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風太の濱田岳さんとトキの徳永えりさんの演技が素晴らしい。抱きしめるシーンで感動しました - 朝ドラ『わろてんか』131話、132話、133話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2018年3月10日放送の133話ではわろてんか隊の帰還です。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

目次

 

 

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『わろてんか』第23週「わろてんか隊がゆく」

www.nhk.or.jp

 

2018年3月5日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第23週「わろてんか隊がゆく」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は、22週の昭和10年(1935年)の秋から3年ほど経った昭和14年(1939年)です。

1939年時点で「日中戦争」が始まっていて、戦火は拡大の一途をたどっています。

日本においてもその影響は色濃く出てきていて、北村笑店や伊能の映画会社では、軍から国策に沿う内容の演芸と映画を製作するように要請を受けていました。

本作のヒロイン「北村てん(きたむら・てん、演:葵わかな)」は、17週に夫の「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」を亡くし、以降「北村笑店(きたむら・しょうてん)」社長に就任しています。

籐吉との間にできた子ども「隼也(しゅんや)」は、アメリカのショービジネスに興味を持ち、通っていた大学を退学して渡米しました。帰国後は北村笑店で下働きをしていましたが第23週現在は大阪に居ません。

隼也は「加納つばき(かのう・つばき、演:水上京香)」と駆け落ちをする道を選んで、「てん」から勘当されています。

隼也と「つばき」の間には「藤一郎」という名の子どもが生まれました。

「てん」の従兄弟の「武井風太(たけい・ふうた、演:濱田岳)」が専務、「てん」の経理を手伝っていた「トキ(演:徳永えり)」は風太と結婚してからは子育て中心に移行していましたが、23週現在は再び業務に戻っています。

「てん」のかつての見合い相手で、籐吉の親友でもあった「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」は、トーキー映画を扱う映画会社から不動産、百貨店など手広く手掛ける「伊能商会」を経営しつつ、北村笑店の役員として「てん」を支えています。

「風鳥亭」の元席主「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」は北村笑店の従業員のままのようです。

「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」は、現在は芸人を辞めて北村笑店文芸部の部長として、漫才のネタを書く作家業に専念、吉蔵の妻「万丈目歌子(まんじょうめ・うたこ、演:枝元萌)」は芸人からカフェ「マンマン」の経営者の専業に戻っています。

かつては「てん」のライバルだった「杉田楓(すぎた・かえで、演:岡本玲)」は、北村笑店文芸部に入って主に「ミス・リリコ・アンド・シロー」のネタの台本を書いています。

藤吉の芸人時代からの仲間で、しゃべくり万歳でお笑い界のトップに立っていた「キース(演:大野拓朗)」と「アサリ(演:前野朋哉)」はコンビを解消、キースは東京で新しいコンビを組み活躍し、アサリはピンの漫談家として活動することになりました。

「岩さん(がん・さん、演:岡大介)」は芸人のまま?

「てん」のライバルとして籐吉のことを好きであり続けた「リリコ(演:広瀬アリス)」は映画俳優から女芸人に戻って、栞が連れてきた「川上四郎(かわかみ・しろう、演:松尾諭)」と「ミス・リリコ・アンド・シロー」として「しゃべらん漫才」のお笑いの新機軸を打ち立て、「北村笑店」の看板芸人になっていました。

しかし、22週で四郎が中国は上海の楽団に誘われ、四郎の夢を叶えるためにリリコは四郎と結婚し、一緒に日本を離れて中国へと旅立つことにしました。

 

 

わろてんか隊の帰還

23週では、楓が以前勤めていた新聞社から、中国の戦地にお笑いの慰問団を派遣して欲しいという話を持ちかけた北村笑店が、「わろてんか隊」を結成して中国へと派遣しています。

「わろてんか隊」のメンバーは、隊長が風太、隊員が東京から戻ってきたキースとアサリ、吉蔵と歌子の計5名です。

現地・上海ではリリコと四郎も合流しています。

「わろてんか隊」による戦地への慰問は成功を収め、133話では全員無事に帰国することができています。

リリコと四郎は、中国には留まらずに日本に戻り、もう一度芸人として活動することに決めたようです。

 

 

託された手紙

慰問をしている間に、芸人たちは兵士たちから何通もの手紙を託されていました。

風太はそのことを知った当初、怒って返してこいと言っていました。

軍から禁じられている行いをすれば、北村笑店の今後にも関わってくるという理由です。

しかし、自分たちの芸を見た兵士たちは次から次へと前線へ向かっていて、生きて戻って来る保証はありません。

そういった兵士たちの想いを無下にはできないと言う芸人たちの言葉に風太も折れました。

帰国後、リリコと四郎は託された手紙を、自らの手で書かれた住所まで送り届けたのですが、送り先の家でその兵士は英霊になった、つまり戦死したと聞かされました。

 

 

継続か否か

そのリリコの報告と、風太が中国で大砲の音を聞いた(戦場が近い)という報告を受け、「てん」は要請されていた第2次以上の慰問団派遣を躊躇するようになりました。

風太やリリコたち、家族同然と思っている人たちを死の危険に晒してしまったと実感したのです。

晩、「てん」が一人家にいると、毎週土曜日の放送にになると必ず出てくる「藤吉の霊」が今回も出てきました。

戦死した兵隊さんもリリコたちの芸を見て笑ってくれたのなら、わろてんか隊が慰問に行った甲斐はあった、胸張って良いことだと藤吉は言います。

翌日、北村笑店で会議が開かれました。

正式に第2次の慰問団への以来が届いたからです。

それに反対の立場を取るのは楓やトキ、しかし危険な目に遭うかもしれない、一次隊で現地に行っていたメンバーは皆、第2次慰問団へも進んで参加しようとしていました。

慰問する兵士たちは明日をもしれない身、その人達を笑わせることができるのは芸人冥利に尽きる、もし漫才を見てくれた次の日に亡くなる兵士がいたとしても自分たちがやったことは無駄ではなかったと思える、と考えているのです。

俺たちが行かなければいけない、風太もそう考えています。

お国のため会社のためではなく自分らのために行くのだ、そう言った芸人たちの声を聞き届けた「てん」は覚悟を決め、第2次わろてんか隊の派遣を決めました。

 

 

濱田岳さんと徳永えりさんが素晴らしい

このドラマは演者さん、特に濱田岳さんと徳永えりさんの演技力に支えられているなぁ、とつくづく感じた133話でした。

133話では、濱田さん演じる風太が中国から戻って帰宅して、徳永さん演じる妻のトキが娘の飛鳥と迎えたシーンは素晴らしかったです。

夫から一度目に抱きしめられてもトキは呆然と立ち尽くすままで、もう一度、今度はトキから抱きついて、初めて夫の肉体を感じとり、夫の帰りを実感できた……あのシーンは名シーンだと思います。

見ていて良かったなぁトキ……と。

 

実は昨日2018年3月9日、朝ドラの次に放送されている朝の生活情報番組NHK『あさイチ』に、濱田岳さんがゲスト出演していました。

そこで濱田さんと徳永さんがアドリブでやり合うことが多いと話題になっていました。

VTRでも紹介されていて、アドリブとは思えないほど2人の「間」が素晴らしかったです。

それは風太の心情、トキの心情を、お二人が深く理解しているからこそできることで、お二人の『わろてんか』への愛情と芝居への愛情が成せる業なのだろうと感じさせます。

133話でもよく表現されていました。

 

 

おわりに

物語の中では3年の時間があるのですが、視聴者的にはリリコたちが簡単に芸人に戻っているように見えてしまうことが残念です。

今回のように描くくらいなら、四郎が楽団に入ってリリコが付いていく中国へ行く件は全カットした方が良かったのではないかと思えるほど。

 

 

次週は第24週「見果てぬ夢」です。

伊能栞が軍による厳しい検閲によって映画製作の自由を奪われ、会社を辞めるか会社を畳むかしそうですね。

それは「てん」たちも同じみたいで、北村笑店に女性たちが抗議に押しかけている様子を窺えました。

何だか最終回まであと数週間しかないとは思えないほど忙しいですね。 

通常だと今はもう、広げた風呂敷を畳んでいるタイミングで、全体的にのんびりとした、ドラクエに例えればラスボスを倒した主人公が故郷に戻るあたりだと思うのですが……忙しい。

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