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私が「てん」なら「僕はいつもで待っている」と言う伊能栞を取ります - 朝ドラ『わろてんか』28話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年11月2日放送の28話は高橋一生さん演じる伊能栞が久しぶりの登場でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第5週「笑いを商売に」

www.nhk.or.jp

 

2017年10月30日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第5週「笑いを商売に」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は明治35年(1902年)の10年後、明治45年ほどでしょうか。本作のヒロイン、京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の娘「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。

幼少期の「てん」が「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と久しぶりの再会を果たし、藤吉から求婚された「てん」は父「藤岡儀兵衛(ふじおか・ぎへえ、演:遠藤憲一)」から勘当をされても尚、藤吉と結婚することを選んで、2人で藤吉の実家のある大阪は船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へ駆け落ちしました。

ところが、藤吉の母で「ごりょんさん(女将さん)」こと「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」は「てん」を嫁とは認めず、女中としてなら家に置いてやらないでもないと言い放ちます。「てん」はそれでも良いと女中の立場を受け入れ、何とか認めてもらえるよう女中の仕事に精を出しています。

 

 

殿中でござる

藤吉は、芸人時代の相棒「キース(演:大野拓朗)」からイギリスで開発された「電気式髪結い機」略して「電髪(でんぱつ)」というパーマ機を売れば金になると儲け話を持ちかけられ、それに乗って自宅と土地を担保に借金をして1000個でしたか、大量購入したもののそのパーマ機が欠陥品で、大量の借金と在庫を抱えてしまいました。

藤吉はそれ以来姿を消しているキースから事情を聞くべく、キースの家の斜向いに住んでいる「リリコ(演:広瀬アリス)」の長屋に泊まり込みで見張っていますが、「てん」はそれを知らずにリリコの家に乗り込んで修羅場となりました。藤吉が事情を説明すると「てん」はそれなら自分も一緒に待つと、リリコの家に居座るつもりです。

しばらくするとキースが帰ってきて、藤吉が彼から事情を説明させようとしていたところに、今度は啄子が乗り込んできます。啄子はキースから刀を奪い、その刀を息子の藤吉に向けて振りかざしています。借金のことがバレたのです。

そんな啄子の前にキースが出て自分のせいなのだと言ってきました。どうしてこれまで姿をくらましていたかというと、在庫だけでも売り捌いてお金を作ろうとしていたようです。売るまで藤吉には顔向けできなかったと。

啄子は息子が借金をしたことはわかっていてもその理由まで知りませんでしたから、振り上げた刀を胸の位置まで下げて藤吉とキースの会話を聞いています。しかしすぐ様、そんなことどうでもいい、家と土地を担保に借金をしたのはあんただろうと、再び藤吉に対して刀を振り上げるのでした。

啄子は「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」たちに止められたり、吉蔵に笑いに変えられたりして大事には至らなかったです。「殿中でござる」と吉蔵は言っていたので『忠臣蔵』に見立てたのでしょうか。

 

 

藤吉のお笑い好きのきっかけ

息子のおバカな行為によって体調を崩した啄子。「てん」が看病をしていると、藤吉がお笑い好きになったきっかけの話をし始めました。

ある日啄子の夫、つまり藤吉の父は女好きで、啄子は藤吉を連れて大阪中を探しに回っていたそうです。疲れ果ててこのまま川に飛び込んでやろうかと思ったときに、藤吉が寄席を指差してあれを観たいと駄々をこねました。寄席の提灯が祭りのように見えたのではないかと啄子は言います。

親子水入らずもこれが最後と思って寄席に観たら、悲しいやらおかしいやらで私も笑ったと。寄席があったから自分は救われたのかもしれませんけど、寄席のせいで藤吉がお笑いにハマったのですから、良かったのかどうなのかわかりません。

 

 

伊能に相談

「てん」は父が自分の夫にと縁談の相手に選んだ「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」を訪ねています。パーマ機を購入した際の英語による契約書を見てもらうためです。

伊能からは契約書には問題がない、実物を確認せずに契約をした藤吉たちが悪い、という答えが返ってきました。目の付け所は面白いが、西洋でもパーマ機は開発されたばかりだし、今の日本で西洋の髪型を真似るには(時期が)早すぎるとも言っています。

もしかしたら、あわよくば資金援助をしてもらおうと思っていたかもしれません。いやさすがにそこまでは思っていないでしょうか。虫が良すぎます。

伊能は帰ろうとする「てん」を引き止め、「このままあの男と一緒にいるつもりか。僕は間違えたのかもしれないな、君はそいつといる方が幸せだと思ったから、あのとき僕は……」と言います。

「てん」は「うちは間違えたとは思いません」と微笑みながら答えるのでした。「てん」の去り際に「僕はいつでも待っている」と伊能は言います。私が「てん」なら栞一択ですけどね……藤吉なんて速攻で捨てます。

 

 

おわりに

最後は、金貸しが「北村屋」に借金を取り立てに来ました。返せる金がないなら担保にしている家を差し押さえにすると。そんな借金取りに対してごりょんさん(啄子)はそれなら私を殺しなさいとすごむのでした。店は私の命だからそれを奪うということは死ねということだと。

藤吉は母の覚悟を見て、どこからか鉈(なた)を持ってきていました。お母ちゃんの言うとおりやとナタを振りかざしています。2日連続で物騒です。どうなるかは明日ですね。

それにしても北村屋は家が一気に傾いてしまいましたね。阿呆な放蕩息子が借金を作ったとしても、番頭や手代が逃げたとしても、きちんとした返済の計画を立てて金貸しに持ちかければ少しずつでも返済はできそうですけど。当てが全くないことはないのではないかと。それこそ「てん」たちが地道に商売を続ければ。

店にはこれまでの積み重ねがあるのですから、ご贔屓が番頭だけに付くことはないと思うのです。自分は少し高くても北村屋の米が良いという人は少なからずいるのではないでしょうか。

それに以前、「てん」が嫁候補として「杉田楓(すぎた・かえで、演:岡本玲)」と争ったときに、藤吉が買い付けてきた古米と外米を上手いこと売りさばいた訳ですから、多少の品質の善し悪しがあっても客が離れても「てん」が機転を利かせて売っていけそうな気がします。

そういった過去のエピソードからの積み重ねが欲しいですね。でもそうして北村屋を持ち直してしまうと、今度は本筋である吉本興業を興す流れが生まれにくくなってしまうのであれですが。