F1の2023年のプレシーズン・テストが、日本時間2024年2月21日水曜日から始まりました。
バーレーンで行われています。
2024年2月23日金曜日はテスト3日目、最終日でした。
ウィンターテスト3日目の結果と感想を書きました。
目次
2024年F1ラインナップ
2024年シーズンのF1のドライバーラインナップについてです。
以下、敬称略で失礼します。
- チーム (PU) :ドライバー1、ドライバー2
- レッドブル(ホンダRBPT):マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス
- メルセデス(メルセデス):ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン
- フェラーリ(フェラーリ):シャルル・ルクレール、カルロス・サインツJr.
- マクラーレン(メルセデス):ランド・ノリス、オスカー ピアストリ
- アストンマーチン(メルセデス):フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール
- アルピーヌ(ルノー):ピエール・ガスリー、エステバン・オコン
- ウイリアムズ(メルセデス):アレクサンダー・アルボン 、ローガン サージェント
- キックザウバー(フェラーリ):バルテリ・ボッタス、周冠宇
- ビザ・キャッシュアップ・RB(ホンダRBPT):ダニエル・リカルド、角田裕毅
- ハース(フェラーリ):ニコ・ヒュルケンベルグ、ケビン・マグヌッセン
色を変えたドライバーが新加入です。
オレンジが他のチームからの移籍、青がアンダーカテゴリーからのステップアップ、紫がF1復帰組。
2024年シーズンのドライバーラインナップは2023年から変わりないようです。
「ステークF1チーム・キック・ザウバー」(キックザウバー)は2023年までアルファロメオ、「ビザ・キャッシュアップ・RB」は2023年までアルファタウリのチーム名でした。
レギュレーション変更
レギュレーション変更について。
2024年は2023年から大きな変更はないかと思います。
2026年に大きなレギュレーション変更が待っています。
なので2024年に限らず2025年いっぱいまで、勢力図の大変革は起こりにくい状況です。
しかし、2023年のマクラーレンのように、F1は日進月歩ですから、どうなるかはわからないですね。
F1 2024年ウィンターテストの日程
2024年の、F1のプレシーズンに行われるF1合同テストの「日程」についてです。
プレシーズンテストはトータル3日間予定されています。
- 2024年2月21日水曜日から2024年2月23日金曜日まで
2024年のウィンターテストは上記の日程で行われます。
テストの開催時間
テストが行われる「時間」についてです。
現地時間の10時00分から19時00分まで。
日本時間だと16時00分から25時00分まで。
例年どおりなら、午前・午後とも4時間ずつ行われ、間をはさんで1時間の昼休憩が入るはずです。
テストの開催場所
プレシーズンテストが開催される「場所」についてです。
「バーレーン・インターナショナル・サーキット」。
シーズン開幕戦(第1戦)も同じ場所のはず。
バーレーンテスト3日目結果
2024年2月23日に行われたバーレーンテスト3日目の結果です。
#F1TESTING: DAY 3 CLASSIFICATION 👀
— Formula 1 (@F1) 2024年2月23日
Leclerc on top ahead of our first race next *Saturday*#F1 pic.twitter.com/6ZMUFAnLAf
Formula 1 (@F1) のX (Twitter) アカウントによるウィンターテスト2日目の結果のポストです。
The #Bahraintesting comes to an end. It’s a #Ferrari driver who was quickest overall, with @Carlossainz55 heading the field with the time he set yesterday. Over the whole three days, the total distance covered by all the drivers was 19,954.044 km 😯 #F1Testing #Formula1 #Fit4F1 pic.twitter.com/y8Z4sfLkdD
— Pirelli Motorsport (@pirellisport) 2024年2月23日
ピレリのX (@pirellisport) の方がタイヤコンパウンドまで表示されていて、より詳しいです。
3日間トータルのベストタイムのようです。
タイヤコンパウンド
タイヤのコンパウンドについてです。
The F1 drivers are going to be spoiled for choice with our tyre compounds here in Bahrain for the pre-season testing! 5 slick compounds: what’s going to be picked? Here’s a chart to help you spot them 😉 #Fit4F1 #Fit4Podium @Pirelli @F1 pic.twitter.com/onJrk7omBN
— Pirelli Motorsport (@pirellisport) 2024年2月20日
F1にタイヤを供給しているピレリのポストです。
2025年はC1からC5までのコンパウンドが用意されています。
さらにインターミディエイトとウェット。
C1へ行くほど硬く、C5へ行くほど柔らかいタイヤと認識すれば良いでしょう。
コンパウンドの違いはタイヤに入ったピレリのロゴマークなどのカラーでわかるようになっています。
白色には2タイプあって、白色にブラケット(横線)が入っているタイヤがC1で最も硬く、白色にブラケットが入っていないタイヤがC2で2番目に硬いタイヤです。
赤色も2タイプ、赤色にブラケットありがC4、ブラケットなしがC5。
緑がインターミディエイト、青がウェット。
- C1:白・ブラケットあり(↑硬)
- C2:白・ブラケットなし
- C3:黄・ブラケットあり
- C4:赤・ブラケットあり
- C5:赤・ブラケットなし(↓柔)
- インターミディエイト:緑・ブラケットあり
- ウェット:青・ブラケットあり
上記のように見分けると良いでしょう。
硬いタイヤは持ちが良い・グリップが落ちる→長距離を走るときに使う。
柔らかいタイヤは持ちが悪い・グリップが高い→一発の速さが欲しいときに使う。
簡単に書くとこういう認識でしょうか。
プレシーズンテスト3日目の感想
バーレーンテスト3日目の結果を受けての感想を書きます。
2日目の感想は以前書いています。
上にリンクを貼った記事がそれ。
あわせてご覧になってください。
排水口の蓋トラブル再び
午前中に2日目と同じところで同じトラブルが発生しました。
🚨 SESSION UPDATE 🚨
— Formula 1 (@F1) 2024年2月23日
Track repairs are ongoing down at Turn 11
When the session resumes (Estimated to be at 11:45 local time) it will run continuously until 19:00 with no break#F1Testing #F1 pic.twitter.com/SecdIgGw90
ターン11の縁石の設置されている排水口の蓋が破損してしまったと。
コンクリートで穴を埋める措置を取ったとか取らなかったとか。
2日連続のトラブルで、来週は開幕戦も開催されるのですからね。
サーキット内の他の場所でも怒るかもしれず、心配になるトラブルです。
フェルスタッペン
3日目は最終日ということで、アタック合戦が行われました。
が、3日間しかないことで、そこまでガッツリしたアタック合戦でもなかった気もします。
Day 3 ✅ The 🏁 falls on Testing with Max completing 66 laps and setting a best time of 1:30.755 ⏱️#F1Testing || #F1 pic.twitter.com/Xl9jcPLTAm
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) 2024年2月23日
他の上位車がC4での走行だったようですが、王者のレッドブル、フェルスタッペンは最後までC3で走っていたようです。
バーレーンGPではC1からC3が使用されると、既に発表されていますから、その中で最もソフトなコンパウンドでの走行に終始したということでしょう。
それでも4番手ですか。
しかも、ユーズドのC3なのですよね。
ドライバーを交代してからすぐにタイムを出せていましたし、余裕そう。
フェラーリがレッドブルを追う一番手か
2日目も書いたのですが、やはり「フェラーリ」が弱点を克服しつつある感があります。
Charles 🗣️ " The feeling is better than the base we started from last year. Now, it’s full focus on the race and I can’t wait to be back on track next week."
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) 2024年2月23日
Wrapping up pre-season #F1Testing with @Charles_Leclerc & @Carlossainz55
サインツもルクレールも速さを見せていますね。
1周の速さは23年までも見られていましたし、24年もその部分では速さを失っていない、それどころかレッドブルを凌駕するレベルにあるかもしれません。
問題はロングランです。
フェラーリはタイヤのデグラデーション(劣化)に問題を抱えてきたからです。
テキスト情報のみ収集している私には彼らのロングランのペースがよくわからないのですが、ネット情報を見るかぎり改善傾向にあると受け取れます。
デグラデーションは昨季よりはよくなっているのではないかと。
ただ、レースは相対的な速さを競うものなので、チームで昨季より改善されていても他チームのペースがより良ければ、ということもあり判断が難しいです。
また、フェラーリはテストでは毎年のように好調で、シーズンに入るとテストの勢いが失われるイメージがついて回ってくるチームでもあります。
本当のところはどうなのか、これはもう本番が始まってみないとわからないです。
少なくとも今回のテストでの印象は非常にポジティブに感じられます。
打倒レッドブルの一番手にいると言って差し支えないでしょう。
メルセデスはわかりにくい
「メルセデス」はわかりにくいですね。
新車がレッドブル型に移行してどうなのか、興味を強く持っていましたが。
Ending the three-day test with 1,952kms under our belt 🙌
— Mercedes-AMG PETRONAS F1 Team (@MercedesAMGF1) 2024年2月23日
All 👀 now on the first race of the season pic.twitter.com/5fMNyH99OP
3日目の終盤にラッセルがC4ですか、2番手タイムを出しました。
結果だけだと速さはあるように見えます。
しかし日が暮れて気温が下がってから出したタイムでした。
フェラーリやレッドブルは気温が下がる前からタイムを出せていますから、その点どう捉えればいいのでしょうか。
個人的にはレッドブルやフェラーリよりはやや遅れを取っている印象を持っていますが。
気になる点は2点あって、1つはロングランをしていないことです。
最終日もショートランばかりだったと思いますので、レースペースでどのくらい速さを見せられるかは未知数です。
もう1つはハミルトンがチームに及ぼす影響です。
ハミルトンは既に2025年のフェラーリ移籍を発表していますから、彼の今季の気持ちの持ち方の問題が気になるところ。
また、チームがハミルトンにチームの情報を流さないようにする可能性、エンジニアを始めスタッフとのコミュニケーションの問題、チーム内の士気の問題も出てくるかもしれません。
ハミルトンがテスト期間中ずっと静かなところも気になり、もしかしたら既にそういう傾向が現れているかもしれません。
マシンの出来不出来以上に、今季、チームがハミルトンをどう扱うか、トト・ヴォルフは例年以上に難しい舵取りを求められる気がします。
ラッセルがハミルトンに対して明確に勝って、ラッセルをエースとして内外に示せれば、また違ってくるのかもしれません。
新車の特性がラッセルの走りに合っているか、それが大きなカギになるかも。
マクラーレン
マクラーレンは最終日にトラブルが出ていたでしょうか。
2日目も確かトラブルがあったと思います。
Three days of data collected. 📊#F1Testing pic.twitter.com/OsCFsWRbdH
— McLaren (@McLarenF1) 2024年2月23日
トラブルがテスト中に出たことは、レースで出るよりはマシな意味ではポジティブです。
ですが上位チームは大きなトラブルがほとんど出ず、プログラムを進められていましたから、新車のデータの蓄積の意味では遅れを取ってしまいました。
ショートランでもレッドブルやフェラーリとは少し差がありそうですし、ネット情報によればロングランも特別よくはなさそうです。
とは言え、マシンは躍進した昨年の発展改良型でしょうから素性が悪いことはないでしょうし、ノリスとピアストリのコンビは強力です。
しかもシーズン中に劇的なアップデートがあると代表が言っていたと思います。
アストンマーチン
アストンマーチン。
"Time in the car is so valuable for all of us: we've been gathering data and learning about the AMR24 with every lap we've completed. The car has felt better every day."
— Aston Martin Aramco F1 Team (@AstonMartinF1) 2024年2月23日
Get the latest from @lance_stroll as we summarise #F1Testing. ⬇️
アストンマーチン、というかアロンソはロングランのペースは、なかなかよさそうなレポートを見た覚えがあります。
昨季からの好調は維持できているように思います。
しかし、レッドブルは別格として、フェラーリもずいぶん速そうですので、現状そには手が届かないかもしれません。
アロンソだけはメルセデスやマクラーレンとは戦えるかなと思っています。
ストロールがアロンソに勝てるレースがあると、チームとしてもより向上しそうですけど、テストを見るかぎり昨季と変わりない気もします。
ビザキャッシュアップRB
角田のいる「ビザキャッシュアップRB」。
That’s a wrap for #F1Testing in Bahrain 🇧🇭 pic.twitter.com/z0yiybfUcR
— Visa Cash App RB F1 Team (@visacashapprb) 2024年2月23日
角田はC4で5番手タイムを出していました。
ロングランペースもよさそうで、マクラーレンより速いというレポートもあったように記憶していて、期待を持てます。
昨季終盤からのアップデートが成功して、また新車もレッドブルからの恩恵を受けて大きな飛躍を遂げている元アルファタウリのVCARBですが、他チームのレッドブル化により、相対的な立ち位置は大きく変わっていないというのがテストの印象です。
立ち位置とはつまり、サーキットの特性次第でトップ10内には入れることもあるけど、アストンマーチンやマクラーレンとは真正面から戦うには力がまだ足りていない、くらいのポジションではないかと思います。
そして角田個人とすると、リカルドとの2年目の戦いになります。
2年目と言っても、昨季のリカルドはシーズン途中からの加入であったことと、手の骨折があったことで、実質ほとんどまともに戦えていないのですよね。
本格的なリカルドとの戦い、リカルドとの相対的な評価は今季が初めてと言ってよさそう。
角田にとってもリカルドにとっても真価が問われるシーズンです。
ウィリアムズ
「ウィリアムズ」です。
The sun sets on #F1Testing 🌆
— Williams Racing (@WilliamsRacing) 2024年2月23日
Next, the #BahrainGP 👀🇧🇭 pic.twitter.com/fxOfHrlTZ7
開発の遅れでしょう、シェイクダウンがバーレーンに来てからでしたし、テストでもトラブルがちょいちょい出ていたように見受けられます。
さらに、ギアボックスと何でしたっけ、サスペンションでしたっけ、それは23年型を使わざるを得ない状況というニュースがあった気がします。
その点少々うまく巡っていない感じはあります。
しかしテストのベストタイムはVCARBと同等でした。
ロングランのペースもVCARBと同等なようで、マクラーレンより良いという情報をちらほら見かけました。
新車は昨季よりピーキーではなく、チームが狙っているゆなオールラウンドな特性を持っている可能性を感じさせます。
今季もVCARBの良きライバルになりそう。
キックザウバーはどうか
「キックザウバー」は最終日に周冠宇が3番手タイムを出しました。
Back to it 💪 pic.twitter.com/pu7NwRREIq
— Stake F1 Team Kick Sauber (@stakef1team_ks) 2024年2月22日
ボッタスではなく周というところが個人的に意外でしたが。
タイムを出したタイミングは最終盤の気温が下がったところだった記憶があるので、タイムが出やすい状況ではあったと思います。
燃料の積載量もわからないので、ベストタイムを鵜呑みしていいかは微妙です。
個人的にはVCARBやウィリアムズより下に位置していると思っていますが。
開幕戦はDAZNで
プレシーズンテストは終わりました。
記事を公開した一週間後には開幕戦バーレーンGPが始まりいます。
第1戦バーレーンGPのフリープラクティス1は29日からですか。
『DAZN』ではF1のシーズンも配信されるでしょう。
『フジテレビ ONE TWO NEXT(ワンツーネクスト)』もでしょうか。
おわりに
ということで、F1の2024年プレシーズンテスト3日目の結果と、その感想を書いた記事でした。