ディスディスブログ

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井上陽水さんのアルバム『断絶』をAmazonで購入。「傘がない」がすごい曲でしたが歌詞の解釈が難しいです

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Amazonで「井上陽水」さんのCDアルバム『断絶』を購入しました。

購入した経緯や曲を聴いた感想を書いています。

 

目次

 

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井上陽水にハマる

最近「井上陽水(いのうえ・ようすい)」さんにハマっています。

 

井上陽水さんは説明不要、日本を代表するシンガーソングライターで、日本の音楽業界における重要人物の一人です。

 

といって私は陽水さんのことを詳しくありません。

レコードやCDは1枚も持っていませんで、かつてはいた友人に借りたり、レンタルショップで借りたりして聴いていました。

が、基本はラジオやテレビで見聞きしていたくらいの、いわゆる超ライト層です。

 

私が子どもの頃、陽水さんといえば「いっそセレナーデ」や「リバーサイドホテル」などが売れていました。

しかし、当時『ザ・ベストテン』などの音楽ランキング番組では、陽水さんはほとんどお見かけすることはなかったと思います。

ニューミュージック系の方々はテレビ番組に出演しないことが多かったのですね。

私が覚えていないだけかもしれません。

 

ただ、タモリさんの冠番組『笑っていいとも』の「テレフォンショッキング」というトークコーナーに、陽水さんが出演していたことがあったと記憶しています。

確か、お二人は同郷ですよね。

陽水さんもタモリさんの番組ならという感じで出演をしていたのでしょう。

2019年現在もタモリさんが出演しているNHKの『ブラタモリ』で、陽水さんの曲「瞬き」がエンディングテーマとして採用されています。

 

きっかけは『ザ・カセットテープ・ミュージック』

私が陽水さんにハマるきっかけをくれたのは、tvkで再放送されているBSトゥエルビの音楽番組『ザ・カセットテープ・ミュージック』です。

 

dysdis.hatenablog.com

 

第4回の放送ですか、「深遠なる井上陽水の名曲特集」という回がありました。

当ブログにそのときの感想記事を書いていますので、ご覧になってください。

 

この放送の最後に、司会を務める「マキタスポーツ」さんが陽水さんの「東へ西へ」を弾き語りしていました。

これを観て以来、陽水さんの初期の音源を聴いてみたい気持ちになりました。

 

陽水さんは、先ほど書いているように、レンタルショップや人から借りて聴くことばかりをしてきて、しかもそのときはおそらくベスト盤を聴いていたと思います。

実際のところ、私はレンタルショップがあまり得意ではないので、借りるとしても人からがほとんどですけど。

 

その流れで「東へ西へ」の曲の存在を知ってはいました。

知ってはいましたが『ザ・カセットテープ・ミュージック』で聴いて、改めて良い曲だなと感じたことが陽水さんにハマることになったきっかけです。

若い頃に聴いたときと、10年20年と時間が経過してから聴いたときと、感慨が異なったということもあるでしょう。

 

トドメは『SONGS』

しかもタイミングが良いことに、NHKで放送されている音楽番組『SONGS』に、井上陽水さんの特集が組まれました。

 

『SONGS』はたいてい1アーティストにつき1回の放送です。

ところが陽水さんの放送回は、2019年4月6日と2019年4月13日の2回に分けて放送されていました。

 

といっても、『SONGS』の陽水さん回では陽水さんのトークや関連VTRが多く、披露された曲は4曲でしたか、それほど多くありませんでした。

陽水さんのトーク自体とても珍しいことなのでしょうけど、曲を目当てにしている視聴者にとっては少々物足りなかったかもしれません。

 

曲の演奏はアコースティックライブの模様が流れていました。

ステージには陽水さんと「安田裕美」さんが上がっていて、2人で演奏をしつつ陽水さんが歌うスタイルです。

安田さんのギター演奏がめちゃくちゃ良かった。

1人の弾き語りではなく、2人の演奏だったため音に重厚感が出ていました。

陽水さんだけでなく安田さんのギターを堪能できことは、私にとっては大きなご褒美です。

 

『SONGS』で披露された曲は、第1回が「東へ西へ」と「最後のニュース」、第2回が「帰れない二人」と「傘がない」だったと思います。

 

この『SONGS』の放送がトドメでしたね。

70歳となった陽水さんが歌う「東へ西へ」や「傘がない」は、経年の味わいがあってそれはそれで絶品だったのです。

と同時に、リリースされた当時の陽水さんはどう歌っていただろう、と再確認したい欲求も強く湧いてきました。

それからというもの、「東へ西へ」や「傘がない」が収録されているオリジナルアルバムを聴きたいと思うようになりました。

ベスト盤ではなく、あくまでオリジナルアルバムで、当時の時代の空気感を知りたいと。

 

井上陽水『断絶』

こういう流れがあって、私は井上陽水さんのファーストアルバム『断絶』をAmazonで購入したのでした。

 

断絶

断絶2

画像が『断絶』のCDです。

価格は2,000円ほどだったと思います。

Amazonのページを調べたところ1,979円みたいですね。

 

実は私だけでなく家族も陽水さんに激ハマりしています。

むしろ家族の方がハマっているくらい。

なので購入は割り勘です。

 

ネットで探せば中古品も多く出回っていることでしょう。

しかし今回に関しては新品が欲しかったので、中古はそもそも探していません。

 

ネットなど使わない家族が聴きやすいようにCDで購入しました。

私はPCにCDを読み込ませてからiPodに取り込んで、外出時にも聴いています。

 

『断絶』はどのようなアルバムだったのか、ネットで調べてみました。

 

『断絶』(だんぜつ)は、日本のミュージシャンである井上陽水の1枚目のアルバムである。アンドレ・カンドレとして活動していた井上が、井上陽水の名義で再デビューを果たした作品である。

 

断絶 (アルバム) - Wikipedia

 

断絶 (アルバム) のWikipediaにはこのように書かれています。

 

「アンドレ・カンドレ」時代は全く知らないですね……名前はそれで良かったのでしょうか。

いや、良くないから変えたのでしょうけど。

そのアンドレ・カンドレから井上陽水に名義を変えて初めてリリースしたアルバムが本作ということ。

アンドレ・カンドレ時代の曲も聴いてみたいですねぇ。

 

『断絶』の曲リスト

『断絶』の曲のリストです。

 

  1. あこがれ
  2. 断絶
  3. もしも明日が晴れなら
  4. 感謝知らずの女
  5. 小さな手
  6. 人生が二度あれば
  7. 愛は君
  8. ハトが泣いている
  9. 白い船
  10. 限りない欲望
  11. 家へお帰り
  12. 傘がない

 

収録曲は12曲。

『SONGS』で歌っていた「傘がない」がラストに収録されています。

 

『断絶』を聴いた感想

井上陽水さんのファーストアルバム『断絶』を聴いた感想です。

 

正直、めちゃくちゃ良いです。

 

陽水さんをナメているつもりは端からないですけど、聴いた後から考えると少しナメてかかっていたかもしれないと思ってしまいます。

曲も良いですけど、特に詞が面白い、というか興味深いです。

何度も聴けるスルメ的な味わい深さがあります。

 

私小説のよう

音楽のジャンルは「フォーク」になろうかと思います。

 

ニューミュージックの萌芽の香り漂う「感謝知らずの女」のような曲もあります。

しかし全体的には私小説を読んでいるような、湿り気を感じる曲ばかりに受け取れました。

 

湿り気があると言っても、アルバムタイトルにもなっている「断絶」などは、絶望的な状況を歌っている曲ではありつつ、そんな自分を俯瞰で見ているような、あるいは自分を冷めた目で見ているような、どこか滑稽さを醸すところに「井上陽水らしさ」を見て取れます。

 

ご本人は本気かもしれませんけど、なぜか滑稽です。

そう受け取れるように陽水さんは狙っているでしょうね。

 

逆に「人生が二度あれば」のように、滑稽な曲になりそうに受け取れる滑り出しなのに歌詞がどんどん深刻になっていって、最後の方では陽水さんが泣きながら歌っているように聴こえる曲もありました。

2019年現在、ご自身の年齢は当時のお父様より上になっていると思いますが、今の陽水さんは「人生が二度あれば」の歌詞をどう受け取っているでしょうね。

母親が何のために生きてきたのか、と今現在も思うのかどうか、尋ねてみたい気がします。

 

奥深さを感じる曲が多い。

 

「傘がない」

一番良い曲はやはり「傘がない」です。

1972年リリースで、当時はあまり売れなかったとのこと。

 

良い曲というか凄い曲。

当時の陽水さんが感じていたであろう焦燥が、聴いているこちらに伝わってくるようです。

 

「傘がない」は詞の解釈が難しいと感じています。

72年というと、活発だった学生運動に対して多くの若者が白けてきた頃でしょうか。

楽曲を制作した頃はリリースよりもう少し前のことでしょうから、運動がピークだったかもしれません。

なので、運動が最も活発な頃の世相を反映した曲である可能性もあるでしょう。

 

そんな世間を騒がしている出来事は陽水さんには関係がない、冷たい雨が降っていても尚彼女のところに行かなければいけないと感じていて、でも「傘がない」のだと言っています。

この曲を素直に受け取れば、陽水さんが何が何でも彼女に逢いに行きたいと思っている、そういう詞になります。

 

しかし逆に、この詞は「行きたくない」と考えていると捉えることもできそうです。

雨が降っているし傘がないから本当は行きたくないけど、呼ばれているか何かで行かなくてはいけない、と陽水さんは思い込んでいると。

だから、嫌でも彼女のところへ行かなくちゃと彼女のことばかりを考えていることに対して、「それはいい事だろう?」と、彼女や形のない世間や自分の良心(?)に確認している、そういう詞にも受け取れそうだと感じました。

 

彼女のところへ行きたくない理由はわかりません。

天気が悪いし傘がないから彼女のことに行きたくないのか、天気のことは言い訳で実際のところ彼女のことが好きではなくなったり飽きたりしているけど言い出せないから行きたくないのか。

 

「君」や雨や傘が何かの比喩になっているかもしれません。

そこまで深読みするような曲ではない気もしますが。

 

おわりに

ということで、井上陽水さんにハマっているので、Amazonでファーストアルバム『断絶』を購入して、聴いた感想を書いた記事でした。 

 

アルバムのジャケットの写真がまた良いです。

陽水さんと世間や同世代の学生との「断絶」がそこにはあるようで。

 

断絶

断絶

 

  

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