ディスディスブログ

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謎が解けた!小説『漁港の肉子ちゃん』を購入、読んだ感想を書きました

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漁港の肉子ちゃん』なるアニメが、2023年1月3日にNHK Eテレで放送されました。

以前、当ブログに視聴した感想をあれこれ書いています。

 

アニメを観たことで、原作も読んでみたくなり、さっそく買って読んでみました。

アニメとの違いなど、原作小説を読んだ感想を書きました。

 

以下、ネタバレ要素を含みますから、バレても構わない方のみ下にスクロールしてください。

 

目次

 

アニメ『漁港の肉子ちゃん』

漁港の肉子ちゃん』というアニメがEテレで放送されました。

 

漁港の肉子ちゃん

 

www.nhk.jp

 

西加奈子の原作を明石家さんまプロデュースでアニメ映画化。北の漁港で暮らす訳あり母子のハートフルコメディー。

 

直木賞作家・西加奈子の原作を明石家さんまのプロデュースでアニメ映画化。能天気でいつも明るい肉子ちゃんとしっかり者の娘・喜久子。肉子ちゃんが男にだまされ失恋するたびに各地を転々としてきた二人が北の漁港に流れ着き、そこで出会った焼肉屋の主人が所有する船に住まわせてもらう。こうして肉子ちゃんと喜久子の新しい生活が始まった。漁港を舞台に訳あり母子が繰り広げるハートフルコメディー。

 

録画データには上記引用部のように書かれています。

 

29kochanmovie.com

 

本作の公式webサイトもありました。

2021年の作品とのこと。

 

漁港の肉子ちゃん

 

感想

アニメ『漁港の肉子ちゃん』の感想です。

 

dysdis.hatenablog.com

 

感想は以前、当ブログに記事にしています。

気になった方はこちらもご覧になってください。

 

小説『漁港の肉子ちゃん』

原作の小説版『漁港の肉子ちゃん』について。

 

ja.wikipedia.org

 

『漁港の肉子ちゃん』(ぎょこうのにくこちゃん、Fortune Favors Lady Nikuko)は、西加奈子による日本の小説[1]。2011年8月31日に幻冬舎より発売された[2]。

 

漁港の肉子ちゃんのWikipediaには上記引用部のように書かれています。

引用部の他の情報を加えると出版社は『幻冬舎』です。

 

コミカライズもされているみたいですね。

こういうのをメディアミックスというのでしたっけ?

 

感想

小説版『漁港の肉子ちゃん』を読んだ感想です。

 

思いついた順に書いています。

構成も何もないです。

読みにくかったら申し訳ありません。

 

アニメスタート

上に書いていますように、私はアニメ映画を先に観ています。

なので判断基準がアニメになっているはずです。

その点ご留意の上、これから書くことをご覧になってください。

 

わからないところがわかった

アニメ映画版を観て、どうしても腑に落ちないというか、わからないところがありました。

それは「どうして『みう』が『キクりん』を捨てたのか」です。

あれだけ苦しんで産んだのにどうしてと。

 

確かアニメではその点は最後まで描かれていなかったと思います。

見落としかもしれませんけど。

 

小説版にはその点が描かれていました。

ああそういうことかとすっきりできました。

 

わかっても、みうを擁護する気にはなれなかったですけど。

一方、追い詰められるとそういう行動を取ってしまう人もいるかもしれない、とも感じました。

特に私は子どももいませんし、物理的に子を産めませんから、親になったことのある人や産んだことのなる人にしかわからないことも、たくさんあるはずです。

 

う〜ん、でもキクりんのことを考えるとやはり駄目でしょう。

子どもにはどうにもできないことですからね。

子は親を選べないという言葉通り。

 

他にも、今住んでいる北の街に来る際に追っていた男のその後、これもアニメでは明らかになっていなかったと思いますけど、小説では明かされていました。

アニメではそこまで重要でないと判断されたのでしょう。

 

省略されている

原作はアニメ映画では描かれなかった人物やエピソードがありました。

アニメ映画は1時間40分ほどでしたっけ。

その時間内に物語を収めるために、より重要な人物やエピソードを残した、ということなのでしょう。

 

例えば、小説には鍵屋のマキさんら商店街の人たちや漁師のゼンジさんが登場し、彼らにフォーカスの当たる文章やエピソードがありました。

神社で撮影をしに来た写真家が登場して、キクりんの恋(?)も描かれていました。

あれは恋というより憧れが強い感情かもしれませんけど。

実習に来た大学生に恋する学生みたいな。

 

船での生活

アニメと小説の設定の大きな違いは幾つかありました。

大きなところでは肉子ちゃんとキクりんの「生活の場」があります。

 

アニメ版ではサッサンの船でしたっけ、そこで生活をしています。

小説版では焼肉屋「うをがし」の裏手にある小さな平屋建ての家に暮らしていたはず。

この点はアニメならではの見栄えが重視されての設定変更かなと受け止めています。

 

アニメ版の感想に書き忘れていますけど、アニメを観ていて真冬に船の生活をするのは寒さ的に大丈夫なのだろうかと心配していました。

いやむしろ海上の方が陸上より暖かいかもしれませんけど。

どうなのでしょうね。

台風シーズンも心配。

 

キクりんが毒舌

キクコが毒舌です。

それもかなりの。

 

アニメも小説もキクりんが物語の語り部となっています。

アニメでも、彼女の脳内の言葉はそれなりに口が汚かったです。

しかしそれ以上に小説版は毒を吐いていました。

アニメのあれでも抑えた表現。

 

その影響で、アニメはちょっとした表情でしか確認できない部分も、キクりんがその時どう思っていたかが小説でわかり、理解が深まりました。

小説を読んだ後にアニメをもう一度観ると、ああそういう風に思っていたからあの表情なのかと気づけ楽しめました。

アニメだけ観ている方は小説を読むとわかることがありそうです。

 

キクりんの独り言

キクりんは「独り言」の多い子だということが、物語の最終盤にわかります。

病院で、確か二宮によって明かされましたか。

 

ヤモリやカモメなどがしゃべっている様子がアニメでも描かれています。

あれは実はキクりんが独りでしゃべっていたことだと。

 

その前から、事あるごとに肉子ちゃんがキクりんに「何か言った?」と聞くので、それがヒントにはなっているものの、あえて視聴者や読者にわかりにくくしています。

でもそれが二宮から明かされる。

お互いがお互いに「変な奴」だったからこそ、キクりんは二宮を受け入れられ、二宮もキクりんを受け入れられたのだろうと思わせます。

 

ただアニメではその点が会話の流れの中でさらっとしていたので、もしかしたら見逃してしまう人がいるかもしれません。

が、その点文章は映像より一つ一つの台詞を意識できますし、読者がよりしっかり飲み込めるように描かれている感じがしました。

 

読みやすい

アニメも観やすい作品でした。

小説も読みやすい作品です。

解説を含めると340ページ強あるのに、あっという間に読み終えていました。

私は文章を読むスピードが遅い方と思うのですが、それでも5時間かからないくらいで読めた気がします。

 

いや適当に書いているので実際はもっとかかっているかもしれません。

でも体感は5時間どころかあっという間でした。

言わずもがな、340ページがあっという間に感じられるくらい、本作が楽しかったということですね。

 

気になったのは「読点」が多いこと。

読点は「、」です。

読点のおかげで読みやすいのかもしれませんけど、やたら読点を振る印象が残りました。

 

表現が独特

原作者の西加奈子さんの作品を、私は今回初めて読みました。

 

西さんの言葉遣いというか言語感覚が独特でした。

私は本を汎く読んでいないので知らないだけで、誰々に似ているでしょと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

あくまでも私には独特に感じられたということですね。

 

例えば肉子ちゃんのイビキの音が「すごーい」なこと。

発想できませにんよ、私には絶対。

どういう回路を通せばイビキの音が「すごーい」になるのか。

クライマックスシーンで肉子ちゃんが泣くところなんて「ばあああああっ」ですからね。

 

独特なのに文章は読みやすく、読んでいて違和感がないのですよね。

先ほどの読みやすいに通じますけど。

二人の家の様や「うをがし」の店内の様子、商店街の様子、肉子ちゃんの服装など、手にとるようにわかります。

 

これはアニメを観た効果が大きいですか。

いやでもアニメを観ていなくてもわかりやすい文章と思います。

 

キャラクターが魅力的

アニメでも思いましたが、登場人物が魅力的です。

明らかに現実感がない人物は肉子ちゃんくらいですけど、キャラが立っていますね。

 

理由を考えますと、それは人物の「よいところだけを描いていない」からかなと思っています。

キクりんの憧れている鍵屋のマキさんにしても、ネガティブな部分が描かれているのですね。

東京やモトオットに敵意を抱いているかのような、マキさんのある種の子どもっぽさを目の当たりにして、みたいなエピソードがありましたが、あれは個人的に好きです。

子どもの頃って大人が完璧に見えることがありますけど、そうではないよとどんな人でも陰や弱みはあるよと。

そういう面を知って、キクりんはまた一つお大人になったことでしょう。

 

キャラは小説の方がより多く登場することもあり、より魅力的かもしれません。

 

挿絵が可愛い

小説版の「挿絵」が可愛いです。

この作品は短編エピソードが集めたような形式を取っています。

短編を並べつつ、大きな時間の流れは概ね時系列に描かれている感じ。

 

その短編同士のつながりのところで、小さな可愛らしい絵が挿されています。

リボンとか魚とかが。

授業中、ノートの隅にボールペンで簡単に描かれたように見えるので、おそらくキクりんの描いた絵という設定なのだと思います。

それが可愛い。

 

サッサン

この作品、というか肉子ちゃんとキクりんは、サッサンがいなかったら、今ごろどういう人生を送っていただろうと考えます。

アニメでも小説でも感じたことです。

彼が家族同然に二人を受け入れてくれたから、今の幸せがあるように思えるからです。

その前に肉子ちゃんが肉の神様だからかもしれませんけど。

 

オススメは原作とアニメどっち?

個人的なオススメは原作とアニメを両方です。

先ほど書いたように小説はアニメでわからなところもわかりますので。

小説だけでも十分楽しめますが、どのような映像かをアニメで確かめていただきたいですし。

 

私はアニメから入ったので原作から入った方がよいかはわかりません。

でも原作からの方がイメージを限定せず楽しめるかなとは思います。

 

おわりに

ということで小説『漁港の肉子ちゃん』を購入、読んだ感想を書いた記事でした。

 

私の認識や理解が間違っていたら申し訳ありません。

 

 

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