ディスディスブログ

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ヴィダールの台詞「今は近くにいる」の意味は何か?ヴィダール自身か仮面に「アイン・ダルトン」の阿頼耶識データが組み込まれているのでしょうか - アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』33話「火星の王」の感想

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毎週日曜日17:00より、TBSにてアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の2期が放送されています。

 

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以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年11月20日の放送は第33話「火星の王」です。

 

 

イントロダクション

主人公、三日月・オーガスが所属する鉄華団は、クーデリア・藍那・バーンスタインの地球への護送からアーブラウ代表指名選挙を巡る戦いで一躍名を上げた。そしてその戦いでギャラルホルンの腐敗が暴かれたことにより、世界は少しずつではあるが確実に変わりつつあった。

アーブラウとの交渉で得たハーフメタル利権のもと、テイワズの直系となった鉄華団は資金も潤沢となり入団希望者も増加。その規模は地球にも支部を置くほどとなった。

また地球への旅で世界の実情を知ったクーデリアはアドモス商会を設立。現実的・実務的な側面から火星の経済的独立を目指す。だが名を上げ新たな道を歩みだした彼らを快く思わない輩も数多く存在する。

アドモス商会が行うハーフメタル採掘場の視察。その護衛を依頼された鉄華団団長オルガ・イツカは新たな敵の襲撃を察知する。オルガの指揮の下、鉄華団、そして三日月はモビルスーツ「ガンダム・バルバトスルプス」と共に敵撃退へと向かう。

公式WebサイトのWorldページから抜粋しました。

 

 

2期8話(33話)「火星の王」

33話は32話まで続いていた、地球の4つの経済圏のうち「アーブラウ」と「SAU」の衝突が収まってから1ヶ月経っています。

主人公「三日月・オーガス(みかづき・おーがす)」の所属する「鉄華団(てっかだん)」の、地球支部はアーブラウの軍事顧問となっており、「アーブラウ防衛軍」なる傭兵隊と共闘し、アーブラウと同じ地球の経済圏の一つ「SAU」との戦争状態に入っていました。

地球圏の武力組織「ギャラルホルン」はSAUからの調停要請を受け、「地球外縁軌道統制統合艦隊」司令に就任している「マクギリス・ファリド」准将に対して、長引く紛争の調停役を任じました。マクギリスは、三日月たち鉄華団本隊の助けを借りつつも、この紛争を収めることに成功しています。

 

そして、鉄華団団長の「オルガ・イツカ」は、今回の一件を受けて鉄華団の「地球からの撤退」を決定した、ということでした。

 

 

マクギリスと鉄華団の癒着が強まる

マクギリスは、久しぶりに「モンターク商会」の仮面を被って、地球支部へと赴きオルガと面会しています。

面会内容は、戦闘で三日月に助けられたこと、鉄華団のおかげで紛争を収めることができたことへの感謝、ギャラルホルン月外縁軌道統合艦隊「アリアンロッド」総司令官「ラスタル・エリオン」との全面対決が近いこと、ギャラルホルンのトップに立った暁には「ギャラルホルン火星支部の権限全てを鉄華団へ移譲する」ことが、マクギリスから伝えられていました。鉄華団に、オルガに、「火星の王」になれ、とマクギリスは言っています。

鉄華団に話を持ち帰ったオルガは三日月たちメンバーにマクギリスからの提案を飲むと伝えていました。

三日月たち鉄華団の人間はオルガの意見に同調していましたが、派遣されている経理担当の「メリビット・ステープルトン」だけはそれに反対しています。巨大企業「テイワズ」の孫企業のような存在でしかない鉄華団が火星を支配してしまうことへの危険を訴えていました。場合によっては鉄華団がテイワズよりも重要になる局面が生まれることが、テイワズとの大きな軋轢を生むのではないか、という危惧ですね。

メリビットの訴えについてオルガは、鉄華団の兄貴分である「タービンズ」のリーダー「名瀬・タービン(なぜ・たーびん)」に話を付けてからマクギリスに返答をすると、物事の順序は守ることを約束していました。

 

 

タカキの離脱

2期8話(33話)の大きな出来事というと、鉄華団の地球支部の「タカキ・ウノ」が、鉄華団を辞めたことでしょう。

地球の4つの経済圏のうち「アーブラウ」の軍事顧問である地球支部は「アーブラウ防衛軍」と共闘し、アーブラウと同様、地球の経済圏の一つ「SAU」との戦争状態に入ってしまい、その中で信頼していた「アストン・アルトランド」を亡くしています。

アストンが戦死したのは、裏切った「ラディーチェ・リロト」や傭兵の「ガラン・モッサ」の巧みな用兵術のためでもあるのですが、支部長である「チャド・チャダーン」が重傷に陥り離脱していた間の鉄華団を率いていたのはタカキ自身であって、自身の至らなさからアストンだけでなく多くの仲間の犠牲を出してしまったことに対する自責の念が一番大きいようです。

また、彼には「フウカ」という名前の妹がいて、彼女との幸せを第一に考えたいという想いも強かったようです。それはフウカがアストンにもよく懐いていたことが作用しているのでしょう。

 

鉄華団団長である「オルガ・イツカ」は、タカキの退団希望を受け入れ、これまで団のためによく働いてくれた、と功を労っていました。三日月も彼なりに、鉄華団実働二番隊隊長「昭弘・アルトランド(あきひろ・あるとらんど)」もタカキが自分の苗字を与えたアストンと仲良くしてくれたことを感謝していました。

 

 

その他

今回わかったことは、「タービンズ」の「ラフタ・フランクランド」が昭弘のことを好きになっていることですね。ラフタと一緒に鉄華団と同行している「アジー・グルミン」はラフタの変化に気づいていて、名瀬には秘密にしておいてあげるとラフタに気を遣っていました。確か、タービンズのクルー(全員女性)は全て名瀬の妻であったと思いますので、色々厄介そうです。

三日月の下についている新人の「ハッシュ・ミディ」は、32話で三日月に邪魔者扱いを受けて打ちひしがれていましたが、33話ではそこから復活をしていて筋トレを始めていました。意識が変わったのでしょう、三日月のことを「三日月さん」と「さん付け」していました。2期はハッシュ・ミディの成長物語でもあります。

マクギリスは、ファリド家の養子であることも今回初めてわかったことでしょうか。回想に登場した少年期のマクギリスは身体に傷が見られたことから、養父から虐待を受けている可能性があります。

アリアンロッドのパイロットである「ジュリエッタ・ジュリス」は、今回仮面の男「ヴィダール」と会話をしていました。ジュリエッタはヴィダールに反発していたはずですけど、今回を見る限り彼女の心境にも変化が見られるようです。ガエリオヴィダールも言っていましたが単純な性格みたいで、可愛らしいです。

また、ヴィダールはジュリエッタの元上官(ガラン)に対する敬愛を、ある人物に重ねていました。それは1期に登場していた「アイン・ダルトン」のことを示していると思われ、ジュリエッタにその男の所在について聞かれると「今は“近く”にいる」と答えていました。

「近くにいる」の意味は仮面にアインの阿頼耶識システムのデータが仕組まれているのか、あるいはヴィダール本体の阿頼耶識システムに組み込まれているのかはわかりませんけど、そういった意味と思われます。つまり、アイン・ダルトンがモビルスーツ「グレイズ・アイン」と一体化したときの阿頼耶識のデータがヴィダールに転用されている、ということかと思われます。

 

 

おわりに

今回はバトルがなかったため派手さこそありませんでしたが、ここまでの情報整理と、マクギリスと鉄華団の目的を明確にする、この2点から物語上も視聴者にとっても重要な回になりました。

前述のとおり、マクギリスは鉄華団に火星の権利を移譲することを約束していました。実際にそうなるのだと思いますけど、その道筋があまりに直線的すぎると……やっかみが発生する可能性が高くなりますから、怖いですね。特に名瀬はともかくテイワズの専務取締役「ジャスレイ・ドノミコルス」が黙っていないでしょう。

さて、次回のサブタイは「ヴィダール立つ」です。いよいよヴィダールが表舞台に出てくるようですね。楽しみ。

 

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