NHK連続テレビ小説『ブギウギ』は2023年10月2日から始まりました。
2024年3月29日、126話で無事最終回を迎えました。
『ブギウギ』を最終話まで視聴した、トータルの感想を書いています。
ネタバレ要素がありますので大丈夫な方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
朝ドラ『ブギウギ』
朝の連続テレビ小説は2023年10月2日から『ブギウギ』が始まっています。
朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) / X
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公式webサイトとTwitterとInstagramの公式アカウントがありました。
あらすじ
本作のあらすじです。
10月2日からの連続テレビ小説『ブギウギ』。ヒロインは趣里。「東京ブギウギ」で知られる歌手 笠置シヅ子さんがモデル。戦後を明るく照らしたスターの物語。
【キャスト】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎ほか
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【脚本】足立紳 櫻井剛
【音楽】服部隆之
【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)
公式webサイト内「番組紹介」にある紹介内容を抜粋しました。
ブギウギ全体の感想
朝ドラ『ブギウギ』の感想です。
良作
私にとって「良作」でした。
2023年度の朝ドラは良作が続きましたね。
どちらも名作と言ってもいいくらい、楽しめました。
ちなみにこの何年かで限定しますと『おちょやん』と『スカーレット』、『カムカムエヴリバディ』、『らんまん』、『ブギウギ』が私は好きです。
この中では『カムカムエヴリバディ』が一番好きで、比べると本作はわずかに落ちますけど、それでも良作であることに変わりありません。
昭和が舞台はいい
もちろん例外はあるでしょうけど、朝ドラは大正から昭和の時代が舞台で、ヒロインにモデルがある作品は脚本が安定している印象を持ちます。
本作の脚本もとても安定していて、いわゆる「中だるみ」が感じなかった・感じにくかったです。
中だるみのなさは、朝ドラが週5回放送に変わったことも大きいでしょう。
本作は全126話でした。
週6回の頃は150話以上あったと記憶していますから、30話は大きな差です。
一方で、現代劇は個人的には好みでないことが多く、脚本が不安定で、その場しのぎのものも多いと思っています。
朝ドラの現代劇で受けた作品ってなんでしょうね、この10年ほどで思い出すのは『あまちゃん』くらいです。
現代劇か否かというより、ヒロインたちにモデルとなる実在の人物がいるかどうかでしょうか。
自分でもよくわかりませんが、共通項がありそう。
物語の破綻
本作は物語の破綻みたいなものをほぼ感じなかったです。
あくまでも本作は笠置シヅ子がモデルの人生を元にしたフィクションです。
なので史実との違いはままあったようですけど、納得のいく脚本というか、これはどうなのと思うところがほとんどなかったです、私には。
思いつくところが一点だけあって、それはマネージャーが山下からター坊に代わるところです。
山下はター坊にマネージャー業務を一切教えずに、全てスズ子に任せてしまったことです。
さすがにマネージャーの仕事はマネージャー同士で教えたり引き継いだりしなさいよと思いましたね。
スズ子は業界に詳しくてもマネージャーの仕事はわからないことも多いでしょう、自分の仕事外だからマネージャーを雇っているのですから。
そこくらいです、脚本に違和感を覚えたのは。
趣里なしには成立しない
このドラマはもう「趣里」さんですよ。
他の朝ドラを思い返しても、本作ほど「この人じゃなきゃ成り立たない」と思わないドラマはなかったです。
『あまちゃん』の「のん」さん以来かも。
だって福来スズ子にしか見えないのですよね、趣里さんが。
特に大人になってからのスズ子からは、趣里っぽさが微塵も感じられませんでした。
なりきっている。
笠置シヅ子を演じることは本当に大変だったでしょう。
まだ笠置さんが活躍していた頃を知っている世代が多くいるであろう2024年に、笠置シヅ子を演じ切らなければいけない。
プレッシャーがとんでもなかったはず。
だって、笠置シヅ子を演じるからには、歌が上手でないといけないし、ダンスも上手でないといけない、演技もできないといけない(劇中劇までありました)、顔と表情に愛嬌がなければいけない。
そして、東京出身の趣里さんには言葉の壁までありました。
その結果のあの趣里さんです。
我々の想像を絶する努力をされたはず。
頭が下がる想いです。
主役を張れる顔・キャラクター
関連して、先日、趣里さんがNHK『あさイチ』に出演されたとき、クランクアップ時の映像が紹介されました。
そこで趣里さんはスタッフに向けて、自分のような人間がヒロインになっていいのか、と思っていたと明かしていました。
原文ママではありませんけど、確かそのような趣旨の発言でした。
失礼なことかもしれませんが、あえて言います。
彼女の発言はご自身の顔なりキャラクターなりのことを指しているのだと思われます。
残酷ではありますが、やはり人間、主役顔や主役にはなれない顔、主役に向いたキャラクターや主役になれないキャラクターというものはありますよね。
上記の彼女の発言はそのことを指していると私は受け取っています。
つまり自分が主役顔、主役を張れるキャラではないと自覚している。
自覚した上で、『ブギウギ』のドラマの主演オーディションを受けた。
「笠置シヅ子」役を。
当然、それに受かったということはどういうことか、それも理解しているでしょう。
諸々を咀嚼して演じきった、その上でのあの発言と思うと。
なんて芯の強い人だろうと思うと同時に、なんて心根の柔らかい人なのだろうとも思います。
曲をたくさん聴けた
私は元々『買物ブギー』が好きでした。
『ちびまる子ちゃん』の「はまじ」も好きなのですよね、買物ブギー。
でも実は笠置シヅ子さんの曲と知らずに、子どもの頃からたまにテレビやラジオで流れるたびに「この曲いいな」と思っていたくらいの好きでした。
もっと言えば、世代でないこともあって、今回ドラマを観るまで笠置シヅ子さんをほとんど知らなかったです。
今回、笠置シヅ子さんの半生を、フィクションとは言え知ったことで、スヰングやジャズやブギをたくさん聴くことができました。
これはとても楽しい時間でした。
ドラマが終わった今、笠置シヅ子全曲集が欲しいくらい。
『エール』も曲がたくさん流れて楽しかったので、それ以来でしたね、音楽をこれほど楽しめたドラマは。
『ブギウギ』のおかげで、この半年の間、ラジオでもブギがしばしば流れていたように思います。
NHKラジオに限らず、です。
少なくとも私が聴いている限りでは、ブギは放送前にほとんど聴かれなかった曲ジャンルでした。
それまでよりたくさんブギやスイングを聴くことができたことも嬉しい出来事でした。
どうも私は今の音楽より古い音楽の方が好きみたいです。
なので、今や古すぎて埋もれてしまった音楽をもっともっと聴きたいのですが、ラジオでもその機会がなかなかないのですよね。
本作で知った笠置さんの曲で一番好きな曲は『センチメンタルダイナ』です。
『買物ブギー』より好きかもしれないと思えた曲です。
見逃し配信あります
朝ドラ『ブギウギ』は見逃し配信があります。
AmazonからでもNHKオンデマンドの契約が可能で、同「Fire TV」では『NHK+』を視聴できます。
NHK+だけでなくTVerやU-NEXT、DAZNも。
おわりに
ということで、朝ドラ『ブギウギ』の最終回までを視聴した感想を書いた記事でした。