コーヒーの淹れ方に「プリップ」という言葉があることをご存知でしょうか?
おそらくご存知ないと思います。
だって私が今、考えついた名前ですから。
目次
プリップとは何か?
「プリップ」とは何か?
名前はどこから取ったものなのか?
それは簡単です。
コーヒーの淹れ方である「プレス」と「ドリップ」をつなげただけの言葉だから。
プレス+ドリップ=プリップ
のプリップです。安易。
ある日、コーヒープレスとドリップの両方の淹れ方をミックスしてみたら、一体どういうコーヒーが出来上がるのかと思いました。
実践してみたところ、これがまあまあ美味しく淹れられたのです。
もう一度結論を申し上げるとプリップで淹れたコーヒーは普通に美味しいです。
格別な美味しさということもなく、普通に美味しいです。
プリップと言っていても、単に私がフレンチプレスの耐熱ガラスの容器を使っていたから、名前に入れました。
しかし、コーヒープレスと同様「浸漬式(しんせき・しき、しんし・しき)」の抽出方法と、フィルターによる「濾過式(ろか・しき)」のような方法をとるため、あながち遠いネーミングでもない気もします。
プリップに必要な道具
「プリップ」で淹れるために必要な道具を紹介しましょう。
画像が道具一式です。
緑色のバンダナは使いません。
- コーヒー粉:20グラム
- コーヒーポット
- 沸騰させた湯:300ミリリットル
- 耐熱容器orサーバー:2個
- ドリッパー
- 金属フィルターかペーパーフィルター
- キッチンスケール(秤)
- キッチンタイマー
- マグ
※分量は2杯分を想定しています。
道具一式のうちコーヒーポットはケトル(ヤカン)で問題ありません。
むしろケトルで良いですし、ケトルの方が良いです。
理由は後述します。
耐熱容器とサーバーは、要するに粉を浸漬する容器と、それをドリッパーで濾した出来上がりを淹れるための容器が1個ずつ、計2個あればOKです。
サーバーを持っていない場合は、大きなメジャーカップ(計量カップ)が2つ揃えれば問題ありません。
ちなみに私は1杯150ミリリットル計算で考えています。
1杯だけ淹れるなら200ミリリットル以上のメジャーカップが2個あれば良いです。
一度に2杯分淹れるなら350mlほどのカップが欲しいところ。
私はフレンチプレスで使うプランジャーポットの耐熱ガラスのビーカー的な容器を使っています。
600mlくらいの容量です。
ただし、最低1つはドリッパーを乗せられる直経である必要があります。
ドリッパーは画像のような金属製フィルター付きのものでも、ドリッパー+ペーパーフィルターでも構いません。
ただし出来上がったコーヒーが若干異なります。後述します。
私の持っているような、ドリッパーを兼ねている金属フィルターならドリッパーは必要ありません。
キッチンタイマーは、スマホや携帯に付いているであろう「タイマー」機能で良いです。
私は「iPod touch」のタイマーを使っています。
キッチンスケールは、できればデジタルのものがあった方が良いですね。
なくても勘でいけるかも?
画像のオレンジ色のキッチンスケールは、家にあるか探したら見つかったもので私が購入したものではありません。
はっきりダ○サいので別のものが欲しいのですよねぇ……。
マグは出来上がりを注ぐためのものなので、普段コーヒーや紅茶、お茶などを飲むときに使うカップで良いです。
プリップの淹れ方
紹介した道具を使って「プリップ」を淹れてみましょう。
以降、コーヒー2杯分の300ミリリットルを淹れる想定で書いています。
1. コーヒー粉を入れる
まず耐熱容器にコーヒー粉を全て入れます。
ドバーッと。
入れたら容器を揺らして、粉の表面を平らにならします。
2. お湯を投入する
キッチンスケールの上に粉を入れた容器を置き、タイマーを「4分」にセットしてスタートボタンを押します。
5分でも試しましたが、結構な濃さになります。
時間はお好みで調節してください。
タイマーをスタートした直後、耐熱容器に沸騰したお湯を投入します。
お湯が粉全体に行き渡るようにポットやケトルを回しながら入れます。
静かに入れようとしないでOK。
トータルで300ミリリットルを淹れるのであれば、ちょうど半分の150ミリリットルを入れたところでお湯の投入を一旦止めます。
3. 蒸らす
150ミリリットルのお湯を投入したところで一旦止めた後、30秒ほど蒸らします。
ボーッと放置します。
30秒に設定していますが、厳密なものではありません。
いろいろと試してご自身のタイミングを見つけると良いと思います。
4. お湯を投入する2
蒸らしが終わったら、2度目のお湯投入です。
残りの半分150ミリリットルのお湯を投入します。
こちらもお湯が全体に行き渡るように、ポットやケトルを回しながらお湯を入れていきましょう。
横から見るときれいに層ができています。
5. フタをする
計300ミリリットルのお湯を入れ終えたら、容器にフタをします。
私はプランジャーポットのフタをそのまま使いました。
フタがない場合は何かで代用しましょうか……適当なものを探してください。
フタをすることは、後に触れる温度を高く保つ意味があります。
私はフタをせずに淹れたことがないのですが、できればフタはした方が良いでしょう。
6. 待つ
容器にフタをしたら、最初お湯を入れるときにスタートさせたタイマーがゼロ秒になるまで待って、浸漬します。
画像は残り1分。
待っている間に、サーバーにドリッパーをセットしておくなり、必要ないものを片付けるなりすると良いでしょう。
7. ドリッパーに入れる
タイマーがゼロ秒になったら、フタを開けます。
工程7までにサーバーにドリッパーをセットしていますね。
ドリッパーに4分間浸漬させたコーヒーを入れます。
画像のように、コーヒー粉も一緒に入れていきましょう。
フィルターが濾過をしてくれます。
入れる勢いをつけすぎてコーヒー液がドリッパーから溢れないよう注意してください。
出来上がり
耐熱容器で浸漬したコーヒーをドリッパーに移し終えたら、コーヒーがドリッパーからサーバーに落ちたところで出来上がりです。
完全に落ちきるまで待たないでOK。
画像のコーヒー粉を見ると、ドリップのように真ん中がくぼんでいません。
これがプリップで淹れた証です。
コーヒーがドリッパーからサーバーに落ちたら……
(画像では色がわずかに薄いのでもう少し長く浸漬した方が良かった)
マグに注いで……
淹れ終わりです。
あとはそのままだったり、砂糖やミルクを入れたりして飲むだけ。
手順はこれだけです。
ね、めっちゃ簡単でしょ?
ドリップのように、お湯の温度を管理する必要も、お湯を細くする技術も必要ありません。
容器も他に代用が利くものばかりです。
100円ショップで買えば、ドリッパーとペーパーで200円+税で揃います。
耐熱のメジャーカップも100均に売られているかもしれません。
2杯入れるなら300ミリリットル以上の容積が必要ですし、最低でも1つはドリッパーが乗る経でなければいけませんけど。
プリップのコツ
プリップでコーヒーを淹れるときのコツは幾つかあります。
ステンレスフィルターかペーパーフィルターか
フィルターを、金属フィルターにするかペーパーフィルターにするか、この問題があります。
私は金属も紙も両方試し、どちらでもプリップで淹れられました。
あくまでも私の感覚ですけど、金属フィルターで淹れたプリップはフレンチプレスに近い味になり、ペーパーフィルターで淹れたプリップは金属より少しハンドドリップに寄った味になる印象です。
どちらが良い悪い、美味しい美味しくないではなく、皆さん一人一人の好みになるでしょう。
豆の種類
豆の種類は何が良いか、についてです。
豆はフレンチプレスやドリップに使うもので良いでしょう。
エスプレッソ用のコーヒー粉は止めた方が良いです。
粒が細かすぎて、特に金属フィルターでは目詰まりする可能性が出てくると思うので。
豆のままでなく購入したコーヒー粉でいけるかもしれません。
試していないのであれですが。
豆の挽き加減
プリップで淹れるときの豆の挽き加減についてです。
挽き加減は、上述した金属フィルターかペーパーフィルターかによって違ってきます。
金属フィルターでプリップする場合は、豆の挽き方を粗くした方が良いです。
「中粗挽き」や「粗挽き」ほど。
というのも、金属フィルターはフィルターのキメが紙より粗いですから、豆も粒度(りゅうど)が大きい方が通しやすいです。
細かすぎると詰まってしまう危険が増します。
ペーパーフィルターの場合は、金属フィルターよりフィルターのキメが細かいですから、挽き方も細かくて良いです。
「中挽き」から「中粗挽き」ほど。
挽き方が変わってくると、同じ淹れ方をした場合におそらく味も変わってきます。
私は繊細な舌を持っていないので大した違いはわからないですが……。
なので浸漬時間を変えて濃さを調節する必要も出てくるでしょう。
お湯の温度
お湯の温度についてです。
お湯の温度は熱い方が良いです。
私は沸騰したてのお湯を使っています。
といいますのも、これまで書いた手順をご覧いただくとお分かりのように、お湯やコーヒーを何度も別容器に移し替えています。
ケトルからポット→ポットから耐熱容器→耐熱容器からドリッパー及びサーバー→サーバーからマグですね。
ですから、沸騰状態を落ち着かせてから淹れていたのでは、淹れ終えたときに温度がヌルくなっている危険があるのです。
沸かした直後のお湯を使いましょう。
同じ理由から、お湯をケトルからポットへ移す工程も省いた方が良いと思います。
お湯を沸かしたケトルをそのまま使うと良いです。
ポットで直接お湯を沸かしている場合はこの限りではありません。
お湯が沸騰していますからケトルの取り扱いには十分注意をしてください。
おわりに
ということで、コーヒープリップの淹れ方を開発してコーヒーを淹れてみたよの記事でした。
今回紹介したプリップの淹れ方は、私が思いつくくらいですから、当然多くの方が思いついているはずですし試しているはずです。
もし試していない方で興味を持たれた方は試してみてください。