NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年7月23日放送の97話はリョウちゃんの映画監督の話でした。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『半分、青い。』第17週「支えたい!」
2018年7月23日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第17週「支えたい!」の放送が始まりました。
物語の舞台は東京、時代は2000年(平成12年)。
本作のヒロインは「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」です。
鈴愛は楡野家の長女。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第17週現在29歳と思われます。
鈴愛の実家の楡野家は、岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という架空の町の、梟(ふくろう)商店街という場所で「つくし食堂」を経営しています。
鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が年子の「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」です。
祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」は、1980年時点で既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。
鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。
律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」で、律の家は写真店「萩尾写真館」を営んでいます。
鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」がいます。
ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。
父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。
菜生の家は梟商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。
菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。
「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」も登場します。
鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。
2000年現在、鈴愛は結婚をしています。
結婚相手はリョウちゃんこと「森山涼次(もりやま・りょうじ、演:間宮祥太朗)」。
映画会社「クールフラット」の代表で映画監督の「元住吉祥平(もとすみよし・しょうへい、演:工藤工)」の弟子、助監督です。
鈴愛は漫画家を辞めて以来、フランチャイズチェーンの100円均一ショップ「大納言(だいなごん)」でアルバイトをして生計を立てていました。
大納言のオーナーが藤村三姉妹で、次女「藤村光江(ふじむら・みつえ、演:キムラ緑子)」と三女「藤村麦(ふじむら・むぎ、演:麻生祐未)」と末っ子「藤村めあり(ふじむら・めあり、演:須藤理彩)」の3人。
100均になる前、お店はオーダーメイドの帽子屋で、光江は帽子教室「3月うさぎ」を開いていて、麦は野鳥オタク、めありは不明です。
漫画家時代の仲間の、漫画家として有名になったボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」と漫画家を辞めて結婚をした「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」とは17週現在でも交流があります。
鈴愛の漫画の師匠「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、秋風の秘書「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」とも同様です。
16週で、鈴愛は光江から大納言の代わりに新しく店を開き、その店長を任されていました。
大納言の雇われ店長「田辺一郎(たなべ・いちろう、演:嶋田久作)」はどうなるのでしょうか?
光江の目的は帽子屋復活?
前回、100円ショップの売り物のアイデアをあれこれ提案した鈴愛、その話を田辺から聞いた光江さんは、フランチャイズの大納言なんか辞めて新しい店を始めようとし、その店長に鈴愛を任命していました。
が、その話を聞いていた麦とめありは光江に反対しています。
反対の理由は今でも自転車操業で家にお金がないから。
今新しいことを始めたら家計は火の車になるということです。
家を抵当に入れているとか何とか言っていましたっけ?
光江さんは、自分の帽子を売ることに未練が残っている、麦とめありはそう思っています。
大納言の店舗は、100均を始める前は父の代から続く帽子屋「3月うさぎ」でした。
光江は「3月うさぎ」の復活を目論んでいると妹たちは考えているのですね。
帽子が売れなかったから帽子屋を辞めたのに何を今さら、ということでしょうか。
涼次が脚本を最後まで書けない理由
前回、リョウちゃんのパンドラの箱を開けた鈴愛は、その中に大量の未完の脚本が収められていたことを知りました。
何をするにも三日坊主、中途半端なダメンズ。
今回、リョウちゃんが元住吉祥平に脚本を最後まで書けない理由を言っていました。
「物語が閉じるのが寂しいんです」
「自分の作る物語が終わるのが嫌なんです」
「小さい頃ありませんでしたか? 自分の好きな絵本や小説、『十五少年漂流記』とか。『終わらないでくれ、終わらないでくれ』って1ページずつ読んでました」
「いや、その物語の中で、途中にいたいんです」
「『その世界を閉じてしまったら、もうその世界はなくなる』って思うと、この辺(胸)がキューってなって、続きが書けなくなってしまうんです」
「だって、主人公も脇役たちもいなくなるんですよ」
「(エンドマークを打ちたくないんだ?)初めて話しました」
ということが、リョウちゃんが脚本を書ききれない理由でした。
いや、これはわからなくないですね。
例えば私は『めぞん一刻』を読むと必ずこの感覚に陥ります。
自分がその世界にいて、その世界の中にい続けたいと思うんです。
良い映画や小説を読んでもそういう感覚になります。
子どものときで言えば、『ネバーエンディングストーリー』や『グーニーズ』、『スタンド・バイ・ミー』、を観たときもそうでしたね。
『少林寺三十六房』もかな。
少林寺三十六房は観ていて武者震いを起こすレベルで興奮しました。
私にとっては、ブルース・リーでもジャッキー・チェンでもなく、一番好きなカンフー映画がこれです。
修行シーンがめっちゃストイックでかっこいいんですよね。
敵討ちの戦闘よりも修行シーンが本編。
ここで気になる点は、リョウちゃんの台詞を聞いていると、好きな本に対して読み終えたくないことと、自分が書いている小説を終わらせたくないことが一緒くたになっていること。
十五少年漂流記と自分が書いた脚本とが同じレベルで語られています。
それはまたちょっと事情が異なるのではないか、とも思いますけどどうなのでしょうか?
佐野弓子『名前のない鳥』
「だったらさ、こういうのはどう?」と祥平が切り出しました。
「原作もの、やるんだよ」
「もうある原作、小説、何か好きなのあるだろ?」
「それだったら予め終わってるだろ? 最後まである」
「それを脚色する、脚本にする」
「すぐにどうこうしようって訳じゃなくて、とりあえずそれを脚本にするの。で、最後まで書くってことを身につけるの」
「大事なんだよ、最後まで書くって何でもいいから」
もう終わっている物語だったら、終わらせても罪はない。
そう言って、リョウちゃんはある一冊の本を選びました。
それは『名前のない鳥』というタイトルの小説のようです。
作者は「佐野弓子」と本には書かれていました。
帯には「(ひ)とつの想いがシャッター 唯一無二の冒険ロマ(ン)」と書かれていました。
リョウちゃんの指に隠れて全てはわかりませんでした。
光江はバツイチ、めありは既婚
鈴愛と三オバとの会話で、光江たちの結婚歴がわかりました。
次女の光江は、8年間ほど大阪に嫁いでいたみたいですが、離婚をして戻っているバツイチでした。
三女の麦は未婚。
四女・めありは既婚者で、夫と世田谷マンションに住んでいたものの、ここ2年は別居をしているそうです。
ということは、3歳で両親を亡くしたリョウちゃんとずっと一緒に暮らしてきたのは、麦だけということになるでしょうか?
光江こそ、リョウちゃんの親代わりと思って観ていたのですが……。
おわりに
祥平が原作モノを、と言ったとき、私はてっきり鈴愛の描いた漫画『一瞬に咲け』を元に脚本を描くのかと思いました。
リョウちゃんは楡野スズメのファンなんですよね、確か。
『名前のない鳥』を書いた佐野弓子は「若村麻由美」さんでしょうか。
第16週の放送の最後に、第17週の予告が流れていて、そこに若村麻由美さんがいましたから。
ああ、でも何となくその後の展開がわかってしまいますね。
佐野弓子は『名前のない鳥』を映画化するときに、リョウちゃんではなく祥平に監督をしてくれるように圧力をかけてくる。
佐野さんはリョウちゃんには言わず祥平にだけそのことを言って、祥平はそれを引き受けてしまう。
リョウちゃんから見ればそれは祥平の裏切りになると。
裏切られたショックから映画監督になる夢を諦めると。
ん〜、ありそう。