ディスディスブログ

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小夏がついに人前で落語「寿限無(じゅげむ)」を披露!信之助が幼稚園児に成長しました - アニメ『昭和元禄落語心中 ‐助六再び篇‐』4話(17話)の感想

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毎週土曜日02:25(金曜深夜26:25)より、TBSの「アニメイズム」枠にてアニメ『昭和元禄落語心中 ‐助六再び篇‐』が放送されています。

以下、ネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメ『昭和元禄落語心中 ‐助六再び篇‐』

rakugo-shinju-anime.jp

 

 

2017年1月28日の放送は2期第4話(17話)でした。サブタイトルがない作品です。

 

 

イントロダクション 

刑務所の落語慰問会で見た大名人・八雲の「死神」が忘れられず、
出所した与太郎が真っ先に向かった先は、寄席だった。
拝み倒して八雲の住み込みの弟子となった与太郎だが、
八雲の元では小夏という女性が暮らしていた。
八雲と小夏には他人が容易に触れられない因縁があるらしく…

こちらが1期のイントロダクションです。ABOUT/STORYページから抜粋しました。

拝み倒して約もの住み込みの弟子となり、芸を磨いた与太郎はついに真打へと昇進する。
継いだ名跡は三代目助六。
八雲師匠の為め、小夏の為め、二人の中の助六を変える為め、与太郎が見出す己の落語とは…。

こちらは2期のイントロダクションの一部です。

 

 

『昭和元禄落語心中』2期4話(17話)

2期4話(17話)は前回からまたしばらく時間が過ぎていました。4,5年ほどでしょうか。

2期の主人公と思われる「与太郎(よたろう)」こと三代目「有楽亭助六(ゆうらくてい・すけろく)」と与太郎の結婚相手「小夏(こなつ)」の子ども、といっても与太郎とは血がつながっていないですが、「信之助(しんのすけ)」が幼稚園児になっています。

「信之助」のCVは「小松未可子(こまつ・みかこ)」さん。

信之助は落語が大好きな男の子に成長していました。『寿限無』を口ずさみながら寄席へと赴き、おねだりをして無料で上がらせてもらい、高座(落語)を観ることが楽しみな様子です。

どら焼きだったでしょうか、それも与太郎の給料から引いといてとお願いして食べていました。信之助には生来の「人たらし」の才能があるようです。上目遣いで頬を赤らめておねだりするところは……ある分野の方々に大受けしそうです。華がある不思議な子、ということでした。

そんな信之助は父親・与太郎の落語が大好きです。4話現在の与太郎は、一時期のスランプから抜け出し噺家として一皮むけた様子で、高座は満席で立ち見客まで出る程の盛況ぶりです。ワイドショーなどで騒ぎになっていたヤ○ザ報道も落ち着いているようで、再びテレビ番組に出演する人気者になっています。

信之助の母親・小夏は4話では寄席で「下座(げざ)」の仕事をしていました。下座で三味線を弾いています。楽屋に来ちゃ駄目だと教えられているにも関わらず信之助は遊びに来ていて、八代目「有楽亭八雲(ゆうらくてい・やくも)」に怒られていました。そうやって少しずつ礼儀をおぼえなさいと。

 

 

信之助と寿限無

与太郎が子供向けテレビ番組で『寿限無』を披露したことで、信之助と彼の通う幼稚園では『寿限無』が流行っているのだとか。信之助に至っては、『寿限無』の名前だけを言えるのではなく、一席の始めから演じることができるようです。

 

『寿限無』(じゅげむ)は、早口言葉あるいは言葉遊びとして知られる古典的な噺であり、落語の前座噺である。

生まれた子供がいつまでも元気で長生きできるようにと考えて、とにかく「長い」ものが良いととんでもない名前を付けた、という笑い話。縁起のいい言葉を幾つか紹介され、どれにするか迷った末に全部付けてしまった、という筋の場合もある。

寿限無 - Wikipedia

寿限無のWikipediaにはこのように書かれています。引用部にあるように寿限無とは子どもに付けた名前ですね。

「じゅげむ・じゅげむ・ごこうのすりきれ・かいじゃりすいぎょの・すいぎょうまつ・うんらいまつ・ふうらいまつ・くうねるところにすむところ・やぶらこうじのぶらこうじ・ぱいぽ・ぱいぽ・ぱいぽのしゅーりんがん・しゅーりんがんのぐーりんだい・ぐーりんだいのぽんぽこぴーの・ぽんぽこなーの・ちょうきゅうめいのちょうすけ」

という名前です。演技が良いから全部付けてしまえと付けてしまったら、いちいち呼ぶのに大変だけど、毎回きちんと名前を最後まで読むところに面白さがあります。

 

www.nhk.or.jp

 

私は落語に疎いですけどこれは知っていました。それとEテレの『にほんごであそぼ』で長年取り上げられていましたから、ご存じの方も多いことかと思います。私もEテレきっかけで落語を知った口です。

信之助は八雲に楽屋で怒られたとき、謝り反省した後に高座で『寿限無』を演じて欲しいとおねだりしていました。それを受けて八雲が演じた演目は『明烏(あけがらす)』です。『明烏』は「廓噺(くるわばなし)」、つまり「遊郭(ゆうかく)」などが出てくる大人の噺です。とても子どもには聞かせられない……わざとそれを選ぶ八雲、性格がよく現れています。

 

 

小夏が高座に立つ!

4話では念願の出来事が起こりました。あの小夏が高座に立ちました。

ある日、与太郎が信之助の通う幼稚園から「落語会」出演の依頼を受けて、与太郎と小夏の夫婦が幼稚園を訪れていました。

信之助を含む幼稚園の児童たちが集まる中で、まずは与太郎が挨拶をし、『寿限無』を児童に唱えさせて場の空気を盛り上げた後、与太郎が小夏を高座に上げたのです。正式な(?)寄席で演じる高座ではないものの、小夏にとっては初めての高座です。

1期のまだ幼い小夏が、蕎麦屋でしたっけ、そこでお客さんから小遣いをもらうために落語を演じていたことはありましたね。私の記憶が正しければそれ以来ですか……いや、与太郎の前でも演じていたかもしれないです。

そこで小夏は『寿限無』を演じていました。やはり「初太郎(はつたろう)」こと先代「助六」の血なのか、高座での小夏は大層生き生きとしており、与太郎曰く「姐さんの声、すぅっと通って響き渡るから気持ちが良いの何のって」というほどです。

小夏も人前で落語を演じられたことの喜びを感じていたようで、高座を下りた後、迎えてくれた与太郎と抱きしめ合って喜んでいました。

それでも小夏は寄席の高座には立たないようです。理由は「落語って、男の人が丹精込めて脈々と磨き上げたものでしょ。ちょっかい出してその和を壊したくない」からだそう。

 

 

 

おわりに

八雲と「センセイ」こと「樋口栄助(ひぐち・えいすけ)」の会話もありました。落語は自分の代で終わらせる、落語と心中する意思を持つ八雲に対して、樋口は新作落語を演じさせたいのでしょうね。

古典の『寿限無』も、元は長い子どもの名前を呼んでいるうちに子どもが溺れて死んでしまうオチだったけど今はそうではない、お客さんの求めるように時代に沿って変わっていっている。

現代の古典も生まれたときは新作だった訳で、現代の新作も脈々と受け継がれいつの日か古典とならなければならない、そうやって続いていくものだというのが樋口の考え方です。

この樋口の考え方はある意味で正しいでしょう。でも八雲はもはや落語は時代に添えないと考えているようです。八雲の心境の変化(するのかしないのか)が今後とても重要になってきそうですね。

 

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