ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

ディスディスブログ

短編集&特殊ED回。何が幸せか不幸かは他人にはわからない「徳を積む話」が印象的でした - アニメ『キノの旅』9話の感想

スポンサーリンク

毎週土曜日(金曜深夜)00:30より、TOKYO MXにてアニメ『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』が放送されています。

2017年12月2日の放送は第9話「いろいろな国」でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目次 

 

 

スポンサーリンク

アニメ『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』

www.kinonotabi-anime.com

 

2017年12月2日の放送は第9話「いろいろな国」でした。9話は短編集のようです。

 

 

9話「いろいろな国」

先程書いたように9話は短編集でした。まず始めに「山賊達の話」で、山賊が主人公「キノ」とモトラド「エルメス」を襲おうとしたり、もう一方の主人公のようあ扱いになっている「シズ」と犬の「陸」、少女「ティー」も襲おうとしたりしましたが、止めた話でした。山賊の若手が獲物の旅行者を品定めをして、長のような年配の男性にそれぞれ襲おうと提案するのですが、長からことごとくダメ出しをされていました。

例えば、キノは女性一人で旅をしている点が駄目だと言っていました。女性が一人旅をしているということは女性でも一人で旅ができるということで、それだけ実力があることを示していると言いますし、シズたちはティーが手に手榴弾を持っているし、犬は鼻が利くし、男は手練だと言います。

その山賊の長のようんだ年配の男性は、昔「師匠」と「相棒」を襲ったことがありました。が、画像のように師匠たちに返り討ちにあった経験があるのですね。その恐怖体験が彼を注意深くさせたのでしょう。

 

 

徳を積む国  

次は「徳を積む国」でした。キノはある国で一人の老人に話しかけられました。その国は徳ポイントというポイント性が施かれていることを説明しています。寄付をしたり人を救ったり、大小問わず何か良いことをするとその人にポイントが加えられ、申請をした人にもポイントは加えられます。逆に迷惑なことを、犯罪を犯すことでポイントは減らされると。

キノはある質問をしました。それはポイントがたくさんたまった人が人を殺したりした場合はどうなるかということです。ポイントは相殺されるだけだと老人は答えるのです。

老人は、実は良いことをしまくって徳ポイントを貯めて大統領にまで上り詰めた人でした。しかし彼は病気をして余命宣告を受けたことで、ポイントを相殺したい衝動に駆られてしまいます。そもそも彼は誰かを殺したいという理由からポイントを貯めていたのでした。

でも徳を積む行動を重ねてきた結果、殺したい人が思い当たらず・見つからず、旅人のキノを標的にし話しかけたのでした。しかしキノは銃を片手に老人の話を聞いていて隙を見せません。

殺すことを諦めた老人。自分の人生は失敗だ、不幸だと感じているのです。何が幸せか不幸かは他人からは知りようがないのだという話でした。個人的に今回一番印象に残った話でした。

 

 

料理の国 

「料理の国」です。その国では、褐色のコートを着ているとされる「さすらいの料理人」が食材を探して絶品料理を作って去っていく、という噂が広がっていました。

キノがその国を訪れると国のレストランで働く人たちはキノこそがさすらいの料理人と思い込んで、キノに料理を頼みます。キノは料理がとてもヘタだそうで「師匠」すら死にそうになったほどです。

キノが激辛の鶏料理を作って満足気に国を立ち去ると、その国ではキノが作った鶏料理が名物になりました。

その後、本物のさすらいの料理人が国を訪れます。その料理人が国の名物料理「鶏肉のキノ焼き」を注文し食べるとやはり辛すぎたらしく、自ら厨房に立ってキノ焼きの辛味を抑えたアレンジ料理を作って去っていきました。

後日、今度はシズたち一行がその国を訪れると、レストランでは名物料理が2品並んでいました。一つは先ほどの「鶏肉のキノ焼きオリジナル」と「鶏肉のキノ焼き・マイルド」でした。

その国の料理人たちはキノ焼きこそが伝説の料理だと信じ切っているので、あくまでオリジナルこそが美味しくマイルドは二番煎じ、オリジナルには敵わないというスタンスなのですね。盲信することは目を曇らせるのですが、本人たちはそれを幸せと思っているのならそれで良いのかもしれません。周りは良い迷惑かもしれないですが。

 

 

ティーの願い 

「ティーの願い」です。シズたちがある国を訪れたとき、国ではちょうど祭りが催されていました。建物の壁に大きな人型の像があり、祭りのときに短冊のように紙に願い事を書いて像に貼り付けると願いが叶うと言われいます。

ティーが国の人から紙をもらって願い事を書いて手渡すと、ティーの願いを読んだ人は大いに喜びます。ティーは「ここにある皆の願いが叶いますように」と書いていたのです。それを聞いた周りの人たちも、こんな小さな子が何て素敵な願いを書いたのだろうと感嘆します。

陸は大変素晴らしい願いだが、どうしてあのような願い事をしたのか尋ねると、ティーは「どうせこんなの役に立たないから」と答えるのでした。夢がないというか現実的というか……ティーらしいですね。

 

 

美しい記憶の国

「美しい記憶の国」です。キノたちは師匠が「忘れようとしても忘れられない」と話していた国へ行きます……が、キノは自分が入国したと思った瞬間にその国を出国してしまったのです。

キノは入ったはずの国を出てしまった。状況を把握できずに困惑すると、エルメスはキノは3日目に確かに入国し3日間国を堪能した後に出国したと言います。そうは言ってもキノには記憶が一切ありませんから理解できません。

エルメスは自分にかけられている箱(バッグ?)に貼り付けている便箋を読むように言います。便箋にはキノ自身が書いた文章があり、文章によれば「その国では滞在中の記憶を出国時に消すことになっている」とありました。キノは国のルールに同意して3日間滞在した後、薬を飲んでから国を出たのです。

バイクには別の便箋があり、そこには楽しそうな絵が描かれています。キノがいかに国で楽しんでいたかの証明になりそうです。

エルメスは人間ではないので薬を飲まずに済んでいます。ただし国の人に決して口外しないと約束をしたから、相手がキノであっても国での楽しい出来事は話せないとのことです。律儀。

かつて国を訪れた師匠も、キノと同じように薬を飲んで記憶が消されてしまったため、キノにどのような国だったのか具体的に話したくても話せなかったのでしょう。

キノがこれほどまで狼狽するシーンはなかなか見られないと思われます。そういう意味で貴重な回でした。

 

 

おわりに

EDがまた特殊でした。どうやら原作者の「時雨沢恵一」さんの「あとがき」がEDに流れていたようです。

キノの旅を観てくれてありがとうございますとか夢を諦めるなとか色々書かれていました。ただ、普通に画面に表示されているのではなく、エルメスに乗っているキノのゴーグルに映されていたり、道路脇に書かれていたりと視聴者に読みにくくしてありました。録画をしていないとしっかり読みきれなかったかもしれないですね。

 

スポンサーリンク