毎週水曜日23:00よりEテレにて放送されている『ふるカフェ系ハルさんの休日』、2018年9月19日の放送は「埼玉・越谷~難題に挑んだ仲間たちのカフェ」でした。
目次
ふるカフェ系 ハルさんの休日
今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。
こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。
ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。
台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。
ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。
当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。
基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。
ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。
古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。
埼玉・越谷編のカフェは「はかり屋」さん
2018年9月19日放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の埼玉・越谷編で、ハルさんが足を運んだカフェは「はかり屋」さんです。
番組内では「築○○年! ○○○○○○○なカフェ」という紹介が毎回のようにされていましたが、今回はなかったように思います。
座敷蔵を使ったカフェでした。
「はかり屋」の場所と営業時間・定休日
今回ハルさんが訪れたカフェ「はかり屋」さんのある場所は埼玉県の越谷市(こしがや・し)です。
住所は「埼玉県越谷市越ヶ谷本町8-8」。
最寄り駅は「越谷駅」のようです。
東武スカイツリーラインの越谷駅ですか。
隣りの「北越谷駅」からでも行けそうです。
公式WebサイトのACCESSページを拝見すると徒歩8分と書かれていました。
地図では越谷駅東口から県道52号線に出て北上し、「河内屋旅館」さんの少し先の右手にあるみたいです。元荒川まで行きません。
営業時間は、キッシュなどのテイクアウトが11:00-18:00、ランチが11:00-14:00 (LO) 、カフェタイムが14:00-16:00、定休日が毎週水曜日と第3週火曜日とのこと。
放送後のお昼前後は特に混雑が予想されますので、来店前にお店と連絡を取っておくと良いかもしれないですね。
minette : Quiche & French side dish -ミネット キッシュとフランス惣菜のお店-
この場所は複合施設になっていて、幾つかのお店が入っているみたいです。
おそらくハルさんが訪ねたお店は「minette」というキッシュとフレンチ惣菜のお店なのだと思います。違っていたら申し訳ありません。
「はかり屋」は座敷蔵
https://www.facebook.com/hakariyakoshigaya/
ハルさんが今回訪れた「はかり屋」さんの建物は、客間として使われていた蔵「座敷蔵(ざしきぐら)」だったところです。
築120年と言っていたかと。
まず外観です。
一面黒壁の蔵で、これまで番組で紹介されていたものと比べても重厚感が一段強く、存在感がありました。
黒壁は、白色の漆喰(しっくい)の壁に煤(すす)を原料とした塗料が上塗りされている「黒漆喰」です。
瓦は、丸みの部分が饅頭(まんじゅう)に似ていることから名付けられた屋根瓦の「万十軒瓦(まんじゅう・のきがわら)」を採用。
しかし、よく見ると屋根は途中から新しく補修されていたり、軒下に配された丸太も途中から新しいものを継ぎ足しています。
丸太は一本長いものが補修されおり、オリジナルと同じ太さのものを用意することは大変だっただろうとハルさんは言っていました。
内装は黒壁の外観とはガラッと雰囲気が変わって、白い壁を使った優しく温もりのある店内です。
鴨居には木目が色濃く、耐久性に優れた建築材である「欅(けやき)」が用いられていました。
カフェスペースは蔵座敷の2階にあり、案内されたハルさんは早速高い天井に目をつけていました。
屋根の梁には屋根の最上部を支える建築材「牛梁(うしばり)」を使っていて、牛梁は牛の背骨に見えることから名付けられたものだそう。
「太くて長い一本ものの、超高級な木材、貴重な一点物だ」とハルさん。
先ほど書いたように、「はかり屋」さんの建物は「座敷蔵」で、店名のとおり元々は秤屋(はかりや)を営む家だったそうです。
何でも明治時代は、目方を均一に保つため秤を売ることができるのは町で一軒のみと決められていて、越谷では「はかり屋」のある名家「大野家」が秤を販売していました。
立派な建物は越谷のシンボル的な存在だったと。
現在は、元商い場が伝統工芸品のお店に、母屋はフランス料理店に、元納屋が日替わり店、元離れが植栽店、元客間がエステサロンとなり、複合施設として成り立っています。カフェも複合施設の一つということ。
今から3年前に、「はかり屋」の蔵座敷などの建物が売却され分譲住宅になる計画が持ち上がり、「建物を残し複合施設にしたい」と現オーナーさんたちが地元住宅メーカーに直談判をして、今回のカフェを含む複合施設として生き返らせたということでした。
「はかり屋」の越谷野菜のキッシュ
ハルさんは「はかり屋」さんで「越谷野菜のキッシュ」とコーヒーを頼んでいました。
店内で飲食する場合はキッシュ1種類とドリンクを選ぶスタイルみたい。
Webサイトのmenuページを拝見すると、「キッシュプレートランチ」がそれでしょうか。
価格は1,180-1,300円(税別)で、これはおそらくキッシュの種類によって値段が変わってくると思われます。
内容は「お好きなキッシュ」「フレンチ惣菜2種」「サラダ」「スープ」「お好きなドリンク」と書かれています。
ハルさんが食べていた様子から、スープの他はワンプレートでした。結構なボリュームがありそうです。
そもそも「キッシュ」とは何か?というところから私はよく分かっていません。
「松尾貴史(まつお・たかし)」さんなら知っています。
キッシュ(仏: Quiche)は、卵と生クリームを使って作るフランス、アルザス=ロレーヌ地方の郷土料理。
(略)
パイ生地・タルト生地で作った器の中に、卵、生クリーム、ひき肉やアスパラガスなど野菜を加えて熟成したグリュイエールチーズなどをたっぷりのせオーブンで焼き上げる。
キッシュのWikipediaにはこのように書かれています。
上の画像にあるような感じですね。めっちゃ美味しそう。
ハルさんが食べていた「越谷野菜のキッシュ」は、万願寺唐辛子や緑ナス、ジャガイモ、ネギ、ニンジン、紫ニンジン、ミニトマトの7種類の野菜が使われていたようです。
具材は日により内容が変わると。
「おお、色んな野菜が口の中を駆け巡る」
「とろとろサクサク」
「しかもコクがある」
……というハルさんの感想でした。
7種類の野菜のおかげで様々な味と食感を楽しめそうですね。
キッシュの作り方は……
「緑ナスとジャガイモをバターで炒め、塩コショウを加える」
「ネギ、万願寺唐辛子を加え、自家製味噌を入れコクを出す」
「生地に炒めた野菜と残りの野菜を乗せる」
「(卵、生クリーム、チーズでできた)ふわふわ生地の素『アパレイユ』を入れる」
「140℃に熱したオーブンで30分焼いたら出来上がり」
……です。
おわりに
ということで久しぶりのハルさんの新作でした。
今回のドラマの見せ方はどうなのかと疑問を感じました。
というのも、今回の『ふるカフェ系ハルさんの休日』はハルさん宛にある人物からメールが届き、それを読んだハルさんがムキになってメールに書かれた場所を訪れる、という劇の導入だったのですね。
メールに書かれていた内容がハルさんに喧嘩を売るような、煽るような文言になっていました。
もちろんこれは演出であり脚本であることはわかるのですが、もっと別な表現方法がなかったのかと思ってしまいます。
そのような演出が、「はかり屋」さんやメールを書いた別のカフェの店主さん(でしたっけ)、ひいては越谷の町にプラスになるのかという。
私がハルさんなら、そんな喧嘩腰のメールは真に受けないですし、そんな文章を書く人とは会いたいとも思わないです。速攻で迷惑メールフォルダ行き、ブラックリスト入りでしょう。
劇中でわだかまりみたなものは解けるのですが……無論これはメールを書いた(劇中で書いたということになっている)あの人のせいではなく、制作サイドの作り方の問題ですね。
配慮が足りないどころか、無いんじゃないかなと。
何より見ていて面白くない。