな作品です。ジャンルはSFミステリーですか。

 

阿部定事件(あべさだじけん)は、仲居であった阿部定が1936年(昭和11年)5月18日に東京市荒川区尾久の待合で、性交中に愛人の男性を扼殺し、局部を切り取った事件。

阿部定事件 - Wikipedia

 

阿部定事件のWikipediaです。猟奇的数人事件。局部をってところが話題になったそうですね。

 

 

おわりに

常子たちの叔父である小橋鉄郎(向井理)が森田屋にやって来ていました。嵐が起こりそうな予感です。

それにしても、下の妹の美子(根岸姫奈)は青柳からいただくお菓子(クッキー?)で友達との関係がつながっているようでした。これはこれで心配な気がしますが、友情なんてそんなものかもしれません。お菓子を食べるシーンしか描かれていなかったことで、お菓子だけで友情が成立しているかのように受け取れてしまいますが、実際にはそんなことはないのでしょう。美子のしたたかさを表現していたのかも。

 

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