毎週水曜日23:00-23:30にEテレで放送されている『ふるカフェ系 ハルさんの休日』、2017年4月5日から新シリーズが始まりました。
2017年8月2日放送された新シリーズ第18回は「福岡・八女~茶どころ・芸どころの記憶を今に~」です。
目次
- 目次
- ふるカフェ系 ハルさんの休日
- 宮城・富谷編のお店は「Cafe hito no wa」さん
- 「ao cafe」さんの場所と営業時間・定休日
- 「ao cafe」は芸者の事務所跡
- 「ao cafe」の「抹茶パフェ」と「紅茶ゼリー」
- おわりに
ふるカフェ系 ハルさんの休日
今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。
こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。
ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。
台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。
当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。
ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。
宮城・富谷編のお店は「Cafe hito no wa」さん
https://www.facebook.com/pages/ao-Cafe/110692599033457
2017年8月2日放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の2017年シリーズ第18回「福岡・八女~茶どころ・芸どころの記憶を今に~」編で、舞台となった古カフェは「ao cafe」さんです。アオカフェ。
番組内では「茶どころにある『芸がある』カフェ」と紹介されていました。
九州地方の福岡県は八女(やめ)市にやって来たハルさんは、芸者さんたちが集う事務所があった古民家を再生させたカフェを訪れていました。
「ao cafe」さんの場所と営業時間・定休日
今回ハルさんが訪れた「ao cafe」さんのある場所は九州地方の福岡県にあります。前回は東北地方の宮城県でしたからかなり距離が離れていますね。
Facebookページには「福岡県八女市本町44-2」と書かれていました。八女は「やめ」と読むようです。
地図を見た限り最寄り駅は見当たりませんでした。ハルさんは東京から飛行機とバスで3時間と言っていたかと思います。福岡県道96号八女瀬高線の南、八女警察署や八女税務署、八女市役所「筑後福島駅跡」などの近くにあるみたいです。かなり奥まった場所に建っているような。
八女市(やめし)は、福岡県南西部の市。筑後経済圏に属する。
(略)
現在、市内に鉄道路線はない(かつては西鉄福島線、国鉄矢部線があった)。最寄駅は羽犬塚駅で、市の中心部の福島から堀川バス(1時間に2本程度)で約20分弱の場所にある。
八女市のWikipediaにはこのように書かれています。やはり鉄道は走っておらず市内の公共交通機関はバスかタクシーになりそうです。羽犬塚(はいぬづか)駅はJR九州「鹿児島本線」だそう。
「ao cafe」さんの営業時間は、ネットで調べたところ11:00-19:00(-18:00説あり)、定休日は火曜日だそうです。不定休ありと書かれています。正確な情報を知りたい方はFacebookページで問い合わせると良いかと思います。
放送直後は来店客が多くなるでしょうから注意をしたいところです。特に混雑が予想される土曜日や日曜日のお昼前後に来店する場合は、事前にお店と連絡を取ることを考えた方が良いかもしれません。
「ao cafe」は芸者の事務所跡
ハルさんが今回訪れた八女の一角は、白壁の古民家が軒を連ねる歴史を感じさせる町でした。
その八女にある「ao cafe」さんの建物は、「袴腰屋根」とも呼ばれ、昭和初期頃に学校などの公共施設などによく使われていた、外観が切り妻屋根の両端を斜めに切った「半切り妻屋根」を採用していたり、こちらも学校建築によく見られる外壁には板の下端をその下の板の上端に少し重ねる「下見板張り」を採用していたり、学校だったのかと思わせました。
鬼瓦には「福券」という謎の文字も。
建物の内部は2階にステージがありました。ハルさんが建物の正体がわからずに困惑をしていると、店のオーナーさんがやって来て、ステージは昔、芸妓(げいこ)さんたちが踊りの稽古をしていた場所であること、この建物は芸妓さんたちに取次や出演料の精算などをするための事務所「券番」という場所であったことが明かされました。
先述の鬼瓦の文字「福券」は福島町の券番であることを示しています。元々八女市本町は福島町という地名だったそうです。
1954年(昭和29年)4月1日 - 福島町が八女郡川崎村・忠見村・岡山村の一部を編入。市制施行。福島市として手続きしたが、福島県福島市と同名になるため、即日改称。当初は「筑後福島市」となる予定であったが、「筑後市」と隣接して紛らわしいこと、字数が長いことなどが考慮され、「八女市」と決定した経緯がある。
前述した八女市のWikipediaに福島町が八女になる経緯が書かれていました。
福島券番は昭和10年に建てられたとのことです。築82年ほどですか(番組内では築90年とありました)。つまり花街だったのですね。当時は東京の銀座のように華やかな街だったのだとか。
戦争とともに花街としては衰退してしまい芸姑さんたちも姿を消していったと。
芸子さんたちのステージのある建物2階は店舗としての利用はしていないみたいです。店舗は1階のみでした。敷地と建物が大きいため空間をゆったり使っていて、他のお客さんとの距離があり、私のような人間が行っても居心地が良さそうです。テーブル席のみでしょうか。
過疎化が進んで空き家が増えていた街に活気を取り戻そうと、古民家の修復をして若い人たちを呼び込もうと募集をしたところ、たくさんの応募があって、その中に現オーナー夫妻がいて、「ao cafe」をオープンするに至ったようです。
「ao cafe」の「抹茶パフェ」と「紅茶ゼリー」
ハルさんは「ao cafe」さんで「抹茶パフェ」を頼んでいました。紅茶もでしょうか。
八女は全国でも有数な「お茶」の産地で「八女茶(やめちゃ)」はブランドです。その八女茶を使ったパフェです。
抹茶パフェを食べたハルさんの感想は「美味しい。甘みと苦味の絶妙なコントラストが……」と。
八女茶(やめちゃ)は、主に福岡県八女市・筑後市および八女郡広川町で生産される日本茶のブランド。
霧(朝霧や川霧)の発生しやすい土地柄でもあり、茶畑があるなだらかな山の斜面を霧が覆い 太陽光を適度に遮ることで、茶の旨み成分であるアミノ酸類(テアニン、グルタミン酸、アルギニンなど)の生成を促進し、古くから天然の玉露茶として珍重されてきた。
茶の生育に関る気候も、八女地方は 日中の気温が高く夜間は冷え込む特有の内陸性気候と年間1600mm - 2400mmの降雨量が 周瑞の学んだ中国蘇州の霊巌山寺付近の気候に近く、茶の栽培に適していたとされる。
八女茶のWikipediaにはこのように書かれています。
このような土地のために、八女茶は渋みが少なく独特の甘みがあるのだそうです。玉露なんですね。
八女茶を使った抹茶パフェは、八女抹茶100%のアイスをどっさり使い、ある茶色のゼリーを乗せていました。
この茶色のゼリーは「紅茶」です。八女はかつて紅茶も作っていて、明治時代には外国に輸出されていたほどだそうです。緑茶同様に紅茶にも八女の土地の特徴が出ていて、渋みが少なく甘い香りがあるということでした。
昭和46年に紅茶の輸入が自由化されたことをきっかけに、一時は栽培が完全に途絶えてしまったのですが、2000年代から八女紅茶を復活させる動きが起こって、その八女紅茶で作った紅茶ゼリーが抹茶パフェに使われていました。
おわりに
ということで、前回と今回の2回はハルさんが東北と九州に遠出していました。夏休みだからでしょうか。
今回の「ao cafe」さんの解放感は結構好きでした。土地そのものも落ち着いた雰囲気に見え、写真撮影好きの私に合っていそうな場所です。行きたくても遠すぎて行けない。
この「ハルさんの休日」の感想記事を書くときに、それぞのお店のWebサイトを検索するのですが、Facebookページのみのところがとても多いんですよね。
Facebookが悪いということではなく、まずはベースになるスマホ対応のWebサイトを用意して、その上でSNSのWebページを別途作って、相互リンクをして宣伝した方が、チャンスロスは少ないのではないかなと、思ってしまいます。余計なお世話ですね、失礼しました。