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「てん」が「うちがあんさんと結婚してあげます」と逆プロポーズ。お笑いを商売にする道を指し示します - 朝ドラ『わろてんか』29話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年11月3日放送の29話は「てん」が藤吉に改めて逆プロポーズをしていました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第5週「笑いを商売に」

www.nhk.or.jp

 

2017年10月30日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第5週「笑いを商売に」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は明治35年(1902年)の10年後、明治45年ほどでしょうか。本作のヒロイン、京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の娘「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。

幼少期の「てん」が「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と久しぶりの再会を果たし、藤吉から求婚された「てん」は父「藤岡儀兵衛(ふじおか・ぎへえ、演:遠藤憲一)」から勘当をされても尚、藤吉と結婚することを選んで、2人で藤吉の実家のある大阪は船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へ駆け落ちしました。

ところが、藤吉の母で「ごりょんさん(女将さん)」こと「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」は「てん」を嫁とは認めず、女中としてなら家に置いてやらないでもないと言い放ちます。「てん」はそれでも良いと女中の立場を受け入れ、何とか認めてもらえるよう女中の仕事に精を出しています。

 

 

借金取りに一芝居打つ

藤吉は、芸人時代の相棒「キース(演:大野拓朗)」からイギリスで開発された「電気式髪結い機」、いわゆるパーマ機を売れば金になると儲け話を持ちかけられ、それに乗って自宅と土地を担保に借金をして1000個でしたか、大量購入したもののそのパーマ機が欠陥品で、大量の借金と在庫を抱えてしまいました。

パーマ機の契約書は英語で書かれていたため、「てん」は英語ができる「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」に契約内容を確かめてもらいました。栞がみたところでは契約書に何ら不備はないようで、契約をする前に商品を確かめなかった藤吉が悪いという結論に至っています。

実家では借金取りがやって来ても借金は返す宛てがありませんから、いよいよ家を差し押さえられることになりました。借金取りは藤吉が一芝居をうって家から追い払うことができましたけど、根本的には何も解決はできず仕舞いです。

 

 

最後の一粒まで米を売り切る

残されたわずかな日数で、家に残っている米を売り切るため町に出る藤吉、「てん」も藤吉を手伝います。町では多少の米が売れたもののまだ売り切れていませんでしたが、残りは全てキースが買い取っていました。キースが藤吉にパーマ機を勧めた訳で、北村屋を潰すきっかけにもなっていますから、罪滅ぼしのつもりなのでしょう。

売り切った藤吉と「てん」は、芸人「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」の妻「万丈目歌子(まんじょうめ・うたこ、演:枝元萌)」が経営している一膳飯屋「万々亭」で外食をしています。外食をする金銭的な余裕などないはずですが……。

そこでキースたちと芸のネタ話の話で盛り上がったり、吉蔵やキースの芸を観て楽しんだり、そういう藤吉の生き生きとした様子を見て、「てん」は改めて思うところがあったようです。

 

 

「てん」の逆プロポーズ

家に帰ると、藤吉は「てん」のところへ行き、実家に戻るように伝えます。家も職も失った自分が嫁さんをもらう訳にはいかないと。

しかし「てん」はそれを断りました。あなたは商才はないかもしれないけれど、誰にも負けないものがある、それは「人を笑顔にしたいという気持ち」だと言いました。

「うち決めました。うちがあんさんと結婚してあげます。だから今度こそ一生笑わせてください」と逆プロポーズをするのです。

そして、芸がそんなに好きだったらいっそのことそれを商売にしたらどうですか?と藤吉に将来の道を指し示すのです。こうして吉本興業が生まれる土台ができあがるのですね。

 

 

おわりに

ようやく藤吉と「てん」がお笑い方面に目を向けました。向けましたけど、これまで2人はお笑いが好きで、藤吉は旅芸人までしていた、「てん」はそんな籐吉を好きになったということだけが描写されていました。お笑いを商売にするとなると、ただ単にお笑いが好きなだけではどうにもならないでしょう。好きなだけで商売が成り立つのなら誰も苦労はしないです。

藤吉には商売の才能がないことは本人も「てん」も啄子も周囲も認めるところなので、扱う商品が米からお笑いに変わったところで経営という意味では同じことなのではないかと思う訳です。藤吉は売れそうな芸人を見つける目利きの才能があって、「てん」には会社経営の才能がある、ということになるのでしょうか。藤吉のそういう才能がある描写はこれまでに一度も無かったと思いますが……。

それとやはり「てん」が藤吉に惚れる要素が全くないですよね……好きになるにはどのエピソードも説得力に欠けます。ここまで魅力を感じないキャラクターも珍しいです。

例えば、『あさが来た』で玉木宏さんが演じていた「白岡新次郎」は飄々としていて、遊び好きで毎日ふらふらしていましたけど、彼はずっと「あさ」を支えていましたし、やるときはやる男でした。そういう良い意味でのギャップもないですから。