NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年4月24日放送の20話で、鈴愛が運命の出会いをしていました。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
- 『半分、青い。』第4週「夢見たい!」
- 夏休みと進路とぎふサンバランド
- 秋風羽織「いつもポケットにショパン」
- 秋風羽織のモデルはいるのか?
- まだ子供のつもりでいるのに
- 20話で登場した89年当時の出来事
- おわりに
『半分、青い。』第4週「夢見たい!」
2018年4月23日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第4週「夢見たい!」の放送が始まりました。
物語の舞台は岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という、おそらく実在しない町です。
時代は1989年(平成元年)です。
本作のヒロイン「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」は楡野家の長女です。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第4週現在18歳、高校3年生。
鈴愛の実家の楡野家は、家族で梟(ふくろう)商店街の「つくし食堂」を経営しています。
鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が鈴愛の年子の弟「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」、祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」です。
1980年時点で廉子さんは既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。
鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。
律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」です。
律の実家は写真店「萩尾写真店(?)」を営んでいます。
鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」等がいます。
ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。
父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。
菜生の家はふくろう商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。
菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。
鈴愛が暴れるので「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」もちょいちょい登場します。
鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。
高校では鈴愛も律も菜生もブッチャーも、皆同じ高校に通っています。
夏休みと進路とぎふサンバランド
鈴愛は前回、進学校・西高校に通っている「小林(演:森優作)」くんと人生初めてのデートをしましたが、盛大にやらかしてフラれてしまいました。
ハッキリと何か言われた訳ではありませんが、デート後連絡が来なくなったようです。
ときは夏休み、鈴愛たちは高校3年生、高校最後の夏休み……と言えば……大学受験です。
仲良し4人組の進路はというと、律とブッチャーは受験勉強、ちなみに律は東大志望、菜生は名古屋の服飾系の専門学校への進学を予定しています。
鈴愛は家にお金がないことから、自分が専門学校などに通うよりも弟・草太のために取っておいた方が良いと判断し、地元企業に就職をしようとしています。
来年はバラバラ、皆で過ごす最後の夏休みのなのですが……鈴愛の遊び相手はいません。
菜生ちゃんは専門なら他の2人よりはまだ遊べそうですし、1日くらい一緒に岐阜の「金華山」に行くくらい良いと思いますけれども……駄目みたいです。
そして、ここ最近「梟商店街」を騒がせていたテーマパーク「ぎふサンバランド」の建設計画ですが、どうやら会社への出資が滞ったようで計画が頓挫、会社は引き上げてしまったようです。
「バブル経済」の崩壊の始まり、ということでしょう。
呆気ない終わり方ですけど、実際にあの時代はそういうことが日本のあちこちで起こっていたのでしょう。
89年というと個人レベルではまだまだバブリーだった気もするのですが、企業レベルでは既に始まっていたのかもしれません。
秋風羽織「いつもポケットにショパン」
律は、夏休みを一人寂しく過ごす鈴愛に、「渡したいものがある」「ちょっと恥ずかしいんやけど……」と言って渡したものがありました。
それは「秋風羽織(あきかぜ・はおり)」という漫画家が描く『いつもポケットにショパン』というタイトルの、いわゆる「少女漫画」でした。
律がどうして少女漫画を持っているのかは謎ですが……姉や妹がいる訳でもないのに……和子さんの趣味?
鈴愛といえば『マグマ大使』やら『あしたのジョー』やら、父・宇太郎の趣味が色濃く反映されている漫画趣味しか持ち合わせていませんでしたから、これが彼女の実質の少女漫画デビューになるのでしょうか。
秋風羽織の描く少女漫画は鈴愛の目にはとても新鮮に映ったようです。
「これを読んでいると(自分の感覚が)鈍いのが治りそうや」
「このヒロインは色んなことに気づいとる。自分の気持ちとか人の気持ちがちょっとだけ変わったこととか」
「ページを開くのはどこか扉を開けるのに似ていた。新しい世界がそこに広がる」
「その言葉は歌うように美しく、その絵は、この世界はこんな風に見える眼鏡があるなら、その眼鏡を私にも貸して欲しい、と思った」
『いつもポケットにショパン』を読み終わると、律は他の秋風羽織の作品を1タイトルずつ貸してくれます。どんだけ持っているんだと。
律が1タイトルずつ貸してくれるのは、貸して返してを繰り返すうちはほんの5分でも私と律が会えるから?と鈴愛は思ったようです。け
おそらくそれは正解でしょうね。律は絶対本心を言わないでしょうけど。
兎にも角にも、こうして鈴愛は自分の今後の人生を決定づける、運命の出会いを果たしたのですね。
秋風羽織のモデルはいるのか?
秋風羽織のモデルって誰なのでしょうね?
1989年というと今から30年ほど前の時代ではありますが、秋風羽織の作風・画風は89年よりももっと古いものに感じられます。
律が鈴愛に秋風作品を何タイトルか入れ替わりに貸していた様子から、秋風さんは89年時点で既にある程度経験を得、実績を残した漫画家であることがわかります。
なので80年代以前の70年代、下手をすると60年代以前の作品である可能性もあるでしょう。
となると、鈴愛の漫画趣味が宇太郎から受け継いだもののように、律の趣味は母・和子から受け継いだものである可能性が出てきますね。
トキワ荘にいた漫画家の紅一点、「水野英子(みずの・ひでこ)」さん辺りがモデルになっているのでしょうか。
『星のたてごと』や『白いトロイカ』の。
『愛してナイト』の「多田かおる」さんとか。
別の見方で、秋風羽織が男性である可能性(というか男性なのですが)を考えれば、『タッチ』や『ラフ』を描いた「あだち充」さんも候補に挙がりそうです。
『夕陽よ昇れ!!』や『日当たり良好!』は少女漫画ですよね、確か。
私は両作品ともすごく好きです。夕陽よ…は辛いんですけどね。
素直に1989年当時の作品というと、「紡木たく(つむぎ・たく)」さんの『ホットロード』や『瞬きもせず』、「成田美名子(なりた・みなこ)」さんの『CIPHER(サイファ)』や『エイリアン通り(エイリアン・ストリート)』、「池野恋(いけの・こい)」さんの『ときめきトゥナイト』などのイメージがあります。
「佐々木倫子(ささき・のりこ)」さんの「動物のお医者さん」も時代に入るかもしれないですね。
「いつもポケットにショパン」は恋愛もののように見えたので、違うでしょうけれども。
追記:どうやら「くらもちふさこ」さんっぽいですね。
『いつもポケットにショパン』というそのまんまのタイトルの作品がありました。
私は読んだことがないです。
秋風羽織は男性のはずですから、モデルが一人ということはなく複数、あるいは完全な想像かもしれないです。
まだ子供のつもりでいるのに
鈴愛の高校最後の夏休みは秋風羽織と共に過ぎ去っていき、2学期になると本格的な就職活動が始まりました。
20話ラストでは鈴愛は就職面接に挑んでいます。
「就職試験は9月には始まる。まだ子供のつもりでいるのに、私の中に大人が……なだれ込んでくる……」
この鈴愛の台詞はとても良くわかる感覚で、おそらく多くの方が高校3年生や大学3,4年生、人によっては中学3年生や専門や短大の最終学年になる頃に感じたものでしょう。
モラトリアム。
それまでは協調性が大事だと教師に言われてきたのに、いきなり他人との違い、自分の個性を問われる瞬間でもあります。
20話で登場した89年当時の出来事
20話で1989年当時に流行っていたものはあまりなかった気がしますけど……。
あるとしたら「プリンセス・プリンセス」の『世界でいちばん熱い夏』を鈴愛が梟商店街の往来で踊りながら歌っていたことでしょうか?
『Diamonds(ダイアモンド)』でしたっけ?
おわりに
私は姉がいて、姉が少女漫画好きだったので当時の少女漫画は結構読んでいると思います。
私が読んだことのある作品は姉の好みに偏っています。
それこそ鈴愛が今回そうしたように、夏休みなどの期間に姉からまとめて借りて読んでいました。
私は受験があったのですが、何故か就職する鈴愛と同じように漫画を読んでいたような……駄目じゃん。