ディスディスブログ

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紅莉栖に「ハイルナ」とメールをした理由は何か?世界線が移動した理由は何かも考えてみました - アニメ『シュタインズゲートゼロ』8話「二律背反のデュアル」の感想

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毎週木曜日01:35(水曜深夜)より、TOKYO MXにてアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』が放送されています。

2018年5月31日の放送は第8話「二律背反のデュアル」でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

 

 

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アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』

TVアニメ「シュタインズ・ゲート ゼロ」公式サイト

 

アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』、2018年5月31日の放送は第8話「二律背反のデュアル」でした。

 

二律背反(にりつはいはん、アンチノミー、独: Antinomie)とは、正命題、反命題のどちらにも証明できる矛盾・パラドックスのことである(しばしば勘違いされるが単なる矛盾・パラドックスではない)。

二律背反 - Wikipedia

二律背反のWikipediaにはこのように書かれています。

デュアルとは二重とか二者とかの意味でしょう。

 

 

8話「二律背反のデュアル」

前回6話ラストで、本作の主人公「岡部倫太郎(おかべ・りんたろう)」は、スマホにインストールしている人工知能AI「アマデウス」にアクセスできなくなった件で、開発者であるヴィクトルコンドリア大の「アレクシス・レスキネン」の部下「比屋定真帆(ひやじょう・まほ)」に電話をしました。

その後に、アクセス不能だったはずの「アマデウス」から助けを求める声が届き、その瞬間に岡部は「リーディング・シュタイナー」を発動させました。

「電話レンジ(仮)」もタイムリープマシンもないこのβ世界線で「世界線の移動」を感知した、という意味です。

スマホを確認すると、アマデウスのアプリがスマホから消えており、そして「未来ガジェット研究所」のラボには死んだはずの「牧瀬紅莉栖(まきせ・くりす)」が居ました。

牧瀬紅莉栖が存在する=α世界線です。

 

 

「存在了解のメルト」のおさらい

今回のシュタゲゼロ8話はいわゆる「神回」で、それは無印シュタゲの22話でしたか、「存在了解のメルト」の補完のような内容だったからです。

 

まず「存在了解のメルト」のおさらいをしましょう。

これから存在了解のメルトの内容を書きますが、録画データを既に削除しており記憶をもとに書いています。

なので合っているかの自信は全くありません。

 

steinsgate.tv

 

念のため、アニメの無印シュタゲ公式サイト、22話「存在了解のメルト」のストーリーページのリンクを貼っておきます。

皆さんはそちらをご覧になるか、ご自身でネットで調べるかしてください。

 

無印シュタゲでは、「椎名まゆり(しいな・まゆり)」が死ぬことに収束してしまうα世界線から脱却するために、これまでしてきた「Dメール」を全て打ち消す行動を取ってきました。

最終段階として、それは岡部が最初に「橋田至(はしだ・いたる)」にしたメール「牧瀬紅莉栖が、何者かに刺されたらしい」を消すことが必要となります。

それを打ち消すこと、それは牧瀬紅莉栖が何者かに刺され死亡したことを受け入れる、そういうことを意味しました。

岡部は苦しみます。「まゆり」を死なせないためには紅莉栖を死なせる必要があったから。

紅莉栖にもその意味はわかっていて、紅莉栖は岡部が「まゆり」を助けること、つまり自分が死ぬことを選ぶのです。

岡部は紅莉栖に好きだと告白、2人はお互いの存在を忘れないためにキスをして、そして紅莉栖はアメリカへ帰って行きました。

岡部は、ラボでSERNのデーターベースに存在する件のメールを消して、ついにα世界線からβ世界線へと移行することに成功します。

ところが、世界線が移行しリーディング・シュタイナーが発動した瞬間、アメリカへ行ったはずの紅莉栖がラボに入ってくる様子が見えました。

ラボに入ってきた紅莉栖は……

「私も岡部のことが……」

……「好き」と言おうとしていたのでしょう。

しかし、紅莉栖の声の最後までは岡部の耳に届きませんでした……。

 

「オペレーション・ベルダンディ」の完遂。

というのが「存在了解のメルト」でした。たぶん。

 

 

存在了解メルトとの違い

「二律背反のデュアル」の世界線では、「まゆり」は心臓発作で死亡しています。

ラウンダーが殺さずとも、世界が「まゆり」を殺す、それがα世界線。

 

「存在了解のメルト」、すなわち無印シュタゲでは通信傍受システム「エシュロン」に探知され、SERNに「電話レンジ(仮)」の存在がバレた最初のDメールの内容を削除することによって、α世界線からβ世界線へ移行し、シュタインズ・ゲートへの道を切り開きました。

しかし、8話で岡部が飛んだα世界線では、岡部が最初のDメールを削除しない・できない選択をした世界線のようです。 

その理由は8話を見る限り、紅莉栖から「私も好き」だという言葉を聞いてしまったから、なのでしょう。

 

 

メール「ハイルナ」

シュタゲゼロ8話「二律背反のデュアル」では、紅莉栖は岡部が別の世界線から来たことを看破します。

事情を聞いた紅莉栖は無印と同様、岡部に元々居た世界線に戻るように伝えます。

しかし「電話レンジ(仮)」もタイムリープマシンも、この世界線の岡部は廃棄するように指示していて既に存在しなくなっています。

どうするのか?

実は紅莉栖が内緒で「電話レンジ(仮)改」を作っていました。

電話レンジ(仮)改を使って紅莉栖の携帯にメールを打つことで、岡部はβ世界線に戻りました。

メールの内容は「ハイルナ」でした。

 

先程の「存在了解のメルト」の最後、アメリカに戻ったはずの紅莉栖がラボに入ってきたシーンがありましたね。

ゼロ8話ではその直前、紅莉栖がラボのドアに手をかけようとしたときに、電話レンジ(仮)改を使って岡部がしたメールが彼女の携帯に届きます。

「ハイルナ」

ラボに入るな、です。

 

メール内容を読んでもなお、紅莉栖はラボに入っていき、そして自分も岡部のことを好きだと伝えようとします。

しかし、おそらく紅莉栖がラボに入ったときには、岡部は既にβ世界線に戻っていたはずです。

映像では、そのシーンの構図がラボが入っているビルの外からラボの窓を映すものに切り替わっていて、ラボ内部の様子はわからなくなっていました。

 

 

メール「ハイルナ」の理由は何?

岡部がメール内容を「ハイルナ」にした理由は何でしょう?

 

9話以降に明らかになるのかもしれませんけど、無印シュタゲ22話「存在了解のメルト」では、β世界線に行く瞬間、岡部の目にはラボに駆け込んでくる紅莉栖と「私も岡部のことが……」の言葉が耳に届いていたはずです。

それは岡部が聞きたい言葉だったかもしれませんけど、ゼロ8話の世界線では彼女の言葉が岡部の最終的な判断を狂わせたのだ、と私は理解しました。

だから、自分が世界線を移る際の、その一瞬の時間を稼ぐため、言い換えると紅莉栖の行動を遅らせて、彼女の「好き」の言葉を自分が聞かないようにするために、紅莉栖に「ハイルナ」とメールを打ったのではないかと思います。

紅莉栖の行動が遅れさえすれば、メールの文言は何でも良かったのでしょう。

 

紅莉栖の告白を聞いてしまっては岡部の決意が揺らいでしまい、最初のDメールを削除するための「Enter」キーを押せなくなってしまう。

それをさせないために岡部が自分自身に仕向けた「紅莉栖との本当のサヨナラ」でもあるのですね……辛い。

そう私は理解しました。合っているかはわかりません。

 

 

世界変動率「1.097302%」

シュタゲゼロ8話「二律背反のデュアル」で岡部が紅莉栖に「ハイルナ」のDメールを打った後、世界線はβ世界線に映りました。

ダイバージェンスメーターの世界変動率は「1.097302%」を指していました。

無印シュタゲ22話「存在了解のメルト」ではどうやら「1.130205%」を指していたようです。

その違いが何を生み出すのでしょう?

シュタインズ・ゲートの世界線変動率「1.048596%」だったはずなので、それとも異なる世界線です。

世界の収束の影響を受けない唯一の世界線は「シュタインズ・ゲート」のみですよね。

つまり「二律背反のデュアル」の世界線も収束の影響は受けてしまうということ。

紅莉栖が死んでしまうことに変わりがない世界線のはずです……。

 

 

何でリーディング・シュタイナーが発動した?

そもそものところで、何で7話の終わりで岡部にリーディング・シュタイナーが発動したのでしょう?

リーディング・シュタイナーが発動したということは世界線が移動したことを岡部が察知したということ。

 

世界線が、ゼロ7話までの第三次世界大戦が勃発するβ世界線から、ゼロ8話のSERNによるディストピア世界になるα世界線へと移行した理由は何か?

 

質問を受けた紅莉栖が言ったことには、常識的に考えて人工知能と世界線変動が関係しているとは思えない、ということです。

アマデウスが使えなくなったこと、ハッキングされた可能性があること、そのものは世界線変動とは直接関係がないであろうと。

 

気になるのは、8話内で、テレビのニュース番組が映っているシーンがあったことです。

ニュースの内容はロシアで地震が起こっているものだったと思います。

これは、SERNの他にもロシアがタイムマシンを作っているか所持していることを示しているでしょう。

ゼロ世界では、紅莉栖のタイムマシン理論を携えて、彼女の父親「中鉢(なかばち)博士」がロシアに亡命しているはずなので。

 

それと7話までの話の流れ的に、SERNとロシアの他にも、おそらくアメリカにある組織と思いますが、タイムマシン理論を持っている紅莉栖の記憶データ「アマデウス」をハッキングして盗み出し、タイムマシンを開発しているか所持をした、あるいは所持する可能性があるということではないでしょうか。

 

 

おわりに

いやぁ、今回の演出は素晴らしかったですね。

個人的には神回に認定したいです。します。

EDも特殊EDでスタッフさんが力を入れている様子を窺えました。

私は原作のゲーム版シュタゲゼロを未プレイなのでわからないですけど、ネットを見る限り、原作にこういう話は入っていなかったみたいです。

原作プレイ組の感想はどうなのでしょう?

 

紅莉栖は「椎名かがり」よりも細身で声も異なり、しっかり別人と認識できるものでした。

 

指切りげんまん 嘘ついたら海馬に電極ぶっ刺す

などと語呂の悪い指きりげんまんを考案するところ、ツンデレなところ、紅莉栖の可愛さがよく表現されていました。

最後、別れのシーンの「サヨナラ」のキスもまたとても良かったですね……切なさが凄い。

 

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