F1では、2月に入ってから2024年型の新車や新カラーが発表され始めました。
これまでマクラーレンとハース、ウィリアムズ、キックザウバー(ストーク)、アルピーヌ、ビザキャッシュアップ(旧アルファタウリ)、アストンマーチン、フェラーリ、マクラーレンが発表しています。
2024年2月16日、王者レッドブルの新車が発表されました。
支配的なシーズンを過ごした2023年のレッドブル、2024年は保守的なアプローチで造られても十分な強さを保持していそうです。
がしかし、レッドブルはとんでもないド変態マシンを造ってきました。
目次
- 2024年F1ラインナップ
- 2024年型新車・新カラー発表
- ニューウェイの鬼才ぶり
- サイドポッド
- フェラーリのバスタブ型でもある
- サスペンション前プル後プッシュ?
- ノーズはくびれて
- フロントウィング
- カラーリング
- 楽しみすぎる
- おわりに
2024年F1ラインナップ
2024年シーズンのF1のドライバーラインナップについてです。
以下、敬称略で失礼します。
- チーム (PU) :ドライバー1、ドライバー2
- レッドブル(ホンダRBPT):マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス
- メルセデス(メルセデス):ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン
- フェラーリ(フェラーリ):シャルル・ルクレール、カルロス・サインツJr.
- マクラーレン(メルセデス):ランド・ノリス、オスカー ピアストリ
- アストンマーチン(メルセデス):フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール
- アルピーヌ(ルノー):ピエール・ガスリー、エステバン・オコン
- ウイリアムズ(メルセデス):アレクサンダー・アルボン 、ローガン サージェント
- キックザウバー(フェラーリ):バルテリ・ボッタス、周冠宇
- ビザ・キャッシュアップ・RB(ホンダRBPT):ダニエル・リカルド、角田裕毅
- ハース(フェラーリ):ニコ・ヒュルケンベルグ、ケビン・マグヌッセン
色を変えたドライバーが新加入です。
オレンジが他のチームからの移籍、青がアンダーカテゴリーからのステップアップ、紫がF1復帰組。
2024年シーズンのドライバーラインナップは2023年から変わりないようです。
「ステークF1チーム・キック・ザウバー」(キックザウバー)は2023年までアルファロメオ、「ビザ・キャッシュアップ・RB」は2023年までアルファタウリのチーム名でした。
2024年型新車・新カラー発表
2024年2月に入ったからと思いますが、各チームの新車や新カラーが発表され始めました。
記事作成現在では5チーム、マクラーレンとハース、ウィリアムズ、キックザウバー(ストーク)、アルピーヌ、ビザキャッシュアップ(旧アルファタウリ)のそれが発表されています。
Stunning. From every angle. 😍#WhateverItTakes pic.twitter.com/ERaI5kHDod
— McLaren (@McLarenF1) 2024年1月17日
マクラーレン。
It's here! Introducing the VF-24 🫶#HaasF1 pic.twitter.com/bnm8vjsmvC
— MoneyGram Haas F1 Team (@HaasF1Team) 2024年2月2日
ハース。
Striking blue 🔵
— Williams Racing (@WilliamsRacing) 2024年2月5日
Our 2024 livery, ready to take on 24 Grands Prix across the globe 🌍
ウィリアムズ。
New car new look with @stakef1team!
— 周冠宇 | Zhou Guanyu 🇨🇳 (@ZhouGuanyu24) 2024年2月5日
⚫️🟢 #C44 pic.twitter.com/dumRll8vI9
キックザウバー。
Want to know more about our 2024 machine? 🧐
— BWT Alpine F1 Team (@AlpineF1Team) 2024年2月7日
Read all about it in our tech specs 🤓
アルピーヌ。
Say hello to RB's fresh look for 2024! 🤩👋#F1 @visacashapprb pic.twitter.com/UP5W7UCdkv
— Formula 1 (@F1) 2024年2月9日
ビザキャッシュアップ(旧アルファタウリ)。
The product of our hyper-focus.#AMR24 pic.twitter.com/2SI0zA3RgX
— Aston Martin Aramco F1 Team (@AstonMartinF1) 2024年2月12日
アストンマーチン。
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) 2024年2月13日
フェラーリ。
Say hello to the MCL38 👋
— Formula 1 (@F1) 2024年2月14日
After revealing the livery last month, @McLarenF1 pull the covers off the real thing! ✨#F1 pic.twitter.com/4H2YtOMQVJ
マクラーレン。
Our W15 is here 😍 What do you think Team... 💭 pic.twitter.com/Jmp7CQp8Ma
— Mercedes-AMG PETRONAS F1 Team (@MercedesAMGF1) 2024年2月14日
メルセデス。
The BIG reveal 😲 Our first look at the RB20 🔎 pic.twitter.com/M6uDoHDoG1
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) 2024年2月15日
そして2024年2月16日、いよいよ絶対王者レッドブルの新車が発表されました。
型番は「RB20」。
ニューウェイの鬼才ぶり
レッドブルの新車は、皮肉にもメルセデスが捨てた「ゼロポッド」に近づきつつあるように、私には見えます。
そのためにフェラーリが捨てた「バスタブ」ようなデザインも採用して。
23年型はシンガポールでのみ勝利を逃したものの、他は全勝しており、支配的なマシンとなりました。
そうして迎えた2024年シーズンは、当然23年型の発展改良型を持ってくるものと私は思っていました。
前年と見た目に全く変わらないマシンを造ったとしても、24年シーズンも変わらずF1シーンを圧倒的に支配し続けたであろうと、容易に想像できました。
Meet the RB20 in all its glory 🤩🔥
— Formula 1 (@F1) 2024年2月15日
Feast your eyes on the radical design by @redbullracing for their 2024 challenger 🤯#F1 pic.twitter.com/dBYEbEad5S
ところが、レッドブルやエイドリアン・ニューウェイは保守的なマシンは後退と同義だと言っているかのような、攻撃的かつ刺激的なマシンを造り上げました。
新型「RB20」はまるで、メルセデスが23年途中で捨てた「ゼロポッド」コンセプトや、24年型でフェラーリが捨てた「バスタブ」コンセプトを、レッドブルなりに解釈したかのようなマシンになっていたのです。
これは驚きました。
エイドリアン・ニューウェイを私はまだ舐めていました。
さすがに今年は保守的なマシンでくると思っていましたから。
しかし思えば、23年の中盤辺りから23年型の開発を止めて24年型の開発に取り掛かっていたという情報がありました。
ただでさえ空力で他チームより先にいるのに、開発スタートの段階から先んじることができているのですから。
ニューウェイにそれだけ時間を与えると、こういうことになってしまうのですね。
いや褒め言葉ですよ。
サイドポッド
サイドポッドのデザインを見ます。
— Formula 1 (@F1) 2024年2月15日
A new concept for @redbullracing in 2024 ✨
— Formula 1 (@F1) 2024年2月15日
Check out the evolution from the RB19 to the RB20! 🤯#F1 pic.twitter.com/ggPjg1T4nX
いやもう、この時点で訳がわらからないデザインです。
エアインテークは2箇所あるように見えます。
上部のエアインテークが横長のレターボックスタイプで、受け口ではなくなったというか、逆の受け口になっているようです。
横長からの入った風は、PUへ行ってラジエーターやインタークーラーを冷却をしつつ後方へ排出されそう。
下部のエアインテークが縦長で、これはSダクト的なものでしょうか。
エンジンカウルへ通じて後方のルーバーなどから背後へ排出され、リアウィングなどに当たるようになっているようです。
もう自分で何を書いているのかわからなくなってきます。
サイドポッド上面を見るとウォータースライダーはないようです。
23年型よりリアウィング領域への感心がより強く持たれたサイドポッドデザインと言えるかもしれません。
フェラーリのバスタブ型でもある
エンジンカウルがまたへんてこなデザインです。
ハロの突起がエンジンカウル後端まで伸びているようです。
おそらくですけど、先ほど書いたサイドポッドの縦型エアインテークの穴がエンジンカウル側まで続いて、リアウィングへ流す、いわば「インウォッシュ」をしていそう。
インウォッシュ型サイドポッド&カウルデザインはまさにフェラーリの「バスタブ」です。
もしかしたら将来的にサイドポッドでの冷却は捨てて、サイドポッドをウィングとして使おうと、ニューウェイは考えているのかもしれません。
しかも、上から見ると、バスタブの上面に「ウォータースライダー」のくびれがあります。
ここでも整流をしていて、空気をより効率よくリアへ流しています。
サスペンション前プル後プッシュ?
前後のサスペンションは、フロントが「プルロッド」。
リアが写真ではよくわからないですがおそらく「プッシュロッド」です。
メルセデスと共通のものを採用したと言われているアストンマーチンの24年型がリアプッシュなので、プッシュの可能性が高いです。
各チームの前後サスペンション
現状わかる各チームの前後サスペンションです。
- 前プル後プッシュ:レッドブル(?)、ビザキャッシュアップ、マクラーレン(?)、キックザウバー
- 前プッシュ後プッシュ:メルセデス(?)、アストンマーチン、アルピーヌ、ウイリアムズ(?)
- 前プッシュ後プル:フェラーリ、ハース(?)
こんな感じでしょうか。
新カラーのみ発表しているチームもありますし、発表会での車がダミーで、プレシーズンテストで別物を持ってくる可能性は無きにしもあらずです。
参考程度に抑えてください。
ノーズはくびれて
ノーズは23年型より細くなっているようです。
細くなっているというか、ちょうどサスペンションとの結合部辺りが細く「くびれ」ているように見えますね。
— Formula 1 (@F1) 2024年2月15日
フロントウィングのメインプレートに、ノーズがついているようです。
23年型は一番下のフラップについているようですので変えてきています。
フロントウィング
フロントウィングのフラップの形状は23年型から変わりないように見えます。
しかしこちらは手の内を隠している可能性が大です。
テストでは異なるウィングを持ってくると思いますし、開幕でも変えてくるでしょう。
カラーリング
24年型の新カラーは23年型と大差なく見えます。
レッドブルはマットなレッドブルカラー、トロロッソやビザキャッシュアップはメタリックなレッドブルカラー。
これがいいです。
楽しみすぎる
RB20はド変態デザインです。
まさか、レッドブルがここまでドラスティックな変化をさせてくるとは、微塵も想像していませんでした。
それもライバルであるメルセデスとフェラーリが捨てたコンセプトを取り入れてくるなんて、私だけでなく誰も想像できなかったのではないでしょうか。
問題は走らせて速いか、ストレートでどうか、コーナー(高中低それぞれで)でどうか、タイヤに優しいかなど、23年型と比べてどれだけゲインがあるか。
噂では24年型は23年型より2秒ほど速くなるとかならないとか。
他チームとの力関係はどうか、2番手以下との距離が縮まっているのか、広げられたのか、興味は尽きないです。
おわりに
ということで、レッドブルの2024年型新車発表を受けて雑感をあれこれ書いた記事でした。
私はF1のことにもメカニカルなことにも詳しくありません。
本文は素人考えで書いた適当なものです。
間違えた知識や情報、認識、解釈である可能性は大いにありますので、そのときは申し訳ありません。