ディスディスブログ

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サイバーテロを止めたICE捜査官「月江」の正体は「Dr.ロロ」なのでしょうか? - アニメ『アトム ザ・ビギニング』5話「激走マルヒゲ運送」の感想

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2017年4月15日土曜日23:00より、NHK総合にてアニメ『アトム ザ・ビギニング』が放送されています。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目次 

 

 

アニメ「アトム ザ・ビギニング」

atom-tb.com

 

2017年5月14日の放送は第5話「激走マルヒゲ運送」でした。

 

 

イントロダクション

これは、まだ誰も知らない“鉄腕アトム”誕生までの物語(エピソード・ゼロ)
大災害後の日本に、未来を夢見るふたりの天才がいた。ひとりは天馬午太郎。もうひとりはお茶の水博志。天馬はその手で「神」を作り出すことを、お茶の水はその手で「友」を作り出すことを夢見て、日夜ロボット研究に明け暮れていた。そしてふたりの友情が生み出した1体のロボット、A106(エーテンシックス)。A106は果たして「神」になるのか「友」となるのか。若き天才コンビは、来るべき未来を垣間見る---。

このようなイントロダクションです。私は原作未読。

 

 

5話「激走マルヒゲ運送」

5話は主人公の2人、「天馬午太郎(てんま・うまたろう)」と「お茶の水博志(おちゃのみず・ひろし)」がアルバイトをしていました。

アルバイト先は便利屋「マルヒゲ」の社長「伴健作(ばん・けんさく)」が営む運送屋「マルヒゲ運送」でした。

 

 

お金持ちの家のご令嬢

何でも、とあるお得意様のお金持ちの家のご令嬢が引っ越しをするそうで、お嬢様の荷物を全て引越し先に移動させることが今回の午太郎たちの仕事です。

そのお嬢様とはTwitter画像にある女性です。そう、博士に興味を示している博志と同じ練馬大学のロボット工学科に通う学生「堤茂斗子(つつみ・もとこ)」です。

茂斗子は以前からブルジョア感を出していましたけど、それは視聴者にとって既知の出来事であって、博志と午太郎にとっては初耳のようでした。

家政婦長の女性が「お嬢様は素敵な殿方をお見初めになると、一人暮らしを始められるんです」と言っていました。誰を見初めたのかというと博志ですね。

上記画像がちょっと不機嫌そうなのは、引越し先の家に博士を招きたかったのに、その博志が引っ越し屋として来てしまっては驚かせられないじゃない、的なことだったかと思います。

 

 

伴健作のロボット嫌いの理由

午太郎と博志は、普段2人が「国立練馬大学」の「第7研究室」で研究・開発しているロボット「A106(エー・テン・シックス)」も「マルヒゲ運送」のアルバイトに連れて行きました。

社長の伴健作の家を訪れる2+1人でしたが、当の伴健作はロボット嫌いでして、A106を全く認めようとしません。アルバイトも午太郎と博志は雇っていましたがA106を雇うつもりはないようです。

家には息子の「伴俊作(ばん・しゅんさく)」もいて、彼は前回練大祭でA106の高速ビートパンチによるうどんの麺打ちを見ていますし、そもそもロボットが好きみたいですから、父親にA106は引っ越しに役立ってくれると勧めていましたが……。

「この仕事は思いやりの精神が大切なんだ。(略)心も魂もない機械の塊にこの仕事は任せられん!」という理由です。

このように拒否をされはしましたが、午太郎は気にせずA106に連れて行き、作業服まで着させていました。

茂斗子の荷物を堤家から引越し先まで運んでいる車中で、伴健作がどうしてロボットが嫌いなのか、その理由を匂わすシーンがありました。

それによると「あれ(大災害)で人間は大事なものを失くしちまった。どんなにロボットが復興に使われようが人間じゃなきゃ取り戻せないものもある。ただ綺麗にするだけじゃ駄目なんだ。お前たちにはわからんだろうがな」ということです。そこに心はあるか魂はあるか、ということなのでしょう。

ロボットには心や魂がないと伴健作は感じている、だから毛嫌いしているのですね。これはもちろん今回のオチに繋がるフラグです。

 

 

サイバーテロ発生

前回学園祭で小さなチップを手にして追手から逃げていた男2人組がいました。その2人組の1人が「小山田」で、今回のエンドロールを見るともう1人が「榊原」という名前のようです。

ガタイの良い黒髪の男が「小山田」で彼よりは華奢な体の白髪で長髪の男が「榊原」でしょうか。

今回は榊原が、マンションでしょうか、その一室でパソコンを起動させ、前回追手から逃げていた際に持っていたチップ、SDカード的なものをPCに差し込み、都市交通システムのネットワークに入って障害を発生させていました。交通管制の麻痺。

つまり榊原はクラッカーで、サイバーテロを起こしたことになるでしょう。

交通機関で信号代わりに運用されているロボットたちは皆ウィルスに感染していて、また運送業には人が乗っていない自律AIで動いているトラックなどがあり、そういったプログラムで動かしているものが異常をきたしたようでした。危険。

 

 

A106に自己犠牲の心が?

自動運転されている無人トラックが、博志たちの乗っている「マルヒゲ運送」のトラックの脇を猛スピードで走り抜けました。

博志たちは最初はただトラックの運転手が乱暴な運転をしているのだと思ったようですけど、A106がトラックには運転手は乗っていないと報告したことで3人は異常事態に気が付きます。

暴走するトラックが走る先には渋滞が発生しており、そこへトラックが突っ込みでもしたら大惨事が予想されます。

博志と午太郎とA106で暴走トラックに乗り込み、運転席の操作でトラックを停止させようとしましたが、サイドブレーキやブレーキはもちろんのこと、オートドライブの解除スイッチなど全ての操作が効かなくなっています。中枢回路から遮断されていてマニュアル操作には切り替えられないそう。

そこで博志の提案でコアプログラムを遮断し再起動させました。これはA106もプログラムを乗っ取られる危険のある行為のようです。私はプログラムやシステムのことがわからないので何を言っているのかさっぱりでした。

再起動したA106は着せられた「マルヒゲ運送」のユニフォームを破り捨て、午太郎と博士をつかんでマルヒゲのトラックに投げつけ、さらにはオートドライブを解除させた上で「マルヒゲ運送」のトラックに幅寄せしてきます。高速走行時に。

暴走か?と思われましたが、A106は自我を失ってはおらず、暴走トラックに残ったままオートドライブとABSを解除させたトラックを横転させようとしたのです。午太郎や博志を巻き込まないように。

当然、高速走行で横転させてもすぐには止まりません。横転した後も凄い勢いでスライドしていきます。すぐ目の前には渋滞の最後尾が迫っています。間に合わないか……と思われましたが(思っていなかったですが)、運転席から出てきたA106が道路に降り立ち、スライドするトラックを自らの体で受け止めていました。

質量と速度のエネルギーは凄まじく、さすがのA106もオーバーヒートを起こして機能停止していました。体からは高熱を発し、至る所から煙が登っています。

博志はA106と搭載されているAI「ベヴストザイン(自我)」の自己犠牲の精神に感動して涙、午太郎は意外にも「A106はその場で一番有効な手段を選択した結果」だと分析、ロボットには心や魂がないと言っていた伴健作はA106の活躍を見て考えを改めたようです。

 

 

月江の正体は?

榊原が起こしたサイバーテロは「ICE(国際犯罪調査機構)」の「月江(つきえ?)」と思われる女性を中心に解決しています。以前博士の妹「蘭(らん)」を襲ったロボットの「マルス」が現場を押さえて、警察が乗り込んだときには既にマルスは去り、榊原は気絶していて、PCも破壊されていた後でした。

月江は月江で榊原が仕掛けたシステム異常を正常に戻す作業をしていたようです。

彼女がマルスを使ったと考えることが自然でしょうから……ということはつまり「月江の正体はDr.ロロ」ということになりそうです。「Dr.ロロの正体が月江」と言った方が良いですか。

いや、月江がマルスを動かしたのかは確定ではないので、まだわからないですけど。

 

 

おわりに

A106が動かなくなったために、その後の茂斗子の引っ越しは全て人力で行われました。茂斗子が最も被害を被った的なオチでしたが、交通システムが麻痺したことによる間接的な被害の方が甚大ではないかと思います。

本文中にも書いていますが、A106の行動に午太郎が有効な手段を講じた結果にすぎないと判断したことは意外でした。ベヴストザインによる自我発生の可能性を考慮しないことが、です。

A106が再起動後、博志たちを投げつけた際に、博志の方をじっと見ていたシーンがありました。その後に暴走トラックを横転させ自分の身を呈して止めた行動を採りました。なので博士はA106は自己犠牲の行動を採ったのだと思って涙したのですね。

あの一瞬の静寂はA106の自我を表現したものだと私も思っています。

 

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