ディスディスブログ

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ハルカ・シーマイヤーとのラストバトル! ジェネシスの行方と雅とキョーマの選択 - アニメ『Dimension W(ディメンションW)』12話(最終話)「辿りついた未来」の感想

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毎週日曜日22:30より、TOKYO MXにてアニメ『Dimension W(ディメンション・ダブリュー)』が放送されています。

 

dimension-w.net

 

以下、ネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年3月28日の放送は第12話「File.12 辿りついた未来」でした。最終回です。

 

イントロダクション 

西暦2072年。
第四の次元「W」から無限のエネルギーを取り出せる「コイル」により
人類は繁栄の極地にあった。
しかしその裏では、正規外のルートから入手した「不正コイル」を使った犯罪が発生し、回収に懸賞金がかけられるようになった。
腕利きの“回収屋”マブチ・キョーマは、ある依頼の中で謎の少女ミラと出会う。
かつてコイル事故ですべてを失ったキョーマと、自分の出生の秘密を探るミラは、共に「コイル」の真実を追うことになるが……。

 

というイントロダクションです。作者は岩原裕二さん。スクウェア・エニックス『ヤングガンガン』でしょうか、『月刊ビッグガンガン』でしょうか? 既刊9巻。私は本作『Dimension W』を全く知りません。初見です。

 

  

12話(最終話)「File.12 辿りついた未来」

アフリカの「イスラ」という国から3人の人物が日本(?)にやって来ました。アフリカの小国「イスラ」の王子で「アフリカの風」と呼ばれるセントラル60のCOO (Chief Operating Officer) である「サルバ=エネ=ティベスティ王子」と、サルバの弟「ルワイ=オーラ=ティベスティ王子」ともう一人、ラシティという女性です。

サルバは、世界中のコイルの回収屋に呼びかけ、イースター島に眠っているとされる、ヒロインであるアンドロイドの少女「百合崎ミラ(ゆりざき・みら)」の生みの親(育ての親?)、「百合崎士堂(ゆりざき・しどう)」博士の最後の遺産です。

イスラの空中司令船「グロディア」に集まった回収屋は「ハリー&デビー」イーストリヴァー兄妹と「セントラル3の壊し屋」ユーリー・アントノフ、「全米No.1の回収屋」ジェイソン・クライスラー、「全米No.2の回収屋“ヒットマン”K・K、「メキシコの狂気」スコーピオンキャッツ・キャシディ&サンチョス、それとルーザーとその子供、謎の少女エリザベス・グリーンハウ=スミスがいたはずです。

主人公のマブチ・キョーマとミラは、道中でイーストリヴァー兄妹、ルワイ王子と合流、かつてのコイルの大事故が起こったグラウンド・ゼロであり「虚無」の中心、元ニューステスラエナジーの極秘研究施設「アドラステア」に向かい、前回は百合崎士堂博士の門下生の一人、「ハルカ・シーマイヤー」が次元Wとこちらの狭間に現れて、5年前にアドラステアで起こった事故・事件を語っています。

シーマイヤーは5年前に究極のコイル「ジェネシス」を完成させていましたが、そのとき、「グレンデル」の一員として現場に来たキョーマが、シーマイヤーからジェネシスを奪い取り、1人でジェネシスを発動、球体が発生して自分だけアドラステア外へ転送したことによって1人生き残っています。他の皆をアドラステア内に残したまま、そして自らも記憶を失っています。

 

 

シーマイヤーvs.ルーザー

11話ラストでシーマイヤーはソフィアをキョーマたちに差し向けています。ソフィアは、巨大な触手がたくさんつながった巨躯をしていて、その頭部は例の球体になっていました。シーマイヤーが言うには「ソフィアをベースに死体たちをつなぎあわせた怪物」だそう。

ソフィアが変わり果てた姿に……さらに、シーマイヤーはソフィアの心臓と両手(手首から先)だけは自分の手元に残しています。これは転送装置がソフィアにしか扱えないから、その認証のために残しておいたようです。誰よりルーザーが辛いですね。ルーザーというかジュリアン。

そんなルーザーにシーマイヤーは提案をします。「ジェネシスさえあれば記憶付きで綺麗さっぱり再生可能だ。協力するか夫婦揃ってあの世に行くか、2つに1つだ」と更に揺さぶります……が、ルーザーの答えは1つだけです。ルーザーの返事は、シーマイヤーを倒してジェネシスは自分が手に入れる、です。「ソフィアを救い、先の戦争の罪を負わされたアドラステアの名誉を取り戻す」と言っています。

ルーザーは前回、クライスラーを倒したことにより5つ目のナンバーズを手に入れています。5個のナンバーズによってシーマイヤーが作ったのと同じ球体「ゲート」を作るまでになっていて、シーマイヤーのすぐ隣りにもう1つのゲートを生み出しました。

この巨大なゲートは閉じることも動かすこともできない。そんなことをすれば、シーマイヤーがいる空間から転送装置が消えるから、だそうです。イマイチこの辺の理屈が私には理解できていません。

ルーザーは、発生させたゲートから自らの義手を伸ばしシーマイヤーを掴み、ゲートを通らせようと引っ張っています。義手なら肉体ではありませんから転送でき、シーマイヤーはまだ肉体が残っていますからゲートに取り込まれればその時点で終わりのはずです。

これで決着かと思われましたが、シーマイヤーはソフィア(化物)の一分をソフィア(人間)の形に変化させ、ルーザーの動揺を誘ってルーザーを殴り倒して回避しています。

 

 

ジェネシスの行方

ソフィアの頭部がシーマイヤーになったソフィア改と対峙するキョーマたち。キョーマとミラはキョーマの記憶に入り、まだキョーマに戻っていない記憶を取り戻しに行きました。5年前にジェネシスを発動させたキョーマはその後どうしたのか、です。

シーマイヤーはキョーマを狙っています。キョーマというかキョーマしか知らないジェネシスの行方をです。キョーマの記憶に用があります。それを防ぐためにもジェネシスの作用によってリンクが途切れているキョーマの記憶を再接続させる必要があります。

5年前、ジェネシスの力によって、キョーマは妻の雅の身体の義体化手術の現場を見ることができていたようです。脳とコイルをつなぎとめることはできたけどそれだけでは足りず、コイルが暴走を起こしつつある、そんな状況に見えました。キョーマは、雅に埋め込められたコイルではなく、代わりに手に持っているジェネシスを埋め込めば雅は助かるのではないかと考え行動しようとします。

しかし、それは雅自身の魂(でしょうか)によって止められました。「世界が壊れる」からと。そして2人は選択をしました。雅はそのまま死を受け入れること、キョーマはジェネシスは破壊することをです。

そう、ジェネシスはもう存在していませんでした。キョーマはジェネシスを破壊したことでアドラステアの外から内側に戻され、記憶を失ってしまいました。だからキョーマ1人だけ生き残れたようです。

 

 

シーマイヤーの最期

ミラはキョーマの記憶を取り戻す作業をした結果、胸に埋まっている正規コイルが暴走を始めてしまいました。Wの具象化が皆に影響しないところまで出来る限り遠ざかろうとしています。しかしその途中でシーマイヤーに捕まってしまい、ミラはシーマイヤーを道連れにしようと考えを変えました。シーマイヤーにコイルの暴走が気付かれないように注意を払いながらその瞬間を待ちます。

ミラを阻止したのは他ならぬキョーマです。キョーマは取り戻せた自らの記憶をシーマイヤーに見せることで、ジェネシスがもはや存在しない現実を突き付け激しく動揺させました。ジェネシスが失われたシーマイヤーはたがが外れ、地球そのものをWの具象化によって破壊しようとします。

そのとき、ルワイが操るコイル兵器のロボットが、アドラステアの外周埋まっていた粒子加速機のケーブルをもってシーマイヤー(身体はソフィア)を縛り付け、ゲートにソフィアもろともシーマイヤーを送ろうとします。止めは、5年前にグレンデルだった自分が使っていたコイル兵器「スピンダーツ」をエリザベスから受け取り、それをシーマイヤーに投げつけています。

スピンダーツには「007」のナンバーズが使われていました。おそらくですけど、これは元から埋め込まれていたコイルではなく、ルーザーが埋め替えたコイルではないかと思います。

 

 

おわりに

巨大な「Wの具象化」が起ころうとしています。その中で消えていくシーマイヤー。シーマイヤーは消える瞬間、夢のような幻のようなものを見ています。その内容から、シーマイヤーは本当はジェネシスを自分が完成させることで、百合崎士堂に認められたかったのだろうと思わせました。それこそが本当の根っこにあった本心のようでした。

さらに、そのときミラの前にも百合崎士堂博士が現れ、暴走していたミラの胸に埋められたコイルから二重コイルと思われるコイルに埋め替え、「ミラ、よくお聞き。ようやくこれを託すことができる。人の心を学びなさい」とメッセージを与えて去って行きました。

1話で士堂博士が二重コイルで爆発した理由はこの辺りにあるのかもしれません。二重コイル(便宜上そう呼ぶことにしますが同じものかはわかりません)を完成し、ミラにそれを託すことで、自らは現実世界にいる必要をなくした、みたいなことです。二重コイルはシーマイヤーとは別の方法で士堂博士が完成させたジェネシスかもしれないですね。

シーマイヤーはタヒに、ルーザーも力尽きた他、全員無事でした。ルーザーがタヒに、その傍らでエリザベスが泣いている様子を見て、ミラは何かを感じ取っています。ミラが、というよりミラのコイルが、です。二重コイルがエリザベスの涙から何かをインストールしたのでしょう。

ということで『Dimension W』が終わりました。ちょっと急ぎ足が過ぎた感がなくもないですけど、良くまとまった物語だと思います。ただもう少し突き抜けたものが欲しかった気もします。あと一歩足りないような。アニメは原作と同じくらいまで進んだのでしょうか? となると2期は当分なさそうですね……二重コイルの秘密や百合崎士堂博士のタヒの真の狙い的なものも知りたいですが……知りたかったら原作を読みましょう、ということですか。

 

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