F1のレッドブルのチーム代表「クリスチャン・ホーナー」がチーム従業員に不適切な行為をした疑いを持たれているようです。
報道によると、ホーナーに自発的な辞任を求める動きまであるようです。
これは角田裕毅のレッドブル昇格に少なからぬ影響がありそうなニュースと感じます。
目次
2024年F1ラインナップ
2024年シーズンのF1のドライバーラインナップについてです。
以下、敬称略で失礼します。
- チーム (PU) :ドライバー1、ドライバー2
- レッドブル(ホンダRBPT):マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス
- メルセデス(メルセデス):ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン
- フェラーリ(フェラーリ):シャルル・ルクレール、カルロス・サインツJr.
- マクラーレン(メルセデス):ランド・ノリス、オスカー ピアストリ
- アストンマーチン(メルセデス):フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール
- アルピーヌ(ルノー):ピエール・ガスリー、エステバン・オコン
- ウイリアムズ(メルセデス):アレクサンダー・アルボン 、ローガン サージェント
- キックザウバー(フェラーリ):バルテリ・ボッタス、周冠宇
- ビザ・キャッシュアップ・RB(ホンダRBPT):ダニエル・リカルド、角田裕毅
- ハース(フェラーリ):ニコ・ヒュルケンベルグ、ケビン・マグヌッセン
色を変えたドライバーが新加入です。
オレンジが他のチームからの移籍、青がアンダーカテゴリーからのステップアップ、紫がF1復帰組。
2024年シーズンのドライバーラインナップは2023年から変わりないようです。
ステークF1チーム・キック・ザウバー(キックザウバー)は2023年までアルファロメオ、ビザ・キャッシュアップ・RBは2023年までアルファタウリのチーム名でした。
ホーナーの不適切行為
2024年2月6日ですか、2月5日かもしれませんけど、レッドブルF1に関する大きなニュースがありました。
チーム代表「クリスチャン・ホーナー」が、チーム従業員に不適切な行為をしたとのことです。
これはレッドブル本社からの発表で、既に調査に乗り出しているとのことですので、問題がレッドブルF1内に留まっていないことを示しています。
報道によると、ヘルムート・マルコ博士がでしょうか、ホーナーに対してチーム代表を自発的に辞任するよう言ったとか言わないとか。
ホーナーはそれを拒否したとかしないとか言われているようです。
ホーナーがやらかしたことはセクハラやパワハラに該当するもののようです。
記事作成現在、私の見た限りではその具体的な内容は明らかにされていません。
海外はセクハラやパワハラに関して日本以上に厳しい印象もありますから、もしかするともしかするかもしれないと。
権力争いか?
今回の報道は、レッドブルF1内の「権力争い」の香りがぷんぷん漂います。
権力争いというか主導権争いというか。
昨年2023年にはマルコをチームから追放しようとする動きがありましたよね。
フェルスタッペンがマルコを擁護したこともあり、一応は沈静化しました。
今回のホーナーの件はそのカウンターではないかと私は思っています。
事実かは定かではありません。
権力争いは、レッドブルの創業者の一人である「ディートリヒ・マテシッツ」が2022年に亡くなったことが、その大きなきっかけになっていると思われます。
マテシッツという大きな柱がなくなったことで、それまで保たれていたホーナーとマルコのバランスが保たれなくなったことを意味しているでしょう。
ディートリヒは生前、マルコと結びつきが強かった印象があるので、ディートリヒが亡くなったことをホーナーが好機と見て、マルコを排除し自らがレッドブルF1を牛耳るつもりでいるのかなと私は勝手に思っていますが。
※私はその辺の事情にまったく明るくないので、いつも以上に適当に書いています。
ディートリヒには息子のマークがいて、共同創設者のもう一人であるチャリアオ・ユーウィッタヤーにも息子のチャレームがいます。
この2人がレッドブルグループの株の大部分を保有していたと記憶していますけど、彼らにはディートリッヒほどの求心力がないということでしょうか、少なくともF1のチーム運営に関しては。
レッドブルグループのCEOオリバー・ミンツラフにも発言力があると思われます。
レッドブルF1内だけでなくレッドブル内の権力争いがその背後にあるのかもしれません。
ただ、ホーナーとマルコが大株主やCEOとの関係はどれほどか、誰がどちら派なのか、そういうことが私にはさっぱりわかりません。
皆さんの方がよほど詳しいと思います。
本社の判断次第か?
ホーナー本人は疑惑を否定しているみたいです。
辞任するつもりもないでしょう。
しかし、レッドブル本社が動いていることが、ホーナーにとって大きなことだと思います。
セクハラが事実だとすれば、本社が自社の企業イメージが傷つくことを恐れて、ホーナーを解任するかもしれないからです。
事実かどうか以前に、報道された時点で企業イメージを損ねたと本社は考えているかもしれません。
そうなるとホーナーがいくら反対しても駄目でしょうね。
CEOのミンツラフが大きなカギを握っていそう。
ドライバー選択の序列に影響が出てくる?
レッドブルF1における権力争いは、今後のドライバーの選択にも大きく影響がありそうです。
例えば、ホーナーはダニエル・リカルドを高く買っているように私には見えます。
ホーナーはリカルドのアルファタウリでの様子をよくチェックしているようですし、再びレッドブルに乗せたがっているという報道もちらほら見かけた記憶です。
一方、角田裕毅はホーナーから好ましく思われていないというか、ホーナーが角田を褒めたこと、もっと言えば彼の口から角田の名前をほとんど聞かれません。
角田の無線での暴言を好ましく思っていないとか何とかという報道を見た気がします。
最近ですと、アルボンを再びレッドブルに戻す噂が出ていましたが、こちらもホーナーが絡んでいたような。
確かアルボンとホーナーが連絡を取り合っているということだったかと。
記憶違いだったら申し訳ありません。
本件は、リカルドとアルボンにとって良くない流れにあるはずです。
一方、マルコは角田を、ホーナーよりはずっと買っていますね、F2以前から。
リアム・ローソンも評価していたと思います。
ならば角田とローソンにとっては良い流れのはず。
マルコの慧眼、これは若手ドライバーの「目利き」の意味ですが、これはニック・デ・ブリースの件で疑わしいものになっています。
確かデ・フリースを推したのはマルコだったような。
デ・フリースは若手ではないですけど。
マルコがデ・フリースの評価を誤ったことが、ホーナーがマルコ排除のための材料の一つにしたであろうと私は思っていますがどうでしょう。
マルコはペレスへの差◯発言もありましたし、むしろこちらの方が叩く材料としては叩きやすかったでしょう。
角田有利に働くか?
今回の件は、流れ次第で角田に有利に働きそうです。
というのも、ホーナーが仮にレッドブルF1の代表を辞任すれば、ホーナーから好ましく思われていないであろう角田がレッドブルに昇格する確率は、辞任しない場合より上がりそうだからです。
しかし、ホーナーが去ったレッドブルに角田が昇格することが、彼にとって本当に良いかはわからないです。
- ホーナーがレッドブルから出て行ったとして、誰が代わりの代表に就くのか?
- その人はホーナーと同等の仕事ができるか?
- チームが現在の強さを保てるか?
- チームスタッフを、マルコを、フェルスタッペンやペレスを上手くコントロールできるか?
- エイドリアン・ニューウェイをチームにつなぎ止めておけるか?
誰が就任するかによって、レッドブルが今現在の強さを維持できるかが疑わしくなってきそうです。
特に最後のニューウェイの引き止めは非常に重要なポイントです。
ホーナーが離脱すれば、現在のチーム力を維持することが難しくなりそうなレッドブルに昇格することが、角田にとって本当に良いかどうかは、微妙と思います。
そもそも、その新代表が角田を評価するか、昇格させるかもわかりませんけどね。
フォードにとっていいことか?
今回の件がもしホーナー辞任まで行くと、2026年からレッドブルと手を組む予定の「フォード」にとってよくないことでしょうね。
レッドブルと組めば、ホンダのように勝てると踏んだから、F1に参戦しようとしているはずですから。
新代表は誰か?
仮にホーナーが辞任したら次の代表は誰になるのでしょうか。
マルコは無理でしょう、年齢的にも性格的にも。
そもそもF1のチーム代表の仕事をしたことがあるのでしょうか?
私は知らないのですが。
ちなみに現在のレッドブルF1のテクニカルディレクターは「ピエール・ワシェ」、スポーツディレクターは「ジョナサン・ウィートレイ」でしょうか。
この2人のどちらかが新たな代表になることが現実的な選択かも。
セバスチャン・ベッテルが代表に就くなんてことも、あるいは起こるかもしれません。
元フェラーリのマッティア・ビノットも、エンジンのスペシャリストですので、フォードRBPTの開発の観点からあり得そうです。
しかしチーム運営的には、フェラーリ時代を見るかぎり向いていないでしょう。
新代表が誰になったしても、その人がホーナーレベルの仕事ができるかは怪しいです。
しかしまぁ、思いがけないところから無敵のレッドブルに大きな転換点がいきなり浮上しました。
どうなるレッドブル?!
おわりに
ということで、レッドブルF1の代表クリスチャン・ホーナーが不適切行為をした報道から、チームや角田たち未来を考えた記事でした。