『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年12月2日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「映画館」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時から20時までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2021年12月2日の放送でも扱われました。
今回のお題は「映画館」です。
画面に映画のチケットをもぎりでしょうか、店員さんに手渡そうとしている画像が写し出されていました。
「映画館」は季語ではないでしょう。
今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。
この回は「小手伸也」さんと「ニューヨーク」の「嶋佐和也」さん、「堀未央奈」さん、「黒崎レイナ」さんが出演していました。
レギュラー陣では「梅沢富美男」さんと「東国原英夫」さん、「パンサー」の「向井慧」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。
4位が小手さん(才能なし、35点)、3位が堀さん(凡人、55点)、2位が黒崎さん(凡人、68点)、1位が嶋佐さん(才能あり、70点)でした。
1位 嶋佐さん
順位戦で個人的に気になった方は嶋佐さんです。
句は、チュロスが好きでそのために冬の朝に映画館へ行ったことが詠まれていました。
チュロスを売られているお店は映画館の他はそうそうないからとのこと。
確かにスーパーで冷凍のものが売られていることはあっても、見かけないかもしれません。
マックなどファストフード店にもないのでしょうか?
私はファストフード店には何年も行っていないのでわかりません。
季語は「冬の朝」ですか。
なるほどと思ったよい句でした。
句材を見つけた、発想の勝利と思いますね。
嶋佐さんは俳句が降ってきたようなことをおっしゃっていました。
すぐに詠めたみたいです。
私も俳句を詠んでいて、そろそろ俳句歴が1年になると思います。
私の場合、降ってくることもあるのですが、当たりだった経験はあまりないです。
降ってきたものをあれこれいじって何とか形になることがほとんどですね。
降ってきた素の状態で才能アリ1位を取れる嶋佐さんはすごいです。
名人への試験
今回はパンサー向井さんの名人を目指す試験がありました。
向井さんは試験を迎えて「特待生5級」でした。
1ランク昇格なさったら特待生4級になるようです。
句は、母の余命を知った冬の日にレイトショーへ行ったことを詠まれていました。
状況を飲み込めない、でも部屋に一人でいられない気持ちから、レイトショーへ行ったそうです。
季語は「冬の日」。
結果は「2ランク昇格」。
特待生3級ですか、おめでとうございます。
理由は「強いリアリティーがある」。
これは見事でした。
先生もおっしゃっていたと思いますが、レイトショーに行けば独りだけど一人ではない状況が生まれますものね。
そんなショックな出来事があると、独りで部屋にいるとどうにかなってしまいそうですし、かと言って近すぎる人がいても感情が上手く制御できなさそうです。
だから話す人はいない、でも程よい距離に人がいる場所・状況というと夜の映画館は絶妙なのだと感じられます。
実感がぐぐっと涌いてくる名句と感じられます。
個人的には今まで、向井さんの句はあまり好みではなかったです。
もっと言いますと実力が特待生レベルにあるかどうか、その段階から懐疑的でした。
しかし今回の句は間違いなく名句です、私にとっては。
国語や歳時記に載っても何ら不思議ではないレベルで。
名句誕生の瞬間です。
よいものを見させていただきました。
ありがとうございます。
梅沢さんと東さんの俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢さんと東国原さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
梅沢さんは50句まで残り11句、東さんは残り18句です。
東国原さん
番組では東国原さんから句が発表されていました。
句は、新しい父親と会った場所が映画館でその銀幕に雪が烈(はげ)しく降っていた、そんなことが詠まれていました。
お母様が再婚され、新しい父親と初めて会ったのが映画館で、嬉しいやら悲しいやら複雑な気持ちが入り混じった。
銀幕に映る映画『網走番外地』の激しく降る雪が、今の自分の気持ちを表しているようだという気持ちを詠まれた俳句のようです。
季語は「雪」でしょうか。
判定は「ボツ!」。
先生からの一言は「ストーリーなの?リアルなの?」です。
おっちゃん(梅沢さん)も夏井先生も、銀幕に映っている俳優さんが作者の父親である、と詠んだ句に読み取れたそうです。
自分の父親と映画を観に行っているとは詠まなかったということですね。
実は私もおっちゃんたちと同じく、俳優さんが作者の父親と読み取りました。
一緒に観ていた家族も同様だったので、かなりの確率で作者の狙いどおりには読み取れなかっただろうと想像されます。
添削では「父となる人と」とし、読み間違えないようにされていました。
梅沢さん
次に梅沢さんです。
句は、名画座へ観に行った画面にはフィルムに傷が入っていて雪が混ざっているようだ、そんなことが詠まれていました。
映画を観終えて表に出ると、雪が降っていて同じ季節なんだなとも感じたそうです。
モノクロフィルムの古い映画あるあるでしょうか。
季語はこちらも「雪」と思います。
判定は「ボツ!」。
先生からの一言は「雪のリアルをあと少し!」です。
傷という名前の雪となっている原句を、雪となっている傷と語順を替えていました。
確かに原句を素直に読むと、傷に雪が混ざっていると読めてしまうのですよね。
そこを直されていました。
こちらも句材がよいけれども表現しきれていない感がありました。
その点で東さんと似ている問題を抱えていたように感じられます。
やはり先生の添削句の方が、作者の言いたいことが明確になっていました。
ダブルシュレッダー
永世名人のお二人、東さんも梅沢さんもボツ。
ダブルシュレッダーでした。
ダブルシュレッダーは番組始まって以来初めての出来事ではないでしょうか。
そもそもタイトル戦ではない通常放送では、永世名人お二人が並ぶことが少ないですからね。
レアケース。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の俳句コーナーのお題「映画館」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。