『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2024年1月25日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「美容院」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時00分から20時00分までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
他、査定される芸能人・有名人の皆さんです。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2024年1月25日の放送でも扱われました。
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— 「プレバト!!」毎週木曜よる7時【公式】 (@prbt_official) 2024年1月22日
木曜、夜7時からはプレバト!!
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清水アナが次回のお題に挑戦!🔥
ぎり凡族!!😂#清水アナの俳句挑戦#プレバト #MBS #TBS pic.twitter.com/x677qC9k0X
今回のお題は「美容院」です。
「美容院」は季語ではないでしょう。
別途季語を用意して17音を作る必要があります。
この回は「研ナオコ」さんと「君島十和子」さん、「武尊」さん、「柏木由紀」さん、「アインシュタイン河井ゆずる」さんが出演していました。
レギュラー陣では名人7段 「森口瑤子」さんと特別永世名人「梅沢富美男」さんが出演していました。
清水アナの句の感想
放送前に、その回の俳句コーナーで扱われるお題を、アシスタントの清水アナが先んじて詠んでいらっしゃいます。
上に貼ったX (Twitter) のポストがそれ。
今回、夏井いつきさんの判定は「凡人」だったみたいです。
「触り」が不必要だったと。
「日記買う」が冬(暮)の季語で動詞が入っていますから、「触り」まで動詞を入れると、どうしても動作の説明っぽく見えてしまうのですよね。
さらに「切りすぎた」も切ると過ぎるの複合動詞ですので、細かく言えば17音の中に4つも動詞が含まれている判定です。
さすがにくどい。
切りすぎたは「襟足」にかかる言葉でこれは消せない、日記買うは季語、それなら「触り」を別の言葉にすることで、句のくどさを軽減するしかない、ということでしょう。
別の言葉といっても、動詞はもちろん、できれば形容詞も避けたいところ、どちらも句が説明に寄るからです。
「オノマトペ」は一つ、対処のアイデアになりそう。
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順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの順位戦の結果です。
5位が武尊さん(才能なし、25点)、4位が君島さん(才能なし、38点)、3位が研さん(凡人、45点)、2位が柏木さん(凡人、55点)、1位が河井さん(才能あり、74点)でした。
名人10段を目指す試験
森口瑤子さんの「名人10段を目指す試験」です。
試験を迎えて森口さんは「名人7段」でした。
句は、就活生の黒髪が冬に艶が失せてきている様子を詠まれていました。
季語は「冬」。
読みは「ふゆ」。
結果は「現状維持!」。
先生からの一言は「理屈が見えるのが惜しい」。
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特別永世名人「締めのお手本」
最後は特別永世名人である梅沢富美男さんによる「締めのお手本」です。
句は、雑誌に髪の毛が挟まっていることと(三寒)四温との取り合わせを詠まれていました。
季語は「四温」。
読みは「しおん」。
三寒四温ですか。
先生の査定は「ガッカリ…」。
一言は「前回も”かな”でしたね」。
感想
感想です。
順位戦
平場の順位戦の感想です。
順位戦で個人的に気になった句は1位の河井ゆずるさんです。
河井さんは今回の才能あり獲得により特待生昇格を果たしています。
おめでとうございます。
入院をしているお祖母ちゃんに、美容師さんに来てもらいセットしてもらっている様子を、待春の季語で表していました。
良い句でしたねぇ。
河井さんは以前から上手いと思っていて、このブログにも書いてきましたが、今回もお上手でした。
現時点でも、名人クラスでも敵わない人は何人かいそうなくらい。
待春(たいしゅん、春待つの傍題)の季語で、春を待つ光が病室に満ちていることをまず描いておく。
カットを変えて「祖母に巻くロッド」としたことで物に焦点が当たり、作中主体が巻いているのではなく、巻かれている様子を側で見ている景になっている。
季語の効果によって、よくなってねという主体の想いを表せている。
そんな評価でした。
いや、本当良い句ですね。
名人を含めても今回一番の句でした。
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レギュラー陣
特待生以上の方々の感想です。
森口瑤子
森口瑤子さん。
夏井さんも言っていましたが、私も読んで、原因と結果を言っている感を覚えました。
それ以上に、発想の段階で上手く行っていない感が強くありました。
就活が上手く行かずに(疲れや余裕のなさから)髪がボサボサになるみたいなことは、漫画などでよくある描写な気がして、類想と言い切るほどまで行かなくても、オリジナリティは薄いかなと。
村上さんの発想や着眼点に比べると、どうしても事象の表層だけを捉えている感じがしてしまいです。
これまでは奇をてらった口語調の句で何とかなってきたけど、近ごろはその手も視聴者や選者に飽きられつつあり、ご本人も頭打ちを感じているのかもしれません。
軽いスランプ?
発想の段階でもうひと工夫ふた工夫欲しいですし、正統派の五七五の句をもっと見たいです。
梅沢富美男
梅沢さん。
私は季語が動くかなと思って観ていました。
三寒四温でなくても色々な季語をつけられそうな上五・中七に見えます。
雑誌に髪の毛が挟まっているなんて、季節を問わず起こり得る現象なので。
また、中七までの「髪の毛の挟まる雑誌」が読んでもたつくので、上手く行っていないように思いました。
そこを夏井さんは「切髪の挟まる雑誌」と添削していて、添削後の方がもたつかずに読めますね、さすがに。
最後の「かな」の詠嘆は、夏井さん的には取ってつけたように見えたみたいです。
私はそこまで取ってつけた感はしないですけど、どちらかと言うと先ほど書いた季語選択に取ってつけた感があり、気になっています。
発想は悪くないけど推敲が足りていない句という感じでしょうか。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2024年1月25日放送の俳句コーナーのお題「美容院」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。