2018年4月4日水曜日23:00より、Eテレにて『ふるカフェ系ハルさんの休日』の新シリーズの放送が始まりました。
2018年8月8日放送の2018年度シリーズ第18回(再放送を除けば第14回?)は「高知県・香美市~築100年!挑戦者たちのカフェ」でした。
目次
ふるカフェ系 ハルさんの休日
今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。
こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。
ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。
台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。
ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。
当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。
基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。
ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。
古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。
高知・香美編のカフェは「茶房 古古」さん
https://cafe-17258.business.site/
2018年8月8日放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の高知・香美編で、ハルさんが足を運んだカフェは「茶房 古古」さんです。
古古は「ここ」と読むようです。
番組内では「築100年! 【プロジェクトC〜挑戦者立ち〜】のカフェ」と紹介されていました。
高級料亭などにも見られる豪華な造りの建物が並ぶ一角にあるカフェでした。
「茶房 古古」の場所と営業時間・定休日
茶房古古 - 高知県 香南市 - カフェ | Facebook
今回ハルさんが訪れたカフェ「茶房 古古」さんのある場所は四国地方の高知県は香美市(かみ・し)です。
古古さんのWebサイトによると、住所は「高知県香美市土佐山田町神母ノ木338-7」とあります。
最寄り駅は劇中でハルさんは「土佐山田駅」で下車していました。
土佐山田というとJR四国「土讃線」です。
Webで地図を見ても最寄り駅は土佐山田駅のようです。
この番組はたまに最寄り駅ではない駅で降りることもあるので調べないと怖い。
駅から土佐中街道を東方向へ進んで、物部川を渡ってすぐ、進行方向を向かって左側にあるようです。
営業時間は、09:00-16:00で、定休日が水曜日とのこと。
予約を受け付けているかはWebサイトには書かれていませんでした。
放送後のお昼前後は特に混雑が予想されますので、来店前にお店と連絡を取っておくと良いかもしれないですね。
「茶房 古古」は物流の中継点
ハルさんが今回訪れた「茶房 古古」さんの建物は、料亭のような豪華な造りでした。
まず外観です。
欄干に張り出した縁側、これは京都や金沢などで見られる老舗の料亭のような造り。
軒のすぐ下に庇(ひさし)が付けられていました。
これは遊郭や料亭でよく使われていた、雨除けの役割や建物に風格を与える、通称「二重庇」です。
確かにこの二重庇は繊細で上品な印象を受けます。
茶房 古古さんだけでなく、隣りの建物も近所にも同じ二重庇が設けられていて、一帯が歓楽街だったのではないか、とハルさんは推測を立てていました。
内部は天井が高く取ってあり、奥行きもあって解放感があります。
毎回書いているような気もしますが。
濃い色目の木材と壁のオフホワイトが落ち着いた印象を与えていました。
壁には本棚があり、個人的に好みの内装です。
ハルさんは天井が気になっていました。
料亭なら、防音や保温のために1階の天井と2階の床板は別々に作られるのが一般的のはず。
ところが、古古さんの建物は1階の天井がなく、2階の床板が1階の天井を兼ねている構造になっていました。
これは「力天井(ちから・てんじょう)」と呼ばれるもの。
力天井とは、1階の天井板が重い荷物にも耐えられる2階の床板になっている天井のこと、だそうです。
土佐山田は、物部川を使った物流の中継地点、停船所となっていました。
そのため多くの物流業者が集まり、羽根を伸ばして英気を養い、次の場所へと旅立って行った。
なので土佐山田には料亭や宿泊所など様々な商店が開業して、繁盛していたのだそう。
古古さんの建物は米問屋だったそう。
米問屋の後は駄菓子屋になり、その次がカフェ。
東京から帰ってきた娘さんがカフェに挑戦する際に、地元でタクシー会社を営んでいる方が建物の大家になりました。
娘さんは後に再び東京へ行ったことをきっかけにして、カフェを若者が挑戦する場所にして貸し出すことにしたのだそう。
劇中では5代目の店主さんが店を切り盛りしていましたが、新たなこと始めるからと6代目に代替わりをする日にハルさんは立ち会っていました。
冒頭の「【プロジェクトC〜挑戦者立ち〜】のカフェ」とはこういう意味でした。
「茶房 古古」のワンプレートランチ
ハルさんは「茶房 古古」さんで「ワンプレートランチ」を頼んでいました。
東京から訪れたハルさんに土地の野菜が豊富に使われているから、と店長さんから勧められて。
イタドリとは?
ワンプレートランチの中でも特徴的に扱われていた「イタドリ」です。
高知の方はよく食べているみたいです。
郷土料理的なものでしょうか。
まずは「イタドリの牛肉炒め」のイタドリだけを食べたハルさん
「奥様、聞こえます? 食感最高でございますわよ?」
「少し酸味があって美味しゅうございます」
という感想を述べていました。
シャキシャキとした良い音が鳴っていました。
ハルさんは今回初めてこのイタドリを食べたそうです。
私も初めて見る食材のような気がします。
イタドリ(虎杖、痛取、Fallopia japonica、英語: Japanese knotweed)とは、タデ科の多年生植物。
(略)
茎は中空で多数の節があり、その構造はやや竹に似ている。三角状の葉を交互につけ、特に若いうちは葉に赤い斑紋が出る。
(略)
高知県では「イタズリ」とも称され、皮を剥ぎ、塩もみをして炒め、砂糖、醤油、酒、みりん、ごま油等で味付けし、鰹節を振りかける等の調理法で食べられている。
イタドリのWikipediaにはこのように書かれています。
「フキ(蕗)」のようにも見えますが、より大きく太く固そうな見た目です。
先述した「イタドリの牛肉炒め」の作り方は
軽く塩を擦り込み、1日置いて酸味を抜き
細切りにしたイタドリを牛肉とあわせて
砂糖と醤油を入れ、さっと炒めれば
高知の郷土料理「イタドリの牛肉炒め」のできあがり
だそうです。
ハルさんによれば「うん!牛肉との相性もバッチリ!」とのこと。
おわりに
私は人生で一度も四国に行ったことがないです。
一度は行ってみたいんですよねぇ。
お遍路に興味がありますし……というか写真を撮りたいですし、
道後温泉にも行ってみたいですし、
「どさんせん」って音の響きが妙に好きですし。
土讃線でいうと、土佐山田駅のホームの雰囲気が良かったです。
何だか子供の頃を思い出しました。
昭和を感じ取ったのかも?
車両も素敵。
1両編成で「ワンマン」と書かれていました。
鉄オタではないですけど、写真を撮りたいなと見ていて思いました。
そうそう、「茶房 古古」さんのWebサイトがシンプルで良かったです。
最低限の情報のみな潔さがありました。
あれくらいでいいと思うんですよね、個人的には。