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雑誌「Oui Oui」のモデルは「an・an」ですか?大学生になった「水田たまき」は吉本実憂さんが演じます - 朝ドラ『とと姉ちゃん』148話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、2016年9月22日放送の148話で、君子が亡くなり、また時間が経過していました。

 

 

君子亡くなる

www.nhk.or.jp

 

前回147話でヒロインの「小橋常子(高畑充希)」の母である「君子(木村多江)」が亡くなりました。亡くなったシーンは描写されずにナレーションで亡くなったことが伝えられていただけです。

本日放送の148話の冒頭では、舞台は昭和39年から昭和40年1月へと進み、君子の葬式が執り行われた後に進められています。その際に「君子は73年の生涯を閉じました」とナレーションが入っていました。

確か、常子の父である「竹蔵(西島秀俊)」が亡くなったときも直接は見せることがなかったと思いますし、他の、例えば常子の祖母の「青柳滝子(大地真央)」や、老舗の仕出し屋『森田屋』の大女将である「森田まつ(秋野暢子)」が亡くなったときも、セリフだけだったと思いますから、今作は人のタヒに対して直接的な表現を避けることで統一させているのでしょう。

 

 

常子は「ごく普通の暮らし」を綴る

常子は、自分が社長を務めている出版社『あなたの暮し出版』へ出社、主婦向け雑誌「あなたの暮し」の編集長である「花山伊三次(唐沢寿明)」の執務室(?)へと向かいました。

花山と君子の葬儀のことを話した後に、常子は以前、花山から久しぶりに何か記事を書いてみないかと言われた件で、しばらく書きたい内容を考えていたようですけど、その内容が定まったことを伝えました。

書きたい記事とは「母と過ごした時間の中で、何気ない日常の愛おしさに改めて気付かされました。それを心に溜めておくにも、ごく普通の暮らしについて綴ってはどうかと思ったんです。誰の周りにも起きていて、でも誰も取り立てて話さないようなこと一つ一つに心を向けて言葉にする。決して押し付けがましくならないように、そっとお知らせするような雰囲気に」というものです。

「私は母から教わったことを自分の子供に伝えることはできません。ですが、記事にすれば、多くの読者に伝えられます。母が私たちにしてくれたように、人生にわずかでも彩りや安らぎを添えられるような、言葉や知恵を読者に伝えたいんです」と言います。

それを聞いた花山は飲んでいたコーヒーカップを机に置いて「常子さん……。何をしている?」と言い出します。常子は花山が何を言おうとしているのかわからずに聞き返します。すると花山はしびれを切らしたように「直ぐに行きなさい。直ぐに一行目を書き始めなさい。何より私が直ぐに読みたいんだ!!」と常子を怒鳴りつけ、記事を催促していました。

この常子の企画は「小さなしあわせ」と題されたエッセイになり、読者の支持を集めていったのだそうです。

常子の発想は、前回147話で君子と常子、次女の「水田鞠子(相楽樹)」、三女の「南美子(杉咲花)」の4人でしていた最後の会話の中に、そのヒントが隠されていたように感じられます。君子の「小さな幸せの積み重ねで今の幸せがあるのね」というセリフです。

 

 

戦後生まれ世代への移り変わり

時間は再び経過し、昭和48年へと進みます。昭和48年というと、ちょうどオイルショックの頃ですね。日本は「東洋の奇跡」と呼ばれる未曾有の高度経済成長が一段落ついた頃ですか、世界第2位の経済大国になっています。

『あなたの暮し出版』で働く女性が7割を超えていて、男性と同様に女性が活躍できる職場になっていました。常子の女学校時代からの親友である「村野綾(阿部純子)」や、「新沼康恵(佐藤仁美)」はこのときも働いています。

前述の常子のエッセイ「小さなしあわせ」は単行本として発売されています。人気シリーズのようです。大人気の企画「商品試験」は顕在で、昭和48年現在はスチームアイロンの試験が行われています。

常子にも歳を重ねた様子を見て取れます。髪の毛に白髪が混ざっていて経年を感じさせますし、髪型も後ろでまとめるだけのシンプルなものになり、服装も昭和39年時より大きなサイズを着て体型を隠しているかのようです(そういうファッションの傾向だったんかもしれません)。所作も昭和39年より落ち着いているように見えます。

『あなたの暮し出版』社では、休憩中の女性社員が「Oui Oui」という雑誌に載っているサングラスを買った、と会話して盛り上がっていました。これは「an・an」や「Olive」といった堀内誠一さんが出掛けた雑誌がモデルになっているようです。

世間では洋服を自分で仕立てる時代から、お店で既製品を購入する時代へと移り変わっていて、女性誌もそういった既製品やお店を紹介する雑誌が次々と創刊されており、時代が変わりつつあります。『あなたの暮し出版』でも常子たちのような戦争を体験している世代ではなく、戦争未経験の戦後生まれの世代が台頭し始めています。

 

 

おわりに

働く女性に向ける世間の目は昭和48年になっても未だ厳しいものだそうです。それに対して花山や常子、「水田正平(伊藤淳史)」は憤りを感じていました。今後は『あなたの暮し出版』から女性の会社での在り方を変革する動きが生まれそうですね。

また、148話の最後には、大学生になった鞠子と水田の長女「たまき」が登場していました。おそらくたまきは『あなたの暮し出版』に就職しようとするのではないでしょうか? 世代交代の波が押し寄せてきています。大学生のたまきを演じるのは、吉本実憂さんです。大河ドラマの『軍師官兵衛』に出演されていた俳優さんのようです。私は大河ドラマをほぼ観ないのでわかりませんでした。

 

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