毎週金曜日00:55(木曜深夜24:55)より、フジテレビ「ノイタミナ」枠にてアニメ『甲鉄城のカバネリ』が放送されています。
以下、ネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
【第3話より先行カット公開】
— 甲鉄城のカバネリ (@anime_kabaneri) 2016年4月28日
カバネに襲われてしまった顕金駅から無事脱出することができた甲鉄城。限られた空間の中で極限状態の人々の心に"軋み"が生じ始める…。https://t.co/4hqlEBHc22#kabaneri pic.twitter.com/PvoZBY7TOV
2016年4月29日の放送は第3話「捧げる祈り」です。
イントロダクション
世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとした頃、突如として不死の怪物が現れた。鋼鉄の皮膜で覆われた心臓を撃ち抜かれないかぎり滅びず、それに噛まれた者も一度死んだ後に蘇り人を襲うという。後にカバネと呼ばれる事になるそれらは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていった。
極東の島国である日ノ本の人々は、カバネの脅威に対抗すべく各地に「駅」と呼ばれる砦を築き、その中に閉じ籠もることでなんとか生き延びていた。駅を行き来ができるのは装甲蒸気機関車(通称、駿城-はやじろ-)のみであり、互いの駅はそれぞれの生産物を融通しあうことでなんとか生活を保っていた。
製鉄と蒸気機関の生産をなりわいとする顕金駅に暮らす蒸気鍛冶の少年、生駒。彼はカバネを倒すために独自の武器「ツラヌキ筒」を開発しながら、いつか自分の力を発揮できる日が来るのを待ち望んでいた。
そんなある日、前線をくぐり抜けて駿城の一つ甲鉄城が顕金駅にやってくる。車両の清掃整備に駆りだされた生駒は、義務であるカバネ検閲を免除される不思議な少女を目撃する。
その夜、生駒が無名と名乗る昼間の少女と再会するなか、顕金駅に駿城が暴走しながら突入してきた。乗務員は全滅し、全てカバネに変わっていたのだ。
顕金駅に溢れ出るカバネたち。パニックに襲われる人々の波に逆らうようにして、生駒は走る。今度こそ逃げない、俺は、俺のツラヌキ筒でカバネを倒す!
--こうして、本当に輝く男になるための生駒の戦いが始まるのだった。
というイントロダクションです。ゾンビ的な存在「カバネ」と戦う物語のようです。蒸気機関などが存在しある意味では現在のリアルを超越しているような描写もあるようですから、ジャンルはいわゆるスチームパンクでしょうか。カバネはタヒなない「屍」ということで「シカバネ-シ=カバネ」なのだと理解しています。合っているかはわかりません。
3話「捧げる祈り」
顕金駅(あらがねえき)を脱出した甲鉄城「駿城」は、幕府の要害「金剛郭」を目指しています。2話ラストで主人公の生駒(いこま)とヒロイン(?)の無名(むめい)が、人とカバネの間にある存在「カバネリ」であることが明らかになり、駿城の中では彼らを追いだそうとする人間が存在しています。
外国人の新キャラ登場
【第3話より先行カット公開】
— 甲鉄城のカバネリ (@anime_kabaneri) 2016年4月28日
個性的な新キャラ登場!!でも…なんだか、初めてじゃない気がする…!https://t.co/EZY6U7JKoK
フジテレビ"ノイタミナ"第3話ON AIRまであと3時間!!#kabaneri pic.twitter.com/Z64QgyHyRM
駿城の機関部には四方川の家臣と思われる、金髪外国人の男性キャラクターが新登場していました。クレジットを見ると、このキャラは「鈴木」と書かれていました。私の見間違えでなければ。鈴木のCVはマックスウェル・パワーズさんのようです。
鈴木は駿城の機関部で潜水艦の潜望鏡のようなものを覗き込んでいました。PS2のゲーム『ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』に登場するサイモン・ライヒみたいな日本語を話しています。
生駒の右手の石の謎
生駒が右手の手のひらに縛り付けている緑色の綺麗な石の話になりました。あの石は単なる河原にあった石だそうです。綺麗な石を2つ、妹と見つけて、両方共妹にあげるつもりでしたが、妹はお守りにしようと兄妹で1つずつ持つことにしました。
5年前のある日、生駒のいた駅がカバネに襲われて、妹が逃げ遅れてカバネに捕まったときに、生駒は大人を呼んでくると言ったその場を離れてしまいます。本当は逃げたかったのだと。
後に生駒が現場に戻ったときには妹は既に変わり果てた姿になっており、カバネ化しようとしていました。生駒は妹に自決袋を使って心臓を爆砕して妹を数したそうです。
自決袋とは?
生駒が妹に使った自決袋とは何なのか。3話でお腹に子どもがいた母親のように、人はカバネに噛まれてもすぐにカバネにはなりません。完全にカバネ化するには時間がかかります。
カバネ化が深刻になるまでの間、噛まれた人には自我が残っている時間帯も当然残されていて(潜伏期間ですね)、その間に他に迷惑をかけないためと自らの尊厳を守るために自決する必要があります。それに使われる携帯用の爆弾が「自決袋」です。幕府から一人一つずつ配られているそう。
自決袋はパーティグッズのクラッカーのような見た目と仕掛けです。円錐状の袋と袋の口を縛るように伸びた紐があり、袋の底を胸に当てて紐を引くことで爆発するようになっています。これを使って生駒は妹の心臓を爆砕してしました。
カバネリには「血」が必要
今回、無名が明らかにしたことは、カバネリには食糧として「血」が必要だということです。無名は「半分はカバネだから」とさらっと言っていました。
無名は血としか言っていませんでしたが、人間の血でなければいけないのでしょうか。動物の血液で何とかなれば良いのですけど。『怪物くん』のドラキュラみたくトマトジュースで代用できるみたいなギャグ設定は……なさそうです。
実質、四方川家の当主となった菖蒲(あやめ)に短刀で刺され出血した生駒も、正気を失い人間からカバネ寄りになって菖蒲を襲っていました。出血して血が不足したことで制御不能に陥ったと思われます。
おわりに
今回はあまり物語が進みませんでしたね。物語的に若干の手詰まり感を感じて先行きが不安ですけど、それより気になった、というか不自然に感じられたシーンがありました。
それは前述した駿城に乗っていた、お腹に子を身ごもった女性がカバネ化した件です。「駅」に出入りをする際は「カバネ検閲」という検閲にかけられるはずなのに、女性はそれに引っかからなかったことが、私には不自然に感じられました。
顕金駅がカバネに襲われた混乱の中でしっかりと検閲をかけることができなかったのではないか、と思うこともできるかもしれません。しかし、カバネ検閲だけはしっかりかけなければ自分たちが全滅する危険があるのですから、検閲を怠ったらいけないでしょうと思います。今回は当主の菖蒲も乗っているのですから尚更。
無名が、カバネの気配を感じ取りはしたものの特定することはできなかったことにも違和感を覚えますし、そもそもカバネを発症するのは突然ではないはずですから、その女性がカバネ化して彷徨うまでに何とかできたのではないかと……。私が何か重要なシーンを見落としているのでしょうか。可能性はあります。