2022年12月6日、サッカー日本代表は「2022FIFAワールドカップカタール」本大会決勝トーナメント初戦、ベスト16、クロアチア代表との試合を行いました。
試合を観ての感想を書いています。
目次
「2022FIFAワールドカップカタール」
2022年11月20日から「2022FIFAワールドカップカタール」が開催されています。
日本はグループEに入っていて、ドイツ、スペイン、コスタリカと同組です。
御存知のとおりドイツとスペインはいずれもワールドカップ優勝経験国、日本は大変なグループに入ってしまいました。
日本はグループステージ3戦を2勝1敗で終え、グループ首位で通過しました。
決勝トーナメント、ベスト16に進出決定、ベスト16の対戦相手はクロアチアでした。
ドイツワールドカップでの敗戦という嫌な記憶のある対戦国ですね。
クロアチア戦の結果とメンバー
2022年12月6日、クロアチア戦が行われました。
グループステージ最終節。
試合結果
試合結果です。
日本がスコア「1 - 1」、PK「1 - 3」でクロアチアに敗北しました。
日本はベスト16敗退で今大会を去ります。
クロアチアは前回大会の準優勝チームです。
力関係を言えば日本が格下でしょうけど、健闘した
日本代表のメンバー
クロアチア戦の日本のメンバーです。
以降、敬称略で失礼します。
フォーメーションはスタートは3421だったでしょうか。
ゴールキーパーが「権田修一」。
ディフェンダーが右から「冨安健洋」「吉田麻也」「谷口彰悟」。
ミッドフィールダーは、ディフェンシブハーフ「遠藤航」「守田英正」、右ウィングバック「伊東純也」、左ウィングバック「長友佑都」、右インサイドハーフ「堂安律」、左インサイドハーフ「鎌田大地」。
フォワード「前田大然」。
交代は64分長友→「三笘薫」、64分前田→「浅野拓磨」、75分鎌田→「酒井宏樹」、87分堂安→「南野拓実」、91分守田→「田中碧」です。
クロアチア戦の感想
2022年12月6日に行われたクロアチア戦を視聴した感想です。
お疲れさまでした
まずはお疲れさまでした。
2大会連続ベスト16という、結果だけを見れば前回大会と変わりません。
ですが、今回はドイツとスペインというワールドカップ優勝経験国を相手にしてのグループステージ突破、しかも首位での突破ですので、ずいぶん違いを感じます。
これは一重に選手の頑張りのおかげです。
選手の皆さん、本当にお疲れさまでした。
そしてありがとうございました。
過去最強メンバー
今回の世代は過去最強メンバーだったと個人的には思っています。
三笘と冨安がいる、伊東と板倉もいる、遠藤もいて、堂安も久保も、クラブでは突出した活躍を見せる鎌田も、呼ばれなかったものの古橋もいました。
ここまでメンバーが揃った世代はなかなかなかったと思います。
特にセンターバックとウィングの質は世界的に見てもトップクラスにあったと個人的には感じています。
ベスト16「止まり」
しかし逆に、これだけのメンバーを抱えているのにベスト16で終わったことは、失敗と言えるかもしれません。
これは明確に監督やコーチ、協会の責任でしょう。
前回、スペイン戦の感想で、選手層の薄いチームならではの戦い方だと書きました。
それは監督が偏ったメンバーを頑なに選出し、使い続けた結果、世代交代が進まなかったことと、サブが育たなかったことが原因です。
全然機能しなかった南野、90分保たない長友、加齢でパフォーマンスが落ちている長友と酒井と吉田、ハイボール処理の甘くキックも不安定な権田を使い続けた弊害で、これらのポジションの代替わりが遅々として進みませんでした。
浅野のおかげでドイツには勝てましたけど、浅野にしても本大会で輝いたのはそれくらいで(素晴らしかったですが)、クロアチア戦ではいつもの浅野でした。
監督が違えば、代表に呼ばれる実力があったとは思えません。
呼ばれなかった古橋や旗手たちを活かす道筋だってきっとあったはずでしょう。
色々なメンバーや組み合わせ、フォメ、戦い方をもっと試していれば。
それは監督の責任であるのと同時に、それを許容した協会と、監督を任命した協会会長の責任でしょう。
交代が遅い
クロアチア戦を観ていて思ったことは、交代が遅いことです。
この試合は勝てる試合だと多くの方が感じられたでしょう。
三笘の投入はもっと早く、失点直後でよかったと思いませんでしたか?
長友が三笘だったらと思ったシーンが何度もありませんでしたか?
鎌田もそう。
今大会ずっと低調でした。
代表でそこまで活躍していないので、いつもの代表での鎌田という感じでクロアチア戦まで来てしまいました。
とは言え、ここまでの鎌田の献身は素晴らしかったです。
自分を殺してチームのために戦っている様子は、私にも見て取れました。
が、この試合での彼の疲労の蓄積は観ていて明らかでしたので、早い段階で見切りをつける勇気が監督には必要だったと思います。
例えば田中をもっと早く入れておけばよかったですし、もっと言うと原口や旗手を呼んでおけば、より幅広い戦略や戦術を採れたかもしれません。
やっぱり見えていない人
まぁ森保さんには代表監督は無理でしょう。
というのも彼は決められた時間帯に、決められた選手の交代しかできないからです。
逆に言えば、戦況を見て判断したり選手のコンディションを見て判断したりができないからです。
ドイツ戦とスペイン戦は、そのルーティンが偶然ハマっただけ。
コスタリカ戦とクロアチア戦はそれがはまらなかっただけです。
私の中でそれはアジア予選時から結論付けられています。
本戦を観終えた今も、その考えに変わりはありませんでした。
例えば、コスタリカ戦でターンオーバーをせず勝ち切る選手選考をしていれば、ノックアウトステージ進出前のスペイン戦で主力を休ませることができ、特に鎌田や伊東は昨夜のクロアチア戦で見られたほどの疲労感はなかったかもしれません。
それでコスタリカ戦に勝てたかどうか別問題として。
そういうことを言い始めると、ドイツ戦だって偶然の要素があまりに大きかったなど、挙げたらキリがなくなります。
ではどうしてコスタリカ戦でターンオーバーしたかと言えば、おそらく大会前からターンオーバーを決めていたからでしょう。
選手交代の思考を思えば、大会前から予定されていたと考えるのが自然です。
そうでなければ、先ほど書いた理由からコスタリカ戦で勝ち切る選択を採ると思いますし。
別の例えを挙げると、ドイツやスペイン相手に3421のフォーメーションにするのは、相手国の戦力やフォーメーションを考えると理に適います。
が、クロアチア戦はそうではありませんでした。
相手はアーリークロスばかりで日本はバックスが足りていましたから、日本はもっと攻撃的に振る舞えば90分で勝てた可能性が高かったです。
もっと攻撃的にというのは、4バックにして得点力のある伊東と三笘を前に押し上げ、高い位置で起点を作ることができた、という意味です。
この2人がもっとゴールに近いところでプレイさせられていたら、1点では終わらなかった可能性は高まったのですから。
戦況が見えていない、相手の選手の特徴とコンディションを捉えられていない、味方の選手の特徴とコンディションを見えていない、各ポジションとチーム全体の相手との力関係が見えていないから、今までをトレースしたような戦い方しかできないのです。
惜しいなどと言っている場合ではないのですよね、このクロアチア戦は勝てた試合でした。
さらに、PK戦でどうして調子の上がらない南野に蹴らせたのか、疲労が重なっているであろう吉田に蹴らせたのか、調子のよい伊東と遠藤と田中にどうして蹴らせなかったのか。
選手選考のちぐはぐさはこういうところにも見られました。
私にはその理由がさっぱりわからない。
続投は絶対に反対
等々考えますと、森保さんには代表監督を務めるだけの力がない、これはもう明らかです、少なくとも私の中では。
ドイツとスペインを破ったことで、協会から続投要請があるのではという報道がありましたが、大反対です。
理由はこれまでに書いたとおりです。
先ほど書いたように、招集外の選手を含めれば、戦力的に過去にないくらいの代表チームでした。
全うなチームを作れていれば、今大会は本当にベスト8以上を狙えたでしょう。
ただ、別の監督で戦った場合にドイツとスペインに勝てたか、これはわかりませんけど。
前回大会からの4年間に、代表チームへの世間の関心は減ってしまいました。
以前は代表戦は必ずと言っていい程地上波の生放送がありました。
しかしここ数年は放送されない試合もままありましたよね。
それは今の代表チームはお金にならないと判断されたからと思います。
代表戦では視聴率が取れないから、テレビ局的に放送する旨味がないのでしょう。
つまりそれくらい世間が森保ジャパンをつまらないと思っているということです。
ドイツとスペインの勝利に誤魔化されてはいけないと思います。
続投したらこの先4年間、また、あのひどく偏った人選、ロボットのように決められた選手交代、個人能力と同じ空間でプレイしたことによる自然発生の連携に頼りきりの、超絶つまらないサッカーを見せられるのですよ?
本当にそれでよいですか?
私はたまったものではないと思います。
代表人気の凋落は、日本サッカーの根幹であるJリーグの人気凋落にも結びつきます。
この1,2年で変わらずとも、10年単位では必ず目に見える変化が生じると感じています。
協会会長もするべきことをして欲しい
日本サッカー協会の会長を始めとする協会上層は、監督に続投要請をする前にすべきことがあるはずです。
もし要請しようとしているのならですが。
それは前回大会からの「4年間を検証」すること。
検証は重要です。
今後4年、日本のサッカーがどういう方向へ向かっていくのかがわかるからです。
4年では済まないかもしれませんね、10年、15年、20年と先の未来を決める可能性だってあるでしょう。
検証という重要な行程をなしに、さらには責任の所在を有耶無耶にして、本大会の結果だけを受けて森保さんに続投要請をされるなら、それはもう協会が存在する意味がありません。
もし検証なしで続投要請されるのならですが。
おわりに
ということで、2022年12月6日に行われたサッカー「2022FIFAワールドカップカタール」における日本代表のクロアチア戦を視聴した感想を書いた記事でした。
サッカーの素人が書いている意見です。
見当違いなことを書いている可能性は少なからずあります。
ご了承ください。