ディスディスブログ

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ママ「大村すず」さんの「痛みを知っているから優しくなれることもある」とすみれとさくらを慰め励ます台詞が泣けました - 朝ドラ『べっぴんさん』91話の感想

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NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』、2017年1月21日放送の第91話は、さくらが家出したその後です。

 

 

 

第16週「届かぬ心」

www.nhk.or.jp

 

2017年1月16日月曜日の放送分から『べっぴんさん』第16週「届かぬ心」が始まっています。

物語は15週の途中から昭和35年(1960年)へと進んでいます。ヒロインの「坂東すみれ(芳根京子)」たちの赤ちゃんと子どもの総合店「キアリス」は10周年を迎えていて、すみれたちの年齢は30歳代半ば〜40歳代です。

すみれは34歳で「キアリス」の「専務」、すみれの夫「坂東紀夫(永山絢斗)」は40歳で「社長」、創立時からのメンバーは「小野明美(谷村美月)」が35歳で「取締役」、「小澤良子(百田夏菜子)」が34歳で制作所所長、「村田君枝(土村芳)」が34歳でデザイナーに就任しています。10年前は雑用係だった「足立武(中島広稀)」は、何の部署かはわかりませんけど、部長に昇進しています。

そして「キアリス」は、すみれたちの知人・友人ではない人物を2人社員として雇いました。2人とも男性で、「西城一朗(永瀬匡)」と「中西直政(森優作)」です。西城は外回り向き、中西は企画やデザインが向いている様子でした。西城は人当たりは良さそうでハキハキした人物ですが……。

すみれと紀夫の一人娘「坂東さくら(井頭愛海)」は15歳になり、母・すみれが通っていた女学校である「栄心女学院」に進学しています。君枝と「村田昭一(平岡祐太)」の息子「村田健太郎(古川雄輝)」も15歳で、関西一の進学校へと進んでいます。良子と「小澤勝二(田中要次)」の息子「小澤龍一(森永悠希)」はさくらたちの1歳上で16歳、学校へは……? 

15週からは、ジャズ喫茶「ヨーソロー」の人たちが物語に参加しています。女主人の「大村すず(江波杏子)」、「さくら」の1歳上のアルバイトの女性「山本五月(久保田紗友)」、そしてドラム奏者の「河合二郎(林遣都)」が登場しています。さくらは二郎に惚れているのか、気になっているのか、そういう人ですけど、二郎からはまだアクションはなかったかと思います。

そして、「岩佐栄輔(いわさ・えいすけ)」が再登場しています。

栄輔は、戦後だったか戦争中だったか、その頃にすみれの義理の兄「野上潔(高良健吾)」と知り合い、潔を兄貴と慕っていた男で、潔とすみれの姉「野上ゆり(蓮佛美沙子)」と一緒に大阪・梅田の闇市で「坂東営業部」の再興に尽力していました。

しかし、紀夫という夫のいるすみれに惚れてしまったことで、潔に釘を差されたこともあり、自らケジメをつける形ですみれたちの前から姿を消していました。

昭和35年現在は「エイス (AIS) 」という、「VAN」がモデルになっているであろうファッション関係の会社の社長になっています。闇市の元締めの子分だった「玉井(土平ドンペイ)」が栄輔の下で働いています。

 

 

すみれの価値観の押しつけ感

90話ラストで、さくらが家に置き手紙をして家出をしました。手紙というかメモですね。「この家を出ます 探さないでください さくら」と書かれていました。

すみれは心当たりのある場所として「ヨーソロー」を思い浮かべ、ママのすずさんに来ているか聞いていました。さくらが家出をしたと聞いたすずさんは「へぇ、やるなぁ」と感心しています。

すずさんの言葉に敏感に反応したすみれは、目くじらを立てて「ふざけないでください!」と怒鳴っていました。が、すずさんはすみれの言葉には動じず「ふざけてなんてないわ。本気で言うてるのよ」「お嬢さん育ちがよう勇気出して飛び出したもんやわ」「よっぽどやな」と。

すみれは五月に対して、あなたも早く家に帰った方が良い、親が心配しているに決まってる、と言っていました。五月は「子どもより大事がある親かている」と反論しています。

すずさんは「世の中、色んな人がおる、色んな親がおる。自分の価値観だけで物事を推し量ることなんかでけへんはずや」と諭すようにすみれに言っていました。

昭和35年頃のすみれは、龍一のことに関して良子と言い合いになったこともそうですけど、価値観が凝り固まっていて、それを相手に一方的に押し付けるような描写がよく見られます。

 

 

さくらの家で先はどこ?

坂東家に一本の電話が入りました。坂東家の元女中頭で今はすみれたちと暮らしている「佐藤喜代(宮田圭子)」が出ると、ゆりからの電話でして、さくらが今家に来ていると言っています。

ゆりは、さくらから事情を聞いたのか、聞かないでも事情を察したのか、しばらく家に預かるから心配しないで欲しいと電話をかけてきたのでした。

家出なんて手段に出る前に話し合わなきゃ、とゆりはさくらに言っていました。しかし、さくらの答えは分かり合えない、話しても無駄だし会いたくもない、と扉を閉ざしてしまっています。

喜代さんから事情を聞いたすみれは野上家に行きました。ただゆりは今すみれがさくらと会うのは止めた方が良い、と言います。話せばわかる、話さないと始まらないと反論するすみれでしたが、ゆりはもうそういう時期は過ぎてしまったのでは、と言っていました。

ゆりはさくらをしばらく預かると言っていました。学校にも通わせると。時間が必要だと言われ、すみれもさくらと会うことを諦め家に戻っていました。

 

 

五月の家庭環境のこと

すみれは明美と君枝と良子に、さくらのことを話すと、明美から飲みに誘われました。行き先は「ヨーソロー」です。明美の行きつけのお店でもありました。

気が進まないすみれでしたが、さくらが夜遊びしていたお店が「ヨーソロー」だと知ると、明美は尚のこと行こうと言います。確かにさくらのことを知るには一番良いですね。

すずさんと再び顔を合わすことになったすみれ、すずさんから五月の家庭事情を聞かされました。

五月は、母親が再婚して年の離れた弟ができて、母親から愛情がない訳じゃないけど疎まれていると感じている。家を出ると母親に言ったときホッとした様子を感じたと。

そういう子は自分で幸せをつかむしかないと明美、それに賛同するすず、そのための居場所づくりのためにも、すずさんは五月に「ヨーソロー」のアルバイトをさせているのでしょう。応援してくれているのですね。

すずさんは「痛みを知っているから優しくなれることもある」「親の想いはいつか伝わるよ」とすみれを励ましていました。すみれを励ましていながら、さくらの家出についても、それも無駄ではないのだと、受け入れてくれるような包容力のある言葉ですね。

明美も「段々と」で良いんじゃないかと言っていました。大変そうだけど母娘って良いなと思うと。

 

 

おわりに

すみれとさくらの話は16週では解決せず、しばらく続きそうな雰囲気です。91話のすずさんと明美がすみれを慰めて励ましていたシーンがとても良かったですね。すみれの涙にもらい泣きしそうになりました。

すみれのように、人間どうしても自分の送ってきた人生を基準に相手の人生観や価値観を判断してしまいがちですけど、本当に人生いろいろですからね……私も学生時代に今の自分なんて想像もできないですから。すずさんの言うように、痛みを知っているから優しくなれる、そうありたいものです。

次週17週は「明日への旅」です。潔と栄輔がいよいよ対面しそうですね。前述のとおり、すみれとさくらの関係修復はまだ先のようです。

それにしても五月を演じている久保田紗友さんは綺麗なお顔をしていますね。まだ17歳だそうで、大人っぽいです。

 

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