時代劇『鬼平犯科帳』の再放送が、平日15:00から『tvk(テレビ神奈川)』にて放送されています。
再放送の鬼平が、いつの間にかモノクロに変わっていて驚きました。
目次
時代劇『鬼平犯科帳』
もう1年ほど前でしょうか、あるいはもっと前からだったかもしれませんが、池波正太郎さん原作のテレビドラマ時代劇『鬼平犯科帳』がtvkで放送されています。再放送です。
tvkでの再放送が始まった当初は、「二代目中村吉右衛門」さんが主役を演じている、今もお馴染みの鬼平でした。
松本白鸚版鬼平
それが、いつからか「八代目松本幸四郎」さん、後の「松本白鸚(まつもと・はくおう)」さんの鬼平に変わっていました。
松本白鸚さんは二代目吉右衛門(以下吉右衛門)さんのお父様ですね。
『鬼平犯科帳』(おにへいはんかちょう、鬼平犯科帳'69、鬼平犯科帳'71とも[1])は、1969年10月7日から1970年12月29日までと1971年10月7日から1972年3月30日までNETテレビ(現・テレビ朝日)で放送されたテレビ時代劇である。主演は八代目松本幸四郎。
鬼平犯科帳 (松本幸四郎) のWikipediaには上記引用部のように書かれています。
毎日1話視聴はきつい
私は『鬼平犯科帳』の小説は全て読んでいます。
テレビドラマは歴が比較的浅いです。
そんなこともあって、tvkの吉右衛門版鬼平の再放送は興味があり、初めの方から観ていました。
しかし、毎日のように1時間もドラマに時間を取られることは結構な苦痛でして、いつしか観なくなっていました。
通常、NHKの朝の連続テレビ小説、いわゆる朝ドラでない限り、ドラマは週に一回の放送です。
それが毎日1時間となるとさすがに厳しいです。
視聴復活
先日、まだ鬼平を放送しているのかなと思い出してテレビ欄を見たところ、まだ放送されていることがわかったので録画をして観てみました。
すると、放送されていたのは私の知っている鬼平ではありませんでした。
私は今までに白鸚さんの鬼平を観たことがなかったのです。
視聴の感想
白鸚版『鬼平犯科帳』を視聴した感想を書いていきましょう。
吉右衛門版との違い
吉右衛門版と白鸚版の鬼平は色々と違いがあります。
まず、映像がカラーではなくモノクロです。
テーマ曲も、「Gipsy Kings(ジプシー・キングス)」の「Inspiration(インスピレイション)」 ではないです。
よく見ると、いえ、よく見なくても平蔵も、他の登場人物も出演者が異なります。
イメージがピッタリ
実は、見始めの段階では「吉右衛門さんじゃないなら観なくても良いかなぁ」と思っていました。
ところが、白鸚版を見始めて10分も経たないうちに物語に引き込まれていました。
非常に面白いです。
吉右衛門さんがハマり役だと思っていましたけど、白鸚さんの方がより私のイメージしている鬼平に近いかもしれません。
白鸚さんは小説版「長谷川平蔵」のイメージにより近く、「そのもの」と言って差し支えないくらいです。
吉右衛門さんと白鸚さんは親子なのでよく似ています。
よく似ているのですが、顔の大きさなのか体格なのか、白鸚さんの方がよりどっしりとしていて、貫禄があります。
また池波正太郎原作のテレビ時代劇『鬼平犯科帳』で演じた長谷川平蔵は、池波が八代目幸四郎をイメージして書いたといわれるだけに当たり役となった(『鬼平』は次男の二代目中村吉右衛門によって継承されている)。
白鸚さんのWikipediaに上記引用部のように書かれていました。
平蔵は白鸚さんをイメージして書かれてたのですか!!
なるほど、それはハマっている訳ですねぇ……。
見覚えのある俳優さんも
ちなみに、平蔵の妻の久栄は「淡島千景」さん、息子の辰蔵が「河原崎次郎」さん、与力の佐嶋忠介が「黒川弥太郎」さん、同心の酒井祐助が「竜崎勝」さんと、私は世代ではないので知らない俳優さんばかりです。
淡島千景さんは名前こそ知っていますけど演技を観たことはないと思います。
見覚えのある方もいました。
同心の木村忠吾が「古今亭志ん朝」さん、密偵のおまさが「富士真奈美」さんなんですね。
志ん朝さんを観たときはようやく知っている顔が登場して安心しました。
吉右衛門版では木村忠吾は「尾美としのり」さんでした。
尾美さんは初期の演技が大根だったことが非常に印象的ですけど、忠吾のイメージにはとても合っていました。
でも志ん朝さんの忠吾を観ると、志ん朝さんの方が尾美さんより合っているかもしれません。
モノクロ時代劇
モノクロの映像作品はテレビドラマでは初めて観たような気がします。
映画なら観たことがありますけれども、ドラマでは覚えがないです。
モノクロの方がカラーよりも色の情報がないため、一見すると見栄えがありません。
しかし、その分想像を掻き立てられますし、モノクロでもわかりやすいような衣装の柄を選んだり、ライティングで陰影を付けたりといった工夫もされているのでしょう。
人物が背景に埋もれるなんてことは全くなく、観ていると色がないことは全く気になりません。
テーマ曲が印象的
テーマ曲がまた印象的なんですよ。
何という曲名なのでしょうか?
寂しさが漂ってくるインストゥルメンタルで、オープニングやエンディングだけでなく、物語のクライマックスにも効果的に使われています。
吉右衛門版の「Inspiration」も、時代劇にそんな曲を持ってくるのか!という、取り合わせの妙を感じさせる名曲ですけど、こちらも素晴らしい。
白鸚版のこの曲があったからこそ「Inspiration」を採用する着想を得たのかもしれませんね。
おわりに
私はカメラを趣味にしていて、モノクロでの写真撮影もよくします。
写真にも何か反映できないかと、そういう意味でも興味深く本作を観ています。
ただ、第1シリーズ27話からカラーになってしまうそうなんです。
今日の放送が20話ですから、既に話数がありません……残念。