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棋匠戦の結末やいかに?勝つのは人生の襷を受け取った柳原か?地元の期待を背負い初タイトルがかかる島田か? - アニメ『3月のライオン』39話の感想

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毎週土曜日23:00より、NHK総合にてアニメ『3月のライオン』が放送されています。

2018年3月3日の放送は39話(第2シリーズ17話)「Chapter.79 焼野が原①」「Chapter.80 焼野が原②」でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

目次

 

 

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アニメ「3月のライオン」

3lion-anime.com

 

2018年3月3日の放送は第39話「Chapter.79 焼野が原①」「Chapter.80 焼野が原②」でした。今回が第2シーズン17話です。

前回の放送が2018年2月3日でしたから1ヶ月ぶりの再開です。

 

 

39話 「Chapter.79 焼野が原①」「Chapter.80 焼野が原②」

主人公「桐山零(きりやま・れい)」と名人「宗谷冬司(そうや・とうじ)」の記念対局とほぼ時を同じくして行われた、「島田開(しまだ・かい)」と「柳原朔太郎(やなぎはら・さくたろう)」の「棋匠」のタイトル戦の、それも最終局の様子でした。

以前、棋匠戦のポスターが、タイトル戦にも関わらず地味な(華がない)絵面になっていて、タイトル戦でもない零と宗谷の記念対局のポスターとの扱いの差について扱われていました。

ポスターの件ではショックを受けていた島田と柳原でしたが、今回はさらに追い打ちをかけるように、最終局の大判解説に零と零のライバルの「二海堂晴信(にかいどう・はるのぶ)」を起用するテコ入れをされていました。

華やかさを演出するために?

 

 

棋匠戦は柳原の圧倒的ホーム

現役最年長の棋士で現在もA級在位、タイトルは通算14期、棋匠の現タイトルホルダーでもある柳原は、まさに棋匠の主のような人物です。

化物、特大の物の怪の類、と島田は感じています。

そして、会場に訪れている記者や関係者は、そのほとんどが柳原の身内感覚でいます。

柳原自身がそういうウェルカムなムードを作っている、食えない爺さん(島田談)です。

棋匠戦に挑む挑戦者は皆、まずこの完全アウェイ感と戦うことを余儀なくされます。

棋匠戦の最中は、ホテルなどで風呂に入ってもサロンにコーヒーを飲みに行っても飯を食っていても、万事がそういう空気感に包まれています。

今回、島田はその圧倒的アウェイの中で柳原と戦い、ここまで4戦して2勝2敗の五分、最終局までもつれ込んでいます。

あと1勝、あと1勝すれば念願の初タイトルが手に入ります。

何とでも欲しいよ、と島田。

 

 

柳原の苦悩

先ほど書いたように、柳原は現役最年長でA級にも在位している実力者です。

先ほどの棋匠戦の圧倒的ホーム感は柳原の有利なことに違いはありませんが、それはあくまでアウェイの側、挑戦者の側、島田の観点から見た場合のこと。

当の柳原はこの棋匠戦どう捉えているのか……?

 

例えば今回、親しくしていた記者が早期退社、要はリストラ宣告を受けていて、それでも会場に足を運んでいる様子がありました。居ても立っても居られなくなって。

そういったことが、柳原の何十年もの棋士生活の間に幾百もあったのです。

仲間の棋士たち、棋士だけでなく昔なじみの記者や関係者たちは皆、自分たちの実力に限界を感じて、あるいは衰えを感じて、はたまた家庭の事情でなどで辞めていきました。

そうして気がついてみたら自分は誰よりも年齢が上になっていた。

 

仲間たちが辞めていくときには、「朔ちゃん、俺の分まで……」と彼ら自身の夢や希望を柳原に託して去っていくのです。

その一人一人から託された人生の襷(たすき)が柳原の体に幾百も絡まっています。

普段飄々としていて、本当のところ何を考えているのかわかりにくい柳原ですが、彼は彼なりに戦い続けなければいけない理由がありました。

仲間から人生という名のクソ重い襷を受け取ったからには、棋匠のタイトルだけは何としても守らなければならない。島田にも誰にも渡すつもりはない。

 

このように、周りに年齢のことを言われても、続けなければいけない理由が柳原にはありました。

襷に呪われ、絡め取られそうになることがあっても立ち止まらない、立ち止まれない。

齢66になった今でもなお、勝っても負けても毎回火だるまです。

  

 

おわりに

39話では棋匠戦最終局は終盤まで来ていました。

対局は島田優勢に傾いていましたが、おそらく島田は勝てないでしょう。

島田も地元の村の人たちの思いを一身に背負っています。

彼だって負けられないのですが……今回は負ける流れですね、これは。

 

いやいや……柳原も島田も、映像も素晴らしかったですし、声優さんの演技が素晴らしかったです。

イジメ問題とは別の意味で心が痛くなる回でした。

 

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