平日の23:55-00:00に放送されているEテレのミニ番組『2355(にーさんごーごー)』、2017年11月13日月曜日の放送から、「おやすみソング」のコーナーで新曲が公開されています。
新曲「℃のC」
2017年11月13日月曜日の放送からだと思いますが、「2355 おやすみソング」のコーナーで新曲「℃のC」が公開されています。読みは「どしー・の・しー」です。
『2355』で新曲が披露されるのは「浜崎貴司」さんが歌う「へんな気持ち」以来と思います。2017年4月以来でしょうか。
- 「℃のC」
- 作詞:
- 作曲:
- 歌:狩人
- アニメーション:
ということで、作詞作曲など詳しいことは記事作成時点では一切わかっていません。歌っていた人だけは番組中で「狩人(かゅうど)」のお二人だとナレーションが入っていたのでわかりました。画面にも表示されていました。
狩人と「ディオファントスの一生」
「狩人」は言わずもがな兄弟デュオの歌手グループです。お兄さんが「加藤久仁彦(かとう・くにひこ)」さんで、弟さんが「加藤高道(かとう・たかみち)」さんです。
1977年にリリースされた彼らのデビュー曲「あずさ2号」が非常に有名で彼らの代表曲にもなっています。当時生まれていなかったとしても、聴いたことがないという人はまずいないんじゃないかというレベルと思います。
その「狩人」さんは以前も『2355』に作品を残していました。「ディオファントスの一生」という曲がそれです。
- 「ディオファントスの一生」
- 作詞・映像制作:貝塚智子
- 作曲:堀江由朗・うちのますみ・佐藤雅彦
- 歌:狩人
2014年に初めて放送された曲です。この曲と今回の「℃のC」は数学に関係している曲であること、歌っている人も同じであることから、作詞作曲者についても同じ人が関わっているのではないかと想像されます。
堀江さんと「うちの」さんは「だんご3兄弟」の方で、佐藤さんは番組の監修をしていらっしゃる方だったはずです。
「ディオファントスの一生」の歌詞の内容は「代数学の父」といわれるエジプトの数学者「ディオファントス」の、有名な「ディオファントスの墓碑銘」に関するものです。
ディオファントスの人生は、6分の1が少年期、12分の1が青年期であり、その後に人生の7分の1が経って結婚し、結婚して5年で子供に恵まれた。ところがその子はディオファントスの一生の半分しか生きずに世を去った。自分の子を失って4年後にディオファントスも亡くなった。
アレクサンドリアのディオファントスのWikipediaにはこのように書かれています。
この引用部分(ディオファントスの墓碑銘)を1次方程式にすると「x=1/6x+1/12x+1/7x+5+1/2x+4」となり、xを求めると解答は「84」、よってディオファントスは84歳で亡くなったことがわかるというものです。
「℃のC」の歌詞
新曲「℃のC」の歌詞はタイトルのまま、℃のCはどこから来たのかという内容です。
「Anders Celsius(アンデルス・セルシウス)」という名の18世紀に活躍したスウェーデンの天文学者から取ったことが紹介されています。Celsiusの頭文字から「C」を取り、そのセルシウスが提唱した温度計が元となった温度の定義「セルシウス温度」の記号が「℃」です。
水の凍る温度を一つの基準、水が沸騰する温度をもう一つの基準として、2つの基準を100等分したもの、というのがセルシウスの提唱した温度計だったようです。
放送時に画面に書かれていましたけど、セルシウスが当初提案したものは、水の沸点を0度、水の凝固点(氷点)を100度としていて、現在のセルシウス温度とは逆の目盛りでした。オリジナルは0℃が100℃で、100℃が0℃だったと……混乱しますね。
おわりに
番組では、歌の後にトビハゼの「トビー」が、日記などに今日の気温を書こうとして℃かC゜かわからなくなると言っていました。私はそれはないのですが、角度を書こうとして℃と書いてしまうことはあります。特にPCのタイピング時に。
「℃のC」のような数学関係の歌は「2355」でよく扱われるイメージです。「0655」でも流れることはありますが「2355」よりは少ないかと思います。この理由は「2355」が1日の終わり、寝る前に観る番組だからかなと思います。まったりとしながら数学の話を聞くと眠くなりそうですから。眠りを誘う歌。