平日朝のNHK総合で放送されている生活情報番組『あさイチ』、今日2015年12月22日火曜日に「短歌」の特集が組まれていました。
ほぼ毎週火曜日のあさイチは「スゴ技Q」です。今回のスゴ技Qは「簡単!効果的! 達人に学ぶ かぜ予防法」でしたが、その後にミニ企画というかミニ特集が組まれていました。「女性に人気!短歌ブーム」がそれです。
服部真里子さん
中高年の趣味と思われがちな短歌が、今、若者の間で新しい表現の一つとして受け入れられている、というものです。若手歌人の登場が短歌ブームを引き起こして、大手の書店でも短歌の本の売上は年々増加しているということでした。
その方が、2015年現代歌人協会賞を受賞した「服部真里子」さんです。服部さんの短歌が番組でも紹介されましたけど、私にはさっぱり理解できませんでした。水仙と盗聴がどうたら、という歌です。
服部さんご本人は「裏に一つの意味を想定して作った訳ではないんですよね。水仙っていうと綺麗でキリッとした花のイメージがありますよね。で、盗聴っていうといけないことっていういめーじがありますよね。意味はわからないけど、何かこの感じいいな、くらいの、ここまでのラインまでは伝われば良いかなって思っている」のだそう。
服部さんの歌会にも取材が行っていました。服部さんの短歌仲間で会議室を借りて行っていました。ルールは無記名の短歌を投票し合うというシンプルなものでした。取材をしたときに最も得票していた歌は、確かにとても良かったです。男性の参加者の鑑賞も素晴らしく、感性の鋭い方なのだと感じさせるものでした。
参加された方に短歌をしてみて良かったことは何かと質問をしていて、「詩を通じて自分自身や友達の人生みたいなものがわかる。歌と一緒に人生が動いていくというのはすごく楽しいこと」と仰っていました。その方の価値観や恋愛観、結婚観、死生観まで伝わることがありますよね。
うたらば
短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」というWebサービスが番組で紹介されていました。無料で短歌を投稿できるWebサイトだそうです。投稿した短歌が主催者に選ばれると、フリーペーパーにお洒落な写真と一緒に掲載してもらえるのだそうです。これは面白い試みですね。投稿してみようかしら。
短歌ください
短歌ください 穂村弘 応募コーナー | ダ・ヴィンチニュース
番組では紹介されていませんでしたが、本の雑誌『ダヴィンチ』には「短歌ください」という短歌の投稿コーナーがあります。こちらは歌人の穂村弘さんが担当しているコーナーでして、その月の兼題に合わせた読者投稿から、穂村さんが選出して掲載されるコーナーです。2冊ですか、書籍化もされています。
こちらに投稿される短歌は、鋭い感覚の持ち主が詠んだのだろうと思わせるものがあって、たいへん面白いです。毎月「短歌ください」のコーナーが私の楽しみになっています。短歌に興味を持っている方にはオススメできます。
おわりに
レポーターはNHK三輪秀香アナウンサーでした。三輪アナは服部さんの歌会に取材をしていて、その際に詠んだ歌が番組でも披露されていました。褒められていたそうですよ。
私もNHK短歌とNHK俳句は毎回観ていますし、前述のとおりに「短歌ください」も読んでいます。なので好きなはずです。でも、自分で詠む(作る)となると難しいんですよね、これが。毎日ひとつでも良いから、続けていければまた違うのでしょうけれども。
飛ぶ教室 44号 2016年冬 (金原瑞人編集号 えっ、詩? いや、短歌! それとも俳句?)
- 作者: 金原瑞人せきしろ又吉直樹斉藤斎藤服部真里子藤本玲未吉岡太朗,斉藤倫最果タヒ文月悠光,松原光
- 出版社/メーカー: 光村図書出版
- 発売日: 2016/01/25
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